「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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#検察なう (571) 「私の国賠審を報じる二つの記事」 3/18/2018 

#検察なう (571) 「私の国賠審を報じる二つの記事」 3/18/2018

私の国賠審を報じる記事が、『納税通信』(ウィークリーのオーナー社長向け財務・税務専門新聞)に掲載されました。記事の最後に引用された田中周紀氏のコメントにご注目下さい。
納税通信
田中周紀氏
「『判決に不満があれば、なんでも自由に上訴できる』という、裁判のルールを無視した検察の姿勢を改めさせるような大きな判決文を書くことは、1審の裁判所にはやはり無理。上訴することで、目的を達成できる可能性は出てくるだろう」


もう一つの記事は、江川紹子氏寄稿によるものです。是非ご一読下さい。
ここをクリック→ Yahoo!ニュース「無罪確定でも賠償ゼロ!~検察の控訴違法を訴える国賠訴訟の戦い」


こちらは私のブログ。
ここをクリック→ #検察なう (568) 「国賠審一審敗訴、訴訟指揮と判決文の異様な齟齬に裁判所の迷走を読む」

3/18/2018














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2018/03/18 Sun. 08:43 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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#検察なう (568) 「国賠審一審敗訴、訴訟指揮と判決文の異様な齟齬に裁判所の迷走を読む」 3/13/2018 

#検察なう (568) 「国賠審一審敗訴、訴訟指揮と判決文の異様な齟齬に裁判所の迷走を読む」 3/13/2018

「主文、原告の請求をいずれも棄却する」

思わず天を仰ぎました。「やはり、国賠審のハードルは高かったか」

国賠審で個人が勝つということは、役人である裁判官が、同じ役人の不法行為を認定し、税金を原資に個人にお金を払うことを意味します。私は、刑事裁判で有罪がディフォルトだとは思っていませんが(しかし、裁判官にとって無罪を書くことは相当大変)、国賠審では、残念ながら原告(=個人)敗訴はディフォルトになっています。

しかし、その判決を聞いても、若干の違和感がありました。

そしてその違和感が何であるかは、判決文を読んで理解しました。判決文が、被告(=国)の主張丸写しかつ相当にショボい(と言って言葉が悪ければ「相当投げやりな」)ものだったからです。

「そりゃ、国の主張を認めるんだから、国の主張丸写しで当然なんじゃないの」という声が聞こえそうですが、私の違和感は、訴訟指揮との異様な齟齬にあります。私の国賠審は、2014年7月に始まり、ここまで3年8ヶ月がかかっています。その審理の途中では現職検察官の証人尋問という異例中の異例なことが行われています(注1)。

先に述べたように、国賠審では原告敗訴がディフォルトですが、被告の主張丸写しで門前払いにするのであれば、審理の期間はせいぜい半年でいいはずです。

裁判官の人事考査は、裁判の処理件数によってなされます。つまり、てきぱきと滞りなく数多くの裁判件数をこなすことが優秀であるとされるのが、彼ら内部のものさしです(勿論、上級審でその判決がひっくり返されないということは重要ですが)。迅速な審理を心掛けるはずの裁判官が、3年8ヶ月もかけて、この結果というのは本来であれば、彼らの組織内では「訴訟指揮に問題あり」とされるはずです。

しかも、判決文には素人の私が読んでも分かる法律論的な誤りが散見されます。

例えば、「本件控訴の違法性の有無について」という今回の国賠審で最も重要な争点に関して、判決文を引用します。

「刑事訴訟法上、特に検察官からの控訴を制限する規定がなく、また、証拠の証明力が裁判官の自由な判断に委ねられているため、控訴審における証拠の信用性の評価や総合判断も第1審におけるそれらの評価や判断と同一になるとは限らないことに照らすと、より適正な刑事裁判の実現のために検察官が行使する控訴の権限が制限されるべきものではない」

刑事裁判は、「事後審」と呼ばれ、控訴審での審理の対象は、あくまで一審の判決そのものです。つまり、もう一度証拠を評価し新たな事実認定をするものではありません。しかし、判決文では「控訴審における証拠の信用性の評価や総合判断も第1審におけるそれらの評価や判断と同一になるとは限らない」と、新たな事実認定を前提にした書きぶりです。

また、もう一文引用します。

「刑事裁判における控訴審は原則としていわゆる事後審であり、第1審と同じ立場で事件そのものを審理するのではなく、当事者の訴訟活動を基礎に形成された第1審判決を対象とし、これに事後的な審査を加えるべきものであるから、新たな証拠の提出を当然の前提としているものではなく、検察官が第1審で提出した証拠について控訴審の評価や判断を求めることを制限する根拠は見いだせない」

控訴審においては「新たな証拠の提出を当然の前提としているものでは」ないというのは、明らかに刑事裁判の判例に基づく実務とはかけ離れています。だからこそ、私の刑事裁判控訴審では、検察官請求の新証拠を全て採用せず、一回結審となり、検察官控訴は棄却されたものです(注2)。

この判決文のショボさは、被告の主張のショボさそのものなのですが、どうしてこんなことが起こったかを想像するに、裁判所はこの判決に至るまで、相当迷走したことが伺われます。つまり、原告側主張に相当傾いていたが、最後の最後にやはり諦めざるをえなかったという内情があったと思われます。

イレギュラーな事象である国を負かすには、相当に「いい判決文」を書く必要があります。それをなんとか努力したけれど、最後は力及ばずというところでしょう。ディフォルトの事象である個人を負かすのに「いい判決文」は必要ないということです。

つまり「試合に勝って、勝負に負けた」というのが私の国賠審一審ですが、残念ながら結果が全てというのが裁判の世界です。

しかし、裁判後の代理人チームとのミーティングでは、彼らは既に次の目標=逆転勝訴に向けて意気を高めていました。

「先生、次は厳しいですよね」と言う私に、彼らは口をそろえて「いやいや、これで終わりにしていいはずがないじゃないですか」と彼らの方がむしろやる気満々で、私は勇気づけられました。

私の国賠審は、刑事司法の逆進を阻止するという大義のために行っている部分があります。是非、↓の過去ブログをお読み頂ければ幸いです。

ここをクリック→ #検察なう (534) 「私の国賠審は、国民全体の利益のためにあると考えています」

ご理解、今後のご支援をよろしくお願いします。

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敗訴後、裁判所を後にする刑事裁判一審からの盟友小松先生とのツーショット。

(注1)
ここをクリック→ #検察なう (559) 「第19回口頭弁論報告~変わらぬ検察、変わりつつある裁判所」

(注2)
ここをクリック→ #検察なう (347) 「控訴審初公判報告~検察官控訴で門前払いの一回結審」

3/13/2018









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2018/03/13 Tue. 10:29 [edit]   TB: 0 | CM: 3

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#検察なう (563) 「国賠審結審しました。注目の判決は3月12日!」 1/22/2018 

#検察なう (563) 「国賠審結審しました。注目の判決は3月12日!」 1/22/2018

霞ヶ関駅に降り立つと、新田渉世氏(東日本ボクシング協会が設立した「袴田巌再審支援委員会」実行委員長)が街宣している姿が目に入りました。輪島功一氏や、袴田巌氏の姉秀子さん、映画監督の金聖雄氏(『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』 『袴田巖 夢の間の世の中』)の姿もありました。

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FREE HAKAMADA!!


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私の国賠審は、本日、20回目の口頭弁論が行われました。そして原告(=私)と被告(=国)の最終準備書面が提出され、2014年7月に始まった私の国賠審は結審を迎えました。。最終的にこれまで、原告側からは計24通、被告側からは計10通が提出されました。我々原告側の手数は被告の倍以上となりました。これは被告の主張にはきっちりと弾劾の準備書面を提出してきたためであり、量・質ともに被告側の主張を圧倒してきたと思っています。

原告側主張の集大成である第23準備書面を添付します。是非、ご一読頂ければと思います。

ここをクリック→ 原告第23準備書面

私は、クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件の捜査に関して、時系列順に、国税局のリーク違法、告発違法、検察の起訴違法、控訴違法を主張しています。

特に、今後国民全てに重要となる可能性があるのは、控訴違法に関してです。それは検察の代理人である国の訟務検事の主張がとんでもないものだからです。

かいつまんで言えば、刑事裁判の控訴審において、有罪のストライクゾーンは、一審のストライクゾーンより狭くするという最高裁判例(2012.2.13「チョコレート缶事件」判例)があります。しかし私の国賠審で、国は「それはあくまで裁判所の判断の基準であって、検察は自分たちが怪しいと思えば控訴してもいい。それは起訴の基準と同じでいい」と主張しています。ストライクにならないと分かっていながらボール球を投げることをよしとすれば、社会的に非常に大きなストレスを被告人は不必要に負うことになります。国賠審では圧倒的に有利な国側の立場を利用して、足かせになっている最高裁判例を骨抜きにしようとする検察の姦計です。刑事司法を逆進させないためにも、私は負けるわけにはいかないと思っています。

注目の判決は3月12日(13時10分から東京地裁611号法廷)。是非ご注目頂き、ご支援のほどよろしくお願いいたします。

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裁判所を出ると雪が積もっていました。

1/22/2018












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2018/01/22 Mon. 19:37 [edit]   TB: 0 | CM: 2

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#検察なう (562) 「第19回口頭弁論 法廷マンガ by 高杉ナツメ」 1/13/2017 

#検察なう (562) 「第19回口頭弁論 法廷マンガ by 高杉ナツメ」 1/13/2017

昨年9月に行われた第19回口頭弁論の模様を伝える法廷マンガが届きました。私の刑事裁判一審で公判を担当した検察官の尋問が行われました。現役検察官が被告人側証人として法廷に立つのは極めて異例のケースでした。全25コマの大作ゆえ時間がかかった模様。その力作を是非ご覧になってください。

ちなみに第19回口頭弁論の報告はこちら。
ここをクリック→ #検察なう (559) 「第19回口頭弁論報告~変わらぬ検察、変わりつつある裁判所」


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1/13/2017





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2018/01/13 Sat. 18:07 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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#検察なう (559) 「第19回口頭弁論報告~変わらぬ検察、変わりつつある裁判所」 9/12/2017 

#検察なう (559) 「第19回口頭弁論報告~変わらぬ検察、変わりつつある裁判所」 9/12/2017

昨日、私の国賠審第19回口頭弁論が行われました。

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これまでの18回の口頭弁論では、準備書面のやり取りが続き、水面下での攻防でしたが、昨日はついに実質審理に入りました。論点の一つである控訴違法に関し、証人が呼ばれました。証人台に立ったのは、私の刑事裁判一審の公判検事です。現役検察官が、検察の違法行為嫌疑に関し証人台に立つのはまさに前代未聞のことです。

被告側主尋問30分に続き、原告側反対尋問60分(小松正和代理人+郷原信郎代理人)が行われました。

私の第一審(2012年2月~2013年3月)からは、4年半が経過していますが、公判検事を目の前にして、あの時の記憶がまざまざと蘇ってきました。そして私の感じたことは、検察は無罪判決にも全く反省の色なく、変わっていないなというものでした。

国税局査察部による強制捜査は2008年12月に私の実家ほかに行われましたが、その時捜査官に言われたのは、「個人の事案なのでそれほど時間はかかりませんが、それでも2ー3ヵ月は覚悟して下さい」でした。しかし、実際には2ー3ヵ月どころか取調べは半年間も行われ、彼らが告発するまで更に半年を要しました。それから特捜部取調べ開始まで1年半、特捜事案の否認事件では逮捕が常識ですが、私は逮捕されることなく、取調べは3ヵ月に及びました。無罪判決後の控訴審では、検察官控訴としては異例の一回結審の門前払いで無罪判決は維持されました。

それらが意味するところは、当初から無理筋の事案であり、振り上げた拳を収めるができなかっただけの告発、起訴、控訴だったということです。

しかし、昨日の口頭弁論で検察官が証言したところは、「無罪の可能性は全く考えられなかった。無罪判決後の検察内の討議でも、不当判決であり棄却されるべき、することができる判決であるという意見のみで、控訴すべきでないという意見は全くなかった」というものでした。

これがもし嘘(宣誓して証言している以上、偽証)でないならば、検察というところは、驕り切った現状認識能力の欠如した組織だと感じました。彼の態度は、今でも「お前は有罪だ」と言わんばかりのもので、無罪判決を受けても反省なく、これでは冤罪がなくなるはずがないと思いました。「反省なきところに更生なし」とは彼らのためにある言葉だと思います。

その後、記者会見が行われました。

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そこで私は、国賠審で控訴違法が論じられることの意義を述べさせてもらいました。先進諸国では、検察官控訴は「二重の危険」として認められていません。捜査権力に対して圧倒的に不利な被告人が一度無罪になれば、推定無罪の精神からそれは確定すべきであり、それを検察側がひっくり返そうとすることは、被告人という非常にストレスの大きい状況を無為に長引かせることになります。

その後、喜多村洋一代理人、森炎代理人により、その点について解説が加えられました。

これまでの常識では、検察官控訴が制度上認められている以上、その権利行使に疑問をもたれることはなく、たとえそれに異議を唱えても、門前払いが必至というものでした。しかし私の国賠審で、初めて検察官控訴に関して、それが適法であったかどうかの審理が行われる程度まで裁判所の意識が変わってきています。

検察が全く変わっていないのに対し、「裁判所は少しずつ変わってきたように見える」という言葉でした。

少し踏み込んだ裁判所が、どこまで踏み込むのか。歴史が変わるのか。是非、今後もご注目頂き、ご支援のほどよろしくお願いします。

9/12/2017














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2017/09/12 Tue. 09:47 [edit]   TB: 0 | CM: 2

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