「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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経過報告 (51) 「『検察の理念』発表」 9/30/2011 

経過報告 (51) 「『検察の理念』発表」 9/30/2011

次の経過報告は来週火曜の取調べ(1時半スタートです)の後でとお伝えしたのですが、重要なニュースが入ってきました。

以前の経過報告でお伝えした、検察の基本規定を記した「検察の理念」が作成されたと最高検が発表したことです。「無実の者を罰しないよう」という、これまで無実の者を罰してきたことを自ら認めるかのような表現もあります(検察も、「郵便不正事件が歴史上唯一の例である」とは世の中の誰も信じていないことを知っていると思います)。こうした基本中の基本理念が、今後は守られるのか、それともこれは空手形で今までと何ら変わらないのか、非常に重要なターニングポイントを日本は迎えています。

この件に関する江川紹子氏のツイートをご紹介します。

ここをクリック→江川紹子氏ツイート (1)
ここをクリック→江川紹子氏ツイート (2)
ここをクリック→江川紹子氏ツイート (3)

冤罪を作り出す社会のシステムを看過することは、我々一般市民の立場においてさえ許されるものではないと考えています。

以前の経過報告で、フランスの小説家ゾラが右翼軍部の陰謀によりスパイ容疑にかけられたユダヤ系のドレフュス大尉を弁護し、「我弾劾す」に始まる公開状を新聞紙上に寄稿し、誤判を「罪悪」として糾弾し、「私は断じてこの罪悪の共犯者にはならない」と宣言したことを書きました。これは現代の日本においても、全く同じことが言えます。冤罪の存在に関心を持とうとしない者、冤罪の存在に気付きながらそれを看過する者、冤罪の存在を知りながらそれを批判しない者、冤罪の原因を解明しようとしない者、冤罪の被害者を救済しようとしない者、これらはまさしく冤罪の共犯者であるとゾラは訴えています。ゾラの言葉を、再度、嘆願書を書いて下さった現代のゾラである皆さまに捧げます。

9/30/2011



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category: 刑事司法改革への道

2011/09/30 Fri. 08:36 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (50) 「高校同級生からの応援メッセージ」 9/30/2011 

経過報告 (50) 「高校同級生からの応援メッセージ」 9/30/2011

今日は明日の取調べに備えて休息モードでした。そして明日の午後1時半から取調べの予定であるということは前回の経過報告でお伝えしました。

先程、担当検事から突然私の携帯に電話がありました。検事から電話があることなど想定していなかったため、大変驚きました(自宅にいて、ヤフオクの最中で、ゴルフクラブを落札しようと身構えていたところでした)。連絡事項は明日の取調べをキャンセルしたい、そして来週火曜日に延期したいとのことでした。

勿論、そのココロは明らかです。国税局と月曜日に協議したいということだと思います。検察は土日も働きます。むしろ土日が書入れ時です。逮捕され接見禁止となった被疑者であっても弁護士は面会ができますが、その弁護士も土日は面会できないためです。逮捕され誰とも会うことが許されない被疑者にとって弁護士は心の拠り所です。そして彼らの接見が許されていない土日に被疑者を自供に追い込むため彼らは勝負を掛けてきます。国税局は普通のサラリーマン役人ですから、土日はお休みです。なんとしても起訴してほしい国税局と、もし起訴をすれば公判を維持できないかもしれないと恐れる検察のせめぎ合いが今週に続き、来週も行われるのだと思います。しかし、火曜の予定を入れるという時点で、多分、検察はまた押し返されることは想定済みだということです。役人のメンツが個人の人権に優先するというのも、反吐が出るような気がしますが、仕方ないのかもしれません。

前回の経過報告後、たくさんの方から応援メッセージを頂きましたが、高校同級生のコメントがいかしているので、引用させて頂きます。

「相手は百戦錬磨のプロ、こちらは初体験の素人、
場所は敵陣まっただ中、敵陣中では孤立無援、
周囲取り囲まれて多勢に無勢(多税に無税?、じゃなく脱税に無実)
そんな中で戦術でも勝ち抜くのは大変。
知力勝負はもちろんだけど、権謀術数にはまっても落ち込まず、
戦略では正々堂々と事実を主張して、気力では負けずに筋を通して頑張れ!
敵陣を一歩出れば、参謀の弁護士もいれば、嘆願書を書いた人書かない人、
他の冤罪で戦っている人、応援している人含め、八田応援団はたくさんいるはず」

百人力です。応援して下さる方々のためにもくじけるわけにはいかないと思っています。

明日から月曜まで東京から雲隠れして、更なる試練に向けて英気を養ってきます。実はこちらからの攻勢を用意する予定があります。その準備もありますので。次回の経過報告は火曜の取調べ後にさせて頂く予定です。よい週末を。

9/30/2011



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2011/09/30 Fri. 06:00 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (49) 「検察取調べ第十一回」 9/29/2011 

経過報告 (49) 「検察取調べ第十一回」 9/29/2011

今日も取調べが検察庁五反田分室でありました。

クレディ・スイスの社員に対する税務調査対象年度は2005-2007年度の3年間ですが、私の告発は2006年度と2007年度の2年における所得税法違反、いわゆる脱税です。

私は、サラリーマンになって数年目に確定申告の必要が生じ、最初は自分でやっていました。その後、当時働いていたソロモンブラザースの経理部にいた人が自分で事務所を開設するということで、それ以来彼に確定申告を依頼していました。毎年確定申告シーズンになると、その税理士に関係書類を送って「先生、今年もお願いします」と電話を一本入れるのが私にとっての確定申告でした。

2005年度の確定申告をお願いする段になり、例年のように書類を送付した後で、彼に電話した時、彼に言われた言葉に私は驚いてしまいました。「八田さん、実はこれまで数年分、書類を頂いておりながら、確定申告をしていませんでした。それに関しては、今年の分と一緒にやりますので、ご心配なさらないで下さい」とのことでした。その税理士も税理士ですが、私もてっきり確定申告はされているものだと思い込んで、毎年書類をせっせと送っていたのですから、相当抜けたものです。その後、苦労して(弁護士を間に入れることになりました)未申告分の書類の一部を取り返すことができ、それをその弁護士の知り合いである税理士に依頼して過年度申告をしました。

完全無申告であったのは2000年度から2005年度の6年間(以前の記憶では8年間だと思っていましたが、正確なところは6年間でした)、書類を取り返して過年度申告ができたのが2002年度から2005年度までの4年間でした。

以上のことは国税局の取調べで触れられたものの、調書には取られませんでした。彼らは、私に有利なものは調書に取らないからです。私の税務処理は、税理士を信頼して関係書類を提出するだけということを裏付けることがらだからです。自分で緻密に税務処理するイメージとは正反対であることは明らかです。

今日の、検察の取調べは3時からでしたが、取調べの内容は上記のことの確認でした。依然、問答形式で調書は作成されていますので、取調べと調書の作成は同時進行です。私もおかしいと最初から気付くべきでしたが、ふーん、そうしたことも一通り確認するんだな、としか思いませんでした。もう一度言います。検察は、私に有利なことを調書に取るつもりは最初からありません。

「八田さん、それではあなたは2000年度から2005年度の6年間もの間、全く確定申告をしていないにも関わらず、確定申告をしていたつもりだったのですか」
「そうです。大野税理士から、それを告げられるまで全く気付かずにいました。気付いていたら、毎年書類を提出していたということはなかったと思います」

普通であれば、それで終わりです。一旦、休憩をはさんでから、検事の猛烈な追い込みが始まりました。

「八田さん、1998年度は大野税理士により、滞りなく確定申告が行われているようですが、あなたはその控えを受け取りましたか」
「はい、受け取りました」
「大野税理士は、その報酬をあなたに請求しましたか」
「はい、請求しました。請求書が控えに同封されていたと思います」
「そしてあなたはその報酬を支払いましたか」
「はい、請求書を受け取ってから、直ちに支払ったはずです」
「八田さん、その翌年の1999年度も大野税理士により、滞りなく確定申告が行われているようですが、あなたはその控えを受け取りましたか」
そしてその後、全く同じ内容の質問が繰り返されました。問題はその後です。

「八田さん、2000年度は無申告でしたが、あなたはその確定申告の控えを受け取りましたか」
「?申告はなされなかったので、控えを受け取ることはありませんでした」
「あなたは2000年度分として報酬を請求されましたか」
「??いえ、報酬を請求されたということはありませんでした」
「あなたは2000年度分として報酬を支払いましたか」
「???いえ、請求されていない以上、報酬を支払うことはありませんでした」
「八田さん、2001年度は無申告でしたが、あなたはその確定申告の控えを受け取りましたか」
その瞬間に相手の意図を察した私は、「しまった」と思いましたが、後の祭りです。

結局、2005年度分まで、同じ問いを繰り返されてしまいました。そしてその後の検事の問いは、私がまさに予想したものでした。
「八田さん、あなたはその6年間、控えも受け取らず、報酬の請求もされず、その支払いをしていないにも関わらず、税理士が確定申告をしていたと思っていたと主張なさるのですか」

「私は、翌年の確定申告の時には、その前年に控えを受け取っていないであるとか、報酬を請求されていない支払いをしていないということを完全に失念して、確定申告がなされているという思い込みで、毎年その依頼をしていたものです」
「八田さん、あなたは税理士が確定申告をしていないことを知りながら、彼の過怠が理由であるということを言い訳にして、その状態を利用しようとしたのではないのですか」

なんたる邪推、検察恐るべしです。普段であれば、検事が「合理的な疑いが生じる」であろう点を突いてくることを想定して、慎重に答えを選ぶのですが、今回は、完全に無防備なところを攻められました。過去問に全く出題例のない、ヤマの張りようがないところを出題されたようなものです。

私が答えることができたのは、「税理士に確定申告作成を依頼し、書類を提出した以上、彼が過怠で申告をしないなどとは、普通の感覚では想定できず、私の思い込みは不合理だといえないのではないか」「私は、一旦人に任せることを決めた場合には全面的に任せる性格で、それに関して監視や確認を細かくする性格ではない」「私は、確定申告によって還付を受けるものと思っていた。それを放棄してまで無申告の状態を放置するというのは妥当性に欠けるのではないか」「無申告であったことを知った後に、なぜそれまで税務署の指摘がなかったかということを考えた際、税務署にしてみれば、還付を放棄するのはこちらの勝手だろうと判断したのだと思った」「私が真実を述べながら、それを悪意をもって解釈されるのは非常に残念だ」といったことでした。それでも、「6年間も税理士が確定申告をしていないのに、それをしていたと思い込んでいたというのは、常識的にはありえず、意図的に無申告の状態を放置していた。税理士を雇ったという一事をもってして、『正しい申告をしようとした』ということは全くの虚言だ」という検事の論理を完全に打ち崩したとはいえない結果でした。

今日の8時までの取調べの5時間は、この論点だけの調書作成でした。

勿論、2000年度から2004年度までの5年間の無申告に関しては、株式を受け取っていない段階で、ましてや2000年度や2001年度に関しては将来株を受け取るかも分からない状況なのですから、その準備のためにそうした無申告の状態を作ったということはあり得ません。検事が、無申告=株式を受け取った後の仮装・隠蔽の準備ということを言ってくれば、直ちにそうした反論を取ろうと待ち構えていたのですが、さすがに検事もそこには踏み込んできませんでした。彼の目的はあくまで、狡猾に税逃れを企図する犯罪者のイメージ作りだけです。そこでは、嫌疑とされている海外給与の過少申告に故意があったとは全く直接的には関係がないところ議論を仕掛けてきたものです。

今日は、こちらのダメージはさほどでもありませんが、レフリーの見ていないところでローブローを打たれたようなもので、非常に気分が悪いものでした。

相変わらず、検察の白を黒く塗りつぶそうとする努力は続いています。しかし黒く塗りつぶせなかったときには、さすがに国税局とは違って、起訴を諦めるという最低限の正義は持ち合わせていることに希望を持ち続けようと思っています。

次の取調べは一日置いて、明後日の午後1時半からです。

消耗戦ですが、私も必死です。知力のみならず、気力でも絶対負けないつもりです。あとは体力勝負です。引き続き応援お願いします。

9/30/2011

P.S.
今日、取調べの合間の休憩時間に外に出たところ、知り合いの報道関係者の方と出会いました。そして、この6月に、会社からの株式報酬を脱税した容疑で告発されたJPモルガン証券の社員が、本日起訴されたことを知りました。告発から3ヶ月で起訴というのは普通のスピード感です。私は彼とは全く面識がありませんが、正直なところ気の毒に思っています。報道によると、彼は以前に同様の事例で修正申告をさせられており、脱税の嫌疑は、修正申告以降の年度に関するものですので、報道が正しければ彼は再犯ということになります。そして彼は告発当初から嫌疑を認めています。しかし、脱税において、刑事告発となる金額のハードルは、隠語で「テンゴ」と呼ばれる1億5千万円です。彼のほ脱金額はそれに満たない1億4千万円でした。そして彼の告発は、実名のみならず、顔や住んでいるマンションも映像で報道されました。これは、私の思うところは、私の事案で検察が苦労しているのを見て、類似事案で殊更に悪質性を国税局が強調しようとしたものではないかということです。外資系金融の悪いイメージの醸成に犠牲とされたのが、彼ではなかったかと思っています。残念ながら、これが私たちの国の役人の手口なのです。悲しいことです。



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2011/09/29 Thu. 09:05 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (48) 「検察取調べ第十回」 9/28/2011 

経過報告 (48) 「検察取調べ第十回」 9/28/2011

連日の取調べで、連日の経過報告です。今日は午後1時半から8時半まででした。

昨日来、ツイッターで盛り上がっている話題が小沢氏元秘書の有罪の件です。この事件に関しては、私も正直全てを理解しているとは到底言えません。何しろ背景が複雑で、これまで何冊か文献に当たったのですが、全くピンときません。しかし、事の本質は、裁判所という試験官が、検察というエリート受験生に対し、余りにも完璧を受験生が期待されていると勘違いしているがゆえにカンニングをするため「そこまで完璧にすることないんだよ。それでも合格点は出すからね」ということだったようです。これまでは供述調書主義で、完璧な調書を作ろうとする余りに、「検事の作文」や極端なケースでは郵便不正事件のように証拠の捏造まで引き起こした検察に対し、裁判所が「無理をするな。状況証拠だけでも、有罪の事実認定はするから」というのが、裁判所のメッセージだったようです。直前に、裁判所は検察の調書をほとんど証拠採用しないとした上での今回の有罪判決は、当の検察ですら違和感を覚える(by 郷原信郎)というドッキリ判決だったようです。

これを受けて、裁判所の実状を知らしめる情報がツイッター上でシェアされ、私も今日の午後からの取調べ前に、午前中の空いた時間でそれらをチェックしていました。特に興味深かったものが、元判事の弁護士のインタビュー動画でした。インタビュアーはUstreamを通してニュースを発信するIWJ社代表の岩上安身氏。

そこでは震撼すべき事実が語られていました。裁判所ってこんなヤバいところなの?って。そこで語られているのは「行政・立法・司法の三権分立で司法の国家予算は0.3%」「司法の独立といいながら、予算を握る行政におもねる司法」「無罪判決は行政を脅かす行為」「判事の人事考査は全く不透明で、最高裁の胸中を忖度するようにならざるをえない」「判事の有能・無能は仕事の処理能力、処理件数が多ければ多いほど有能とされる」「判決文は、原告側の主張に沿って書くか、被告側の主張に沿って書くかをまず決めてから作成」「判決文作成で一番簡単なのは、原告の論告をコピペ」といったことです。

そして今日の検察の取調べに臨んで認識を新たにしました、検察の捜査能力の高さ。勿論、彼らが優秀であることは間違いないのですが、効率性といったことを全く無視した捜査への時間と資金の投入がそれを可能としています。私自身が忘れていたり、知らないことを信じられないくらい細かく調べ上げています。それだけ調べれば、私がシロなことくらい、苦もなく分かるだろうという程のものです。彼らに対する甘い期待は捨てた方が身のためです。再度確認したのは、彼らは「クロにできるものは有罪、クロにできないもののみが無罪」であると考えていることです。

しかし、先の裁判所に関する状況と、この検察の状況を合わせて考えると、日本において刑事事件の有罪率が99.9%というのは全く理解できないことではないということです。捜査能力に格段の差があります。多分、メジャーリーガーと少年野球程の違いはないにしろ、プロ野球と高校野球の違いくらいは優にありそうです。いかに怪物級の高校球児であっても、プロ相手に勝てるとは思ってはいないのではということです。

今日の取調べは正直へこみました。今週に入って、取調べは佳境に入り、彼らが怪しいと思っていることをダイレクトにぶつけてきます。こちらとしては、試験のヤマを張って、そのヤマが完全に当たっているにも関わらず、これまでに見たこともない出題をされて、解答用紙白紙ということはないものの、非常に苦戦しているという感じです。

明日は3時から取調べが始まります。今日はクレディ・スイスの税務調査対象者の反面調査が行われている模様です。それを受けての取調べが明日のそれだと思っています。油断していたわけではありませんが、全く予断を許さない状況には変わりがないというところです。

やはり、自分の道を切り開くのは他力本願ではだめだということなのでしょうか。明日はまた気を引き締めて、気合で臨みます。嘆願書は実は私にとって、孫悟空の如意棒ほど威力のある武器です。応援ありがとうございます。今後もよろしくお願いします。

9/29/2011



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2011/09/28 Wed. 09:04 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (47) 「検察取調べ第九回」 9/27/2011 

経過報告 (47) 「検察取調べ第九回」 9/27/2011

本日も取調べが行われました。1時半から7時半。休み明けは検察の雰囲気が変わるかと緊張してしまいます。特に今日もこれまで通りの雰囲気で、良化も悪化も見られませんでした。

先週までで、2005-2007年の給与・賞与(現金・株)の全ての支払い時と源泉徴収時の認識に関して一通り取調べを終え、取調べは今週から佳境に入ったといえます。検察がここは怪しいと思っているところをぶつけてきます。

今日のハイライトの質問は、「確定申告時の申告収入に株式の取得金額が入っていることを知りながら、殊更に過少の申告を行って、『ばれたら税金を払えばいい、ばれなければ払わなくていい』と思っていたのではないですか」でした。これまでのところ、これほどダイレクトに問われたことはありませんでした。

それに対する私の回答は、「1億円以上の脱税を行い、それが発覚することの影響を理解するだけの知性は持ち合わせていたつもりです。1年働けば稼げるだけの経済価値を得ようとして、将来のキャリアを棒に振るリスクを取る程私は愚かではないつもりです。過少申告を意図して行ったということはなく、それは私の誤った思い込みによるものです。正しい申告をしようとする意識はあり、そのためにも税理士を雇って申告を行うというのが通常の年の私の行動でした。また金銭価値だけが私の人生の重要な意味ではないということは十分に理解していたつもりです」でした。

今日は週刊現代の記事に関して、多くの意見を頂き、ありがとうございました。タイトルの副題に関して、あれがかえって目を引き、その実内容を読むと全くニュアンスが違うので印象は悪くなかったという声もありました。なるほど、と思いました。

希望は常に持っていますが、依然予断を許さないという状況には変わりないという認識の元、気を引き締めて臨むつもりです。この時点でも、何を根拠に脱税の故意ありとして、国税局が私を告発し、検察がそれを受理したのかが全く分からない以上、それは単なる掛け声だけではありません。

検察の行動原理には、「クロにできるものが有罪、クロにできないものが無罪」ということがあることは取調べを受けてみて、身をもって感じるところです。検察が真っ黒に塗ろうとする場合においても、完全テフロン加工で真っ白でいるべく頑張っています。私のできることの範囲を越えた「証拠がなくても起訴」ということに不必要な不安を感じないというのが私の希望の在りどころです。「人事を尽くして天命を待つ」ということなのでしょうが、まだ何かできることがあるのではないかと常に模索しています。今日はちょっとそれに気を取られているので、経過報告はここまでにしておきます。

明日も引き続き取調べが続きます。午後1時半からのスタートです。

9/28/2011



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category: 地検特捜部との死闘実況

2011/09/27 Tue. 18:27 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (46) 「週刊現代記事」 9/26/2011 

経過報告 (46) 「週刊現代記事」 9/26/2011

明日、取調べ再開。これまで通り五反田の検察庁分室で、午後1時半のスタートです。

私は知らなかったことですが(普通知らないと思いますが)、検察に関する規律規定には、検察庁法というものがありますが、あくまで検察庁の構造と任命の手続きについてのみ定めています。即ち、彼らがいかにあるべきかというものを明文化したものはこれまでありませんでした。それは彼らが着けるバッジのデザインにある「秋霜烈日」(秋の冷たい霜や夏の激しい日差しのような気候の厳しさのことで、刑罰・権威などが極めてきびしく、また厳かであることのたとえ)をあくまで彼らの自覚に委ねたゆえです。そして、本日報道されたところは、郵便不正事件の不祥事を受けて、最高検が「検察基本規定」なる検察の倫理規定を明文化するとのことでした。そこには「無実の者を罰しないように」であるとか「証拠の冷静な評価と管理を」といった言わずもがなの内容が盛り込まれるようです。

「それでは今までは何だったんだ」という批判はさておき、これを機会に彼らの本来の責務をもう一度問い直してほしいと思います。検察に正義なくして、この世に正義はありません。彼らが正しくあることが、我々全ての利益です。

私は検察に問うてみたいことがあります。そして、それを問う機会は多分訪れないのではないかと思っています。それは、「犯罪のない社会はあなたにとってハッピーですか」ということです。もし彼らが、自分の存在意義を犯罪に対する対立項でしか定義づけできないならば、それはNoということになってしまいます。その場合には、犯罪を自ら作り出しても、自分の存在意義を確認することになるでしょう。彼らの仕事は起訴をすることではないはずです。そうした根本的なインセンティブ付けが過たれた時に、検察による犯罪の創作といった奇天烈なことが起こります。それは郵便不正事件以前のみの状態であったとすべきでしょう。今日の彼らはそうであってはならないと思っています。

本日発売の週刊現代に、私の記事が掲載されました。記事を添付します。「証拠があれば起訴するし、なければしない」というのは担当検事の言葉です。建前なのかもしれませんが、私はこの言葉を信じたいと思います。国税局の取調べでは、私の主張を虚偽だと決めつける捜査官に、「xxさん、国税局の取調べは私をクロにしようとしているようにしか思えない」と言ったところ、彼の返答は、「八田さんがそう思いたいのであれば、そう思って下さって結構です」でした。それでも彼らを信じた私は大甘の甘ちゃんでしたが、検察は違うと思っています。今、私が感じているところは、国税局はとにかく告発さえ受理してもらえれば、あとは100%起訴、100%有罪という歴史が処分してくれると思っていたのではないかということです。国税局の杜撰な取調べを、当時の検察が慎重に検討することはなかったのではないかと思っています。週刊現代の記事は、「スーパーワイドそれぞれの思秋期」というコーナーで取り上げられていますが、隣の記事が「小向美奈子の初めてのAV」で、これってどうなの?と思いましたが、男性諸氏は必ず読む記事でしょうから、目立っていいかなとも思いました(え?読まない?読みますよね)。

夜明け前が一番暗い、と言われます。今は、夜明け前に一筋光が見えてきたのではと思います。それは、検察の「引く勇気」という光です。応援メッセ―ジありがとうございます。本当にうれしく思っています。

9/26/2011

P.S.
検察が倫理規定を明文化するということが随分、頭に残っていたのだと思います。昨晩、その発表に私が立ち会うという夢を見てしまいました。そしてそれを報道陣が取材しているという夢でした。ただ、記者の一人が和服姿の道端ジェシカ似の美人記者でとてもうれしかったのを覚えています(なぜ和服?宮崎あおいが好みの私には、特に道端ジェシカが好みというわけではありませんが)。


ここをクリック→週刊現代記事


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category: クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

2011/09/26 Mon. 17:59 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (45) 「検察取調べ第八回」 9/24/2011 

経過報告 (45) 「検察取調べ第八回」 9/24/2011

今日も取調べ。1時半スタートで夜9時半まで行われました。

知力の勝負です。それから気力の勝負。最後は体力の勝負です。とにかく最初の勝負は絶対負けるわけにはいきません。私のプライドが許さないからです。気力に関しては、随分人から気合いを入れてもらってます。フェースブックでアニマル浜口の気合い64連発の画像を頂いた時は、「おい、おい、それはやりすぎだろ」と思いましたが。

今日も激論になったのが、認識の問題。検事の「覚えていたか、忘れていたか」の問いに対する私の答えは「問われていれば意識に上ったであろう」というものでした。検事は執拗にそれを覚えていたのか、それとも忘れていたのかのどちらかに識別しようとしますが、私の正確な認識の状態は、まさに「問われれば思い出したかもしれないが、問われなければそのまま忘れたままであった」という、どちらでもないものでした。先日も同様な議論で議論になりました。

約2時間ごとの休憩の度に、弁護士に経過を報告していますが、これまでのところ「予想以上に健闘している」というのが弁護士の感触のようです。相手は取調べのプロとはいえ、こちらも知力では人後に落ちないつもりです。ここまでのところは善戦と評価していいのではと思っています。しかし同時に、不安にいつも駆られてしまうのが、結局のところは「起訴をするのが我々の仕事」と国税局がそうであったように、無理やり彼らのお家の事情を押し付けられるのではということです。それはこちらのコントロールできる領域を越えたところなので、不安に感じても仕方ないのですが。

クレディ・スイス証券の税務調査対象者に特捜部の再捜査が入ることは先日お伝えしたところです。これは場合によっては、面白くなるかもしれません。クレディ・スイス証券だけでも300人の税務調査対象者のうち、約100人が私と同じく完全無申告で、他社でも百人単位で同じように申告もれが出ています。私の告発は、査察部の捜査方針である一罰百戒を目したことは明らかなのですが、もしその戒めるほかの百の犯罪行為がなければ、その時点で一罰の意義が全くなくなるということが言えるのではないでしょうか。つまり、国税局の見立てでは、これほど大量の組織犯罪的な状況があり、その中でも一番悪質な者を懲らしめなければいけない、ということがスタートであったとすれば、その「大量の組織犯罪」そのものがなければ、彼らの取った一罰百戒はそれこそ無理な筋立て以外の何物でもなくなります。クレディ・スイス証券の職員への再調査は一義的には私の捜査に関連してということだと思いますが、検察の中に3年前の時点に立ち返って、その国税局の前提を問い直そうとする意図があるのかもしれないと思っています。そうであれば、これは今までの検察の行動論理にない非常に画期的なことです。これは依然私の憶測の域ですが。

前々回の経過報告で、この3年間が全くの浪費ではなかったかという虚脱感に囚われたと書いたことで、多くの方から喝!を頂きました。特に高校後輩からのメッセージには、大いに反省させられました。

「八田先輩、
元気だしてください!3年待たされた、やっとの勝負じゃないですか!?3年間、世の中で、働いていたとしたら、先輩はどのくらいの利益を得ていらしたことでしょう。
その利益より、世の中の偏見、常識の仮面をかぶった非常識と戦う大切さを確信されたのですから。自分のためだけではなく、世のため、人のために。
私は先輩なら突破できるのでは?と、とっても期待しています(私だけではないはずです。)
胸突き八丁です。正念場です。でも、もう少しです。
後悔のない戦いを!」

まさにその通りです。そのためにこの荊の道を選んだのですから。告発された直後に、私のことを本当に心配してくれた友人が「否認すれば逮捕されます。その時にはまた報道されて、世の中からは袋叩きです。戦うということはあまり安易に考えない方がいいのではないですか」と連絡をくれました。本当に心配してくれ、この勝負に全く勝ち目がないということを評価した上での親身の言葉でした。有り難いと思いました。彼の言葉で逆に腹がくくれたと思っています。

また別の高校後輩ですが、フェースブックで知らない人にあれこれ書かれ、それに対し私が対応しているのを見かけ、「自分を知らない人に誤解されてあれこれ書き立てられるのは悔しいと思います」とメッセージをくれましたが、「そんなことは心配しなくていい」と返信しました。そうした偏見と戦わなくてはいけないことは、告発の時点で、実名入りで全世界報道された時点から覚悟しています。そして私は、私のことを分かってくれる人が分かってくれればそれで十分だと思っています。

これまでどれくらいの人々が冤罪に苦しんだかは知る由もありません。しかし、リアルタイムでこのようにメッセージを発信することができて、それに耳を傾けてくれる人がいるということがどれだけ心強いことか。私は、過去に冤罪の汚名を着せられた人たちの孤独な戦いを想像すると本当に恐ろしくなってしまいます。応援して頂いて、本当にありがとうございます。

次回の取調べは来週火曜日です。月曜日にワンクッション入れたのは、一通りの取調べが終わったこの段階で、検察が国税局と協議する場をもつということではないかと推測しています。

休みの間に鋭気を養うべく、好きなゴルフでもしてこようと思っています。それに関しては、またツイート、フェースブックでご報告します。

また連絡します。涼しくなってきましたが、体調崩されませんよう。

9/24/2011


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category: 地検特捜部との死闘実況

2011/09/26 Mon. 17:54 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (44) 「検察取調べ第七回」 9/23/2011 

経過報告 (44) 「検察取調べ第七回」 9/23/2011

連日の取調べです。今日はスタートこそ1時半でしたが、終わりは9時。相変わらず長時間の耐久レースです。

検察は本当によく調べ上げています。そこまで調べ上げているのであれば、脱税を意図しているとするなら不合理だと思われることが山積みだということも分かっているだろうにと思ってしまいます。

故意ではなく過失をもって過少申告となったということを証明するのは「悪魔の証明」です。わざとやったということの証拠はありえても、わざとやったのではないという証拠を提示することは本当に困難です。

しかし、もし脱税をしていたとするなら、不合理な行動は、私ですら、いくつもいくつも挙げることができます。

例えば私の確定申告の仕方は、脱税を意図していたとすると非常に不自然です。税務調査対象年は2005年―2007年でしたが、私の確定申告の仕方はそれぞれの年で異なっています。

2005年-私はそれ以前の8年間、知り合いの税理士に書類を提出して確定申告を頼んでいましたが、彼の過怠で完全無申告となっていました。それを知って驚いた私は、友人の弟の弁護士に依頼し書類を取り返しました。そしてその弁護士に紹介してもらった税理士に無申告分の過年度申告を頼みましたが、その最後の年がこの年でした。もし脱税を意図するのであれば、税理士の過怠で無申告であることはかえって好都合であり、わざわざ彼から書類を取り返して過年度申告などしなかったことでしょう。

2006年-前年の経験に懲りて、一度自分でトライしようと思い、自分でインターネットを使って申告をしたのがこの年です。ところがこれが意外に大変。随分と時間がかかってしまい、3月15日の締め切りに間に合わず、期限後申告となってしまいました。脱税を意図するのであれば、税務署の目を引く期限後申告は避けることでしょう。私はこの期限後申告により、期限内申告よりも随分厳しい延滞税を課される結果となっています。

2007年-これまた前年の経験に懲りて、2005年の過年度申告をお願いした税理士に確定申告をお願いしました。もし脱税を意図するのであれば、面識のない税理士に脱税の片棒を担がせることなく、自分で申告したことでしょう。犯罪は共犯者が少なければ少ない程露見する可能性が低いものです。

査察部の強制捜査は通常、罪証隠滅を避けるため相手の不意をつくのが通例です。しかし私のケースでは、まず料調(資料調査課)の税務調査があり、マル査の強制捜査はその1ヶ月後です。これは彼らにとっては逆に証拠集めに有利な状況です。なぜなら、もし私がやましいことをしていたのであれば、その1ヶ月間のメールで、かならず馬脚を露わすからです。皆さんも、もしある人物の一連のメールを読んで、そのメールを書く者が、最初から3億の脱税をしようとしていた人間であるか、それとも最初は全く自分の身に覚えのないことと思ってのんきに構えていたけれど、実は意図しない過少申告であることが分かり、状況が明らかになるにつれ、追徴税額が数百万から数千万そして億を越えるに従ってビビりまくっている人間であるのかの判断は、実に容易につくと思われるのではないでしょうか。

そして最近、脱税を意図していたとすると一番不合理な行動であろうと私が思っているのが、国税局査察部の強制捜査が入った段階で、弁護士を雇っていないことです。考えてもみて下さい。マル査が捜査に乗り出したということは立件を目指していることは明らかです。立件されれば当然有罪とされ、犯罪者のレッテルを貼られてしまいます。もしそのリスクを大きいと評価するなら(やましいことがあれば当然そうでしょう)直ちに弁護士を雇って対策を講じるのではないでしょうか。私は自分の無実を知っていましたので、査察部の捜査能力があれば、私が嘘をついて否認をしているのか、本当のことを言っているのかは分かってくれるものと思い、告発されることなど全く予期していませんでした。告発までの15カ月を一人で戦い、証拠がないと国税局自ら認めながらも告発されたことで、私の認識が甘かったことを知り、今仕事をお願いしている弁護士を雇ったものです。

そのほか脱税を意図していたとすると不合理な行動は数多くあります。しかし、先日も述べましたように、検察の作る供述調書は、必ず彼らの問いに私が答える形で作られ、私の主張を自由に盛り込むことは非常に困難です。それでも何とか機会を伺い、私に有利であるということを調書に盛り込む努力をしています。そのためには検事のペースを乱す必要があり、彼が怒りに口を滑らす瞬間や、調子に乗って反論で深追いするような状況を作り上げなければなりません。肉を切らせて骨を断つ交渉術が必要です。取調べのプロ相手にそうした切った張ったの議論をするのは本当に緊張を強いられます。公判における調書主義というのは被疑者にとって本当に不利なものだと思っています。

しかし真実は私に味方すると信じて諦めずに戦っています。この段階で、逮捕の可能性は低くなったと言ってはいますが、やはり毎日の取調べ終了間際には緊張してしまいます。母が縫ってくれた座布団を毎日取調べに持参しています。準備をしていればその準備が不要となるであろうマーフィーの法則を信じて、お守り代わりに持参しています。

数多くの人から毎日励ましの言葉を頂いております。ありがとうございます。

明日も取調べが午後1時半からあります。気合です。

9/23/2011


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2011/09/26 Mon. 17:53 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (43) 「検察取調べ第六回」  9/22/2011 

経過報告 (43) 「検察取調べ第六回」 9/22/2011

今朝の取調べ開始は朝10時半。鎌倉から品川乗換で五反田に向かうべきところ、電車で寝過ごし、東京まで行ってしまいました。遅刻は8分程度でしたが、前もって検事に電話で連絡を取ったので問題はありませんでした。そして終了は夜9時。さすがに疲れました。

途中、あることを調べるため、クレディ・スイスの元部下に連絡を入れました。「今、どこ」「勿論、オフィスですよ」。それを聞いた時、「あー、世の中の人々が働いているのに、私はこの3年間、実に膨大な時間を無為に費やしている」という思いに囚われ、非常に虚しくなりました。それも疲れた一因です。

今日の取調べで、それだけ時間がかかったのは、今日のトピックに関して、私が「知らない」「分からない」「記憶にない」と繰り返したためです。「あしたのジョー」の青山君ばりのこんにゃく戦法です。真実は、実際に私の言葉通りなのですが、やはり検事も「はい、そうですか」というわけにも行かないのでしょう。問いをたたみかけてきます。最後は半ばキレかかる検事が調書に「私はほかでもないあなた自身のことを聞いている。これまで再三国税局の取調べでも聞かれた内容に関し、『知らない』を繰り返すのではなく、もっと真摯な態度で対応してほしい」と書いたことに、私もカチンと来て「押収されたメールの内容から、私が知らなかったことが事実であることは明らかです。再三聞かれたこととおっしゃいますが、国税局の120時間に亘る取調べでも聞かれたことのないようなことを聞かれて、『知らない』と答えることが不自然であるとは私には到底思えません」と調書に残しました。

国税局査察部の調査は正直、ざるです。くだらないことを繰り返し聞いて、時間ばかり浪費していました。「あなたは4年前のこの日にATMから、48万円を引き出していますが、なぜ48万円1回ではなく、24万円を2回引き出しているのですか」「4年前のことですので覚えていません。それに、それが会社の株式支給の脱税容疑と何の関係があるのですか」「あなたが関係ないと思っても、私たちは関係あると思っているから聞いているのです。覚えていませんでは困りますので、思い出して下さい」。これが国家の最強税務捜査機関の実態です。

それと比較すると検察は実に緻密です。それも緻密過ぎて、「検事さん、あなたは本当に私がそうしたことを知っていると期待して聞いているのですか」と問い質したくなるほど、細かいところを突いてきます。例えば、複雑な給与プログラムの内容を実によく理解しているのですが、あまりにその理解が不必要に十分過ぎて、多分、彼らは実社会での常識的なバランス感覚というものを失っているのではと思ってしまいます。 

先日、税理士の強制捜査、任意同行による取調べが行われたと伝えましたが、クレディ・スイスの他の職員にも、私の事案に関し、特捜部の捜査が入るようです。しかも、嘆願書を書いていない人の中から選ばれるようです。嘆願書を書いた人間だと、私に好意的なことしか言わないという判断でしょう。取調べ対象者には、嘆願書を頼んでいない者も、頼んで書いてくれなかった者もいるでしょうが、「何で自分が」という気持ちに囚われるのでしょう。その気持ちを私は100万倍持っているということを彼らには知ってほしいところです。ただそうした気持ちはこれまで取調べで一度たりとも表したことはありません。「真摯な態度」は十分に示してきたつもりです。と、ここまで書いてムカついてきたので今日はこれくらいにしておきます。

明日は世の中が休日ということもあり、午後1時半からの取調べです。明後日も同じ時間です。しあさってはお休みです。その後の予定に関しては明後日決めるようです。

おやすみなさい。いつも応援ありがたく思っています。

9/22/2011


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2011/09/26 Mon. 17:52 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (42) 「検察取調べ第五回」 9/21/2011 

経過報告 (42) 「検察取調べ第五回」 9/21/2011

台風の影響で、今日の取調べは午前中で終わりとなりました。鎌倉まで帰るのに、あやうく電車が止まるところでした(東海道線が既に止まっていましたが、横須賀線が走っており、無事帰ることができました。それも今は止まっているようです)。

朝、豪雨の中、五反田駅に到着したのが朝10時。さすがに今日は報道陣の方は誰もいないなあと思っていたところ、1社の方が現れ、少し駅で雨宿りをした後、五反田分室へ向かいました。そしたら五反田分室前で4社の記者の方が待っておられました。「大変だなあ」とツイートさせて頂いた次第です。 

昨日、税理士の事務所に特捜部が強制捜査に入ったことはお伝えしました。その後、態度が硬化することもあるかと、今日の取調べは若干緊張の面持ちで臨んだのですが、今日は実に淡々と取調べが進みました。そして一旦昼食の休憩を経た後、検察庁分室に戻ったところ「今日は台風の影響で電車が止まることも予想されますので、ここで打ちきりましょう」と午後の取調べは全くされずに帰ることとなりました。午前中に一旦調書を締めていたので、午後は全く何もしないで帰途に着きました。

今日の取調べ内容で若干変わったことに触れられたのでお伝えしておきます。今日の午前中の取調べで多く時間を使ったのが、退職後に取得した株式についてでした。その株式を退職金と認識していたか、賞与と認識していたかを問われ、「退職を契機に与えられたものであり、税理士の判断も退職金として扱うことができるとするものであったが、国税局はそれを認めず、私も敢えてそれを争わなかった」と答えました。そして私はそれに続けて「修正申告額の計算根拠を問う税理士に対し、国税局捜査官は『このまま払った方が八田さんの身のためですよ』と言ったため、私たちはそれに従えば告発がされないと思ったことも敢えて争わなかった理由です」と答えました。問い「国税局捜査官ははっきりあなたに修正申告に従えば告発しないと言ったのですか」、答え「いえ、それは違います。私が、捜査官の言った『このまま払った方が八田さんの身のためですよ』という言葉を誤解したものです」、問い「その際、重加算税に関する説明はありましたか」、答え「いえ、全くありませんでした」。これが調書になった内容です。なぜ検事がそれを調書化したのか意図が分かりませんが、若干違和感を感じたものです。

調書は通常一人称で書かれますが、私の調書は上のように全て問答形式で作成されています。そして取調べと調書作成は完全に同時進行です。検事の問いを事務官が書き取り、その後で私が答える番です。取調べ初日に若干不用意な答えを修正してもらうのに大変苦労したので、今は非常に慎重に言葉を選んでいます。それが一字一句間違いなく調書化されています。これは弁護士曰く、全く異例なことだそうです。

私は時に答えを作るために1-2分沈黙し、頭の中で答えを用意します(メモを取ることもできるのですが、それはあくまで検事の質問がトリッキーだと感じた時に書き取ることでプレッシャーを与えるために使うのみです)。そして私の答えを検事がオウム返しして、事務官がタイプします。私が、一言一言、事務官がタイプし易いように言うのですが、検事も笑いながら「八田さん、事務官は私が言った言葉しかタイプできないので、事務官ではなく私に言って頂けますか」というやり取りもありました。この調書では、いわゆる「検事の作文」の余地は全くありません。私のケースでは、検察が必要以上に神経を使っている感じです。

まだまだ予断は全く許されませんが、彼らが通常と違うステップで事件を処理しようとしている雰囲気はあります。彼らの引く勇気に期待したいものです。それが実現したときが、「告発=起訴=有罪」という常識が覆される瞬間です。是非ご注目下さい。

明日も朝10時半から取調べがあります。ここが踏ん張りどころです。

9/21/2011


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2011/09/26 Mon. 17:51 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (41) 「検察取調べ第四回」  9/20/2011 

経過報告 (41) 「検察取調べ第四回」 9/20/2011

本日も私の取調べは五反田にある検察庁分室で行われ、朝10時から夜6時までと比較的マイルドなものでした。

その後、内幸町の弁護士事務所に立ち寄り、本日の報告をして、8時には帰途に着くべく新橋の駅のホームに立っていました。その時携帯が鳴り、その電話の相手はつい先頃別れた弁護士からでした。「八田さん、加賀先生のところに特捜部の強制捜査が入り、今まで取調べだったようです」とのことでした。加賀先生は私が確定申告をお願いしていた会計税理士の先生です。ここ数日のインターバルの後、私の直接の取調べでいきなり検察が態度を硬化するということはありませんでしたが、まさにその時、同じビルで税理士が取調べを受けているとは思いもよりませんでした。検察の不意打ち。依然、起訴に向けて本気モードです。検察恐るべし。

税理士の事務所に朝、地検特捜部の捜査員6人が強制捜査に入ったとのことで、その後分室へ任意同行。夜の8時近くまで取調べを受けていたとのことです。強制捜査の際、書類やパソコンが押収されたようです。税理士は、私の国税局による取調べの際も私以外に唯一取調べを受けた人です。今日の取調べでは調書は取られなかったようですが、その取調べ内容は、国税局の取調べ以降の私とのやり取りの関連であったようです。

私としては、何らやましいことはないので、税理士の先生には本当にご迷惑をおかけしますが、むしろ徹底的にやってくれればいいと思っています。また押収されたパソコンには、私がこれまで送った経過報告がデータとして残っています。「経過報告を読みやがれ」という気分です(嵐?)。皆さんの書かれた嘆願書を読み、また私の書いた経過報告を読み、それでも私が虚偽の主張をしていると彼らが思うのであれば、検察という組織は本当に腐っていると思わざるをえません。ただこの時点では、私の彼らの正義を信じる気持ちは揺らいでいません。

今日は朝から、毎日新聞の記事で皆さまにご心配をかけたようです。「近く立件する方針を固めた」という内容です。

この記事を読むにつけ、今我々に求められている一つの資質がメディア・リテラシーなのではないかと思っています。

まず私が思ったことは、検察が取調べ途中のこの段階で、起訴を決めたかのような情報をメディアにリークするメリットは全くないということです。

とするならば可能性は二つ。一つは記者が、憶測で前のめりの記事を書いたということか、もう一つは私の起訴にメリットのある捜査当局によるメディアコントロールを目したリークがあったということです。私の起訴にメリットのある捜査当局とは国税局のことです。

この世界の「常識」としては、告発の時点で検察が起訴をするという了承の元で国税局は告発をしているのですが(前回の経過報告に書いた「テイクオフ」が告発の段階ということです)、そうした「常識」がない一般人の感覚として、もし検察が引く勇気を見せて不起訴としたならば、国税局の告発は何だったんだろうということになると思います。

つまり、その場合メンツがつぶれるのは国税局だということです。国税局と検察の関係は、国税局の方が偉いので(国税局は出来の悪いヤクザな兄で、検察はインテリだけども世間知らずで傲慢な弟と思ってもらえれば、その理解は当たらずとも遠からずと言えます。最後は「誰のおかげで飯食うとると思っとんのや」で決まりです)、検察が、私のケースで、正義を遂行しようとした場合、最後のハードルは国税局のメンツの問題だ思っています。誠に下らないことですが、それが日本の最強捜査権力の実状だと感じざるをえない状況がそこにあります。

今日の取調べの始まる際に、検事から「これまでのところで何かありますか」と聞かれたので、「今日の毎日新聞の記事はお読みになりましたか」と聞いてみました。読んでいないという検事に記事の内容を伝えたところ、彼の言葉は「検察用語では、告発を受理した時点で『立件』であるから、この時点で立件する方針を固めるというのは実に不正確な記述である。それが一般に想起する『起訴』ということであるのなら、取調べもまだ始まったばかりで、起訴・不起訴を決めることはありえないし、少なくとも私はそうしたことは聞いていない」とのことでした。

その際に、私が言ったことは、以前からここで私が主張しているように、私が挑戦しているのは、そうした世の中の識者の間にはびこる「常識」であるということです。その常識が、社会をして冤罪のマッチポンプ化せしめているというのが私の意見です。それに対して彼の反応は特にありませんでしたが、私の意図するところは理解頂いていると思っています。

明日は朝10時半から引き続き取調べです。まだまだ試練は続きます。引き続き応援お願いします。

9/20/2011


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2011/09/26 Mon. 17:50 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (40) 「検察取り調べ室は四角いジャングル」 9/16/2011 

経過報告 (40) 「検察取り調べ室は四角いジャングル」 9/16/2011

皆さま、連休いかがお過ごしでしょうか。私は、ランナーズハイの状況で取調べを乗り切りましたが、さすがにその反動が来たのか、昨日、今日とぐったり弛緩しております。

本日、弁護士が検察に皆さまの嘆願書を提出しました。昨日最後の嘆願書が、フェースブックで再会した大学友人から滑り込みで届き、合計146通となりました。検察は「全て目を通す」と約束したそうです。これまでのお礼に重ねて感謝させて頂きます。嘆願書を書いて頂く経過で、人の優しさというものが本当に分かったような気がします。また嘆願書を書いてくれないのが当たり前という状況の中で、皆さまの勇気にはこちらも力づけられたものです。本当にありがとうございました。

その際に弁護士が添えた上申書を添付しました。146通全てを読むと、世の中にこんな素晴らしい人物がいるもんかと思うほどですが、その辺りは皆さまのご厚意だと思い、面映ゆい気持ちで一杯です。

取調べを振り返ってみると、初日はかなりきつかったなあと思います。ロープを背にして亀の子状態で、セコンドに丹下のおっちゃんやマンモス西がいればおろおろするだけという状況だったと思います。しかし二日目の朝イチの激論でアドレナリンを大放出した結果、眠っていた脳の一部が覚醒したような気がします。自分の間合いが取れ、相手の繰り出すパンチが見え始めたのです。

例えば、否定する場合、全否定と部分否定がありますが、全否定する場合、それが本当であっても相手の不審感を招きかねません。「本当か~?」ってやつです。そうした場合の多くで、検事は「もう一度尋ねますが、本当に知らなかったというのですか」といった質問を畳み掛けてきます。例の「繰り返しパターン」です。それゆえ全否定する場合には、単に否定するだけではなく、それが合理的である理由を述べるようにしました。「業界の慣習としてそうした議論は全くなされてなかったため......」といったようなものです。つまり単発のパンチではなく、ワン・ツーあるいはワン・ツー・スリーと連打することで相手の動きを止めるものです。

また部分否定する場合は、必ず検事はその部分の範囲を特定してこようとします。例えば金額に関して聞かれたとき「ぼんやりとした認識はあったと思います」と答えれば、必ず「そのぼんやりというのはどのようなものですか。具体的に最低いくら最高いくらの範囲と言えますか」とくるのです。ですから、「ぼんやりと」とか「大体の」と答える際には必ずそのぼんやりとした大体の範囲を示すようにしました。

その中で私が使ったテクニックの一つは、全否定をする場合に、一旦部分否定するものです。「全く分からない」と答えると相手のつけ入る隙を作りますので、一旦「大体の」と答えれば、必ず相手はそこに突っ込んできます。そこで「その範囲が特定できないため、むしろ全く分からなかったという方が適当だと思います」と切り返すのです。これはこちらの軽いパンチに相手が応酬したのを待ち構えてカウンターを放つようなものです。

また検事は過去の時点の認識に関し、二者択一を求めることが多いのです。例えば、「報酬の数字の提示があった時に、それが税引前と思ったか手取りと思ったか」とか「給与の支払いがあった時、それが日本法人から支払われたと思ったか、海外法人から支払われたと思ったか」とするものです。

つまりAとBしかないものに、そのどちらかであったかと問うているわけですが、そうした時に、私は「どちらでもなかった」と答えることがあります。当然、相手は困惑します。AとBしかないわけですから、なぜそれ以外のものがあるのかということです。しかし、皆さんも考えてもらえば分かるのですが、全ての物事の認識でなんでもクリスタルクリアに答えを常に持っているわけではありません。私の答えは「その当時そうした認識の差異はなかった。もし当時そのように問われたらBであると思うことはなかったであろうが、その当時Aと思っていたとはいえない」となります。右のストレートか左のフックかと思っている相手にアッパーカットを放つようなものです。

明らかなダウンもいくつか奪うことができました。

例えば、株をもらった時の金額の認識がなかったとした後で、検事の問いは「その金額に関心がなかったのですか」でした。関心がなかったというと簡単なのですが(実際そんなものはどうでもいいと思ってました)、それは不審感を招く格好の機会となるので、私の答えは「関心があるというのが普通なのでしょうが、あったかどうかは分かりません」。問い「それはどういう意味ですか」。答え「関心の程度が数字を算定する手間を越えていたかどうか分からないという意味です」。問い「株式の受取金額はわざわざ算定しなくても、メモランダム(株式の受け渡し通知)に載っていますよね」。それ以前の受け答えでメモランダムの中で、数字までは見ていなかったというのは調書に取られています。答え「それでは論理的には、関心は著しく低かったということになります」。完全に検事が墓穴を掘った瞬間でした。全て調書化しています。

また、メモランダム(株式の受け渡し通知)には税務に関する記載があるため、国税局が極端にこだわった物証です。英文で「この文書は会社が源泉徴収をするものを示したものではない」と一文が添えてあります。読むかどうか(そして普通は絶対に読まない)英文の一文をもって会社が主張する「指導をしていた」というのも誠にお粗末な言い逃れですが、国税局のみならず検察もそこにこだわってきました。

ただ彼らも国税局の取調べで散々私が「その文書を読むことはなかった」と主張していますので、無理に突っ込まずそのまま次に移ろうとしました。ただこれは私にとっては好機でした。「目にしたことははっきりと記憶しているが、認識の程度は記憶にとどまる程度であり、その内容を読んだわけではなかった。読めば過少申告になることはなかっただろうし、また十分に理解していたならば、脱税に問われることはありえなかっただろう」と答えました。検事は当然、困惑して「それはどういう意味ですか」と問うてきます。その同じ文書に、「会社は税務当局の要請があれば、あなたの承諾なしにこの文書を彼らに提出するものである」という文言があります。それを指して、私は「脱税は、所得そのものを隠して初めて可能な犯罪です。会社の給与のように、所得の出所が明らかなものの脱税は基本的に不可能です」と答えました。

かなりの間沈黙があった後、検事の質問は「それではあなたは会社がその報告を税務当局にすると思っていたのですか」でした。私は即座に「会社がそうしないことに私の人生を賭けることはできません」と答えました。これはかなり応えたようです。その後も長い沈黙が続きました。検事の「ま、いっか」で次の話題に進みましたが、一瞬見せた苦渋の表情にはリバーブローが足に来ている感触がありました。全て調書化しています。

最後の例にあるように、こちらに有利な主張を調書に盛り込むのはそれ程簡単なことではありません。今回の事案でも、脱税をしていれば不合理な行動は山ほどあるのですが、それは検事が問うことはないので、調書にならないのです。必ず検事はあやしいと思うことのみを質問してきますので、通常の努力ではそれを「あやしいとは言えない」レベルまで押し戻すだけです。それをなんとか私に有利な主張を調書に盛り込むべく答えの中に引っ掛けて、向こうを誘わなければなりません。これはなかなか一筋縄ではいかないものです。調書というものが、必ず検事の問いから始まり、被疑者がそれに答えるという決まりがある以上、やはり真実から遠くなってしまいます。裁判所がそれを一番(そしてほぼ唯一)の証拠とすることには大きな危惧を感じます。

検察の上層部がこの事件に関心をもっているというのは非常に重要なものです。それはこの時点では検察の方針が起訴に一本化しているわけではないということを示しているからです。国税局の事案は告発の時点で、既に検察が起訴をすることを了承しており、後は検察の取調べでは証拠固めをするだけ、というのはこの世界の常識でした。告発の瞬間がテイクオフ(離陸)の瞬間で、後は起訴という目的地に着陸するのみです。途中で引き返すとか、予定と異なる空港に降り立つことはありません。そして管制塔である上層部の関与はテイクオフまでで、あとは現場のパイロットである検事に任せられるものです。

それが、この時点で上層部が関心を持っているということは、まだ管制塔が指令を出す余地があるということです。検察歴史上、初めてテイクオフ後に、引き返すあるいは予定地以外に着陸の可能性があるということです。勿論、この時点でも彼らの意志は強く「目的地に着陸」です。それは途中で燃料漏れが見つかったら空中給油をしてでも、あるいはハイジャック犯がほかの空港に着陸しろと言ったら乗客が殺されても、目的地の空港に到達しようとします。少なくとも過去ではそうでした。それがいかにナンセンスかは分かって頂けるかと思います。

組織の硬直化が大事故となった例としては100人以上の死者を出した福知山線の脱線事故が思い出されます。それは朝のラッシュ時の過密ダイヤを遵守することを優先するあまり、スピードを出し過ぎてカーブを曲がり切れなかったことが直接の原因だと記憶しています。もしあの事故後、ダイヤをスケジュール通りに走行するということがなぜそれほどまで遵守されなければならなかったかという事故の背景が検証されなければ、同様の事故が再発することは明らかです。郵便不正事件の後、検察に求めれれているのはそうした事故の検証であり、テイクオフの後は絶対目的地にそのまま到達しなければならないという硬直性が事故を起こしたということがいえます。今後の彼らに求められているのは、「引く勇気」です。

また今回の事案以降「一罰百戒」に関して国税局と検察はその意義をもう一度再確認する必要があると思っています。

国税庁はそのホームページで査察制度に関して、「査察制度は、悪質な脱税者に対して刑事責任を追及し、その一罰百戒の効果を通じて、適正公平な課税の実現と申告納税制度の維持に資することを目的としています」とうたっています。

ここをクリック→国税庁HP (4)査察


これに関して、「検察の正義」(ちくま新書)の中での郷原信郎氏の一節を引用させて頂き、私の意見を代弁してもらうこととします。

「一罰百戒は『一罰一戒百戒』でなければいけないと言ってきた。100人が法に違反しているときに、そのうちの一人を罰することが、常に残りの99人を戒めることにつながるとは限らない。罰する対象行為の選定、罰する手続きなどが、罰せられる側に納得できる場合には、その『一罰』は、罰せられる一人に受け入れられ、それが他の99人を戒めることにつながる。しかし、その『一罰』について、なぜそれだけ罰せられるのかが理解されず、罰する手続きも不公正であれば、罰せられる一人は納得せず徹底的に争い続ける。争う側の主張にそれなりの合理性がある場合は、他の99人を戒めることにはならない」

次の取調べは連休明けの来週火曜の朝10時です。それまでは鋭気を養うべく、ほげーっとするつもりです。

歴史を変える挑戦は続きます。引き続き応援お願いします。

嘆願書添付の上申書

9/16/2011




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2011/09/26 Mon. 17:47 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (39) 「検察取調べ第三回 奇跡の生還」 9/14/2011 

経過報告 (39) 「検察取調べ第三回 奇跡の生還」  9/14/2011

奇跡の生還です。39通目の経過報告で皆さまにサンキューをお伝えできます(ダジャレかい)。

第1ラウンドの取調べ初日は防戦一方。予想はしていたものの、その予想を上回る強敵にようやくロープに救われた感のある初日でした(後から、弁護士に「あんな八田さんは初めて見た」と言われたくらいダメージを受けていたと思います)。第2ラウンドの昨日は、開始直後の大バトルでアドレナリン全開。相手のパンチもようやく見えるようになり、こちらの有効打も決まってイーブンに戻した感でした。第3ラウンドの今日は、淡々と開始したもののそのまま終わるわけもなく、途中再び炎上。しかし、終わってみると相手方のダウンを少なくとも2度は奪えたと思っています(贔屓の引き倒しで判定有利)。

今日の取調べ途中の激論は、やはり調書に関して。検事が再び繰り返しパターンを調書に落そうとしたため、「私は、取調べが始まる際に、大いに検察に期待した。国税局では告発ありきの捜査をされたけれども、検察は違うと思っていた。今の司法においては検察が一審的な役割を担っており、取調べのこの場はまさに真偽を問う場なのではないか。検事の、証拠をそろえようとするやり方には非常に失望した」と言いました。

検事は「検察が恣意的な判断をしているという批判には本当に辟易している。うちの会社(注:彼らは検察組織のことを『うちの会社』と呼びます)はそんなちんけなところじゃない。告発を受けたからそのまま起訴なんてことはないし、証拠があれば起訴、なければ不起訴、それだけだ」と応酬。

再びさんざやりあった挙句、私は納得し反省の意を示しました。私の反省する点というのは、メディアを始め周りには「私の置かれた立場は検察と対峙するものではなく、むしろ私が挑戦しているのは、『告発=起訴=有罪』という常識だ。なぜならその常識が、社会を冤罪のマッチポンプとしているからだ」と主張しながらも、私自身、検察に対し予断があったのかもしれず、必要以上の警戒心・恐怖心を抱いていたのかもしれないということです。それを検事も理解してくれたようで、「調書は、テクニカルには、起訴ということになれば公判の証拠とするものであるが、今回の事件については検察上層部が非常に強い関心を示しており、取調べの状況をすぐに調書として読みたいということで作成している」ということを言ってくれました。

刑事事件で否認すれば即、身柄拘束という常識を打ち破ることができました(勿論、まだ完全にその可能性がなくなったわけではありませんが、今日を乗り切ったことで、その可能性は格段に低くなったと思っています)。次は、告発=起訴という常識にチャレンジです。

取調べの内容をここで詳しくお伝えすることはできませんが、今日の段階では、まさに核心部(告発対象年度の確定申告時における株式の金額の認識)というところの直前まで行き、そこで寸止めです。昨日までの二日の取調べが夜9時までかかったのに対し、今日は5時半には終わりました。次回の取調べは来週火曜日の20日です。本丸の取調べに入る前、このインターバルの間に、彼らは方向性を決めてくるのだと思います。彼らは、これまでの歴史を繰り返す道を選ぶのか、「引く勇気」を示す決断をするのか、という一大決心をするのだと思います。

郵便不正事件後、検察トップに笠間検事総長が着任し、検察という肥大化した権力組織に改革をもたらそうとしています。そしてその一つが検察による独自捜査を縮小しても、今後は国税局と連携を深めて財政経済犯罪をこれまで以上に手がけるというものです。まさに私のような事案がそれに当たるわけですが、その改革を打ち出した直後に、非常に困難な事案にぶつかったということです。

先の経過報告でも書いたように、私の事件そのものは、サラリーマンの脱税容疑という取るに足らないものです。しかし、検察が改革を余儀なくされるというタイミングが、私の事件の重要性を著しく増加させたと言えます。メディアの関心を少なからず引いているのも、彼らもそうした時代性を感じ取っているのだと思います。

歴史が動くかもしれません。

9/14/2011


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category: 地検特捜部との死闘実況

2011/09/26 Mon. 17:24 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (38) 「検察取調べ第二回」 9/13/2011 

経過報告 (38) 「検察取調べ第二回」 9/13/2011

今日も無事帰還しました。

昨日は防戦一方だと書きました。しかし、今日は相手との間合いを見切った感じです。「お、俺のパンチも当たるじゃん」という雰囲気で、相手のひざががくっと来ることが度々ありました。

今日は朝から大波乱でした。昨日は調書の形式を問答式で統一した結果、「遊び」が少なくなって、「そう言いましたよね」と言われて修正に苦労したということをお話ししたと思います。そのため、今日はまず最初に、「調書の形式を一人称にする」「そして問答は入れない」「なぜ形式を変えたかに関し『問答形式では表面的な再現性を楯に修正が認められない箇所があった』と記載してくれ」と要請しました。

結果、検事はマジ切れ。ほぼ1時間たっぷりと怒鳴り合う結果となりました。

向こうの言い分は、「問答形式の方がより現実に忠実であり、取調べ内容を出来る限り正しく録取するという目的には合致してる」であり、こちらの言い分は「情報の記載が100%でない以上、その選択に恣意的な部分があり、私の真意と違う供述がそのまま『言ったから』というだけで調書とされてしまう」というものです。

検事は、「可視化の流れもあり、一人称の調書が批判されることはままあるが、それを避けるためにも問答形式を変えることは受け入れ難い」とも主張しました。それに対し、私は「可視化なんてクソくらえだ。検事はぎりぎりまで被疑者を詰めて初めて真実が引き出せるのであり、被疑者はそれに耐えなければならない。検事が可視化を言い訳にするのは詭弁で、取調べの場は証拠を作る場というよりは、検事が被疑者の真偽を見極める場であるべきだ」と主張しました。

最後は、「私は冤罪で人生を棒に振るかもしれない瀬戸際のギリギリでやっている。それに対し検事はギリギリの状況ではない以上、被疑者の私をリスペクトすべきだ」と相手を沈黙させた次第です。結局の妥協点は、私がメモを取ることを認める、及び昨日認められなかった残り1点の修正点を修正する、但し形式は問答形式を継続するとしました。

取調べでは、検事は、質問を作る際、隣に座る事務官にワープロで書き取らせながら、文章を目で見ながら修正します。また過去のダイアローグも簡単に参照できます。それに対し、私は全て頭の中で答えを作り、その場で回答しなければなりません。これは非常に大きなハンディキャップです。それが私がメモを取ることにこだわった理由です。

十分に怒鳴り合えば、お互い納得もするもので、取調べは開始しました。

ところがその後も全て順調というわけにはいきませんでした。通常の一人称の調書では、検事の力点を問答という形で表記することで、裁判所に「ここは検察が怪しいと思ってるポイントですよ」とアピールします。全てが問答形式の場合は、それを「繰り返しパターン」で達成しようとします。「もう一度確認しますが」とかの枕詞を置いて、同じ質問を繰り返します。

そのパターンが出た時に、本日二度目の大激論です。検事は「重要だと思うから繰り返し聞いているし、私が理解できないからこそ不明瞭な点を明らかにすべく再度聞いている」と主張しますが、こちらは「もし私の答えに不明瞭な点があるのであるならば、説明を何度でもする労は惜しまない。その重要だというのは検事が重要だと思っているだけで、それを敢えて裁判所に予断を与えたいという目論見で調書に落すのは納得できない」と言いました。

繰り返し質問しそれを調書に取ることを絶対変えないという検事に、私は「それならば、その質問に関しては黙秘します」と言いました。

検事はそこで、事務官に「答えは『括弧、被疑者は黙して語らず、括弧閉じ』だ」と言いました。私は、「それを調書に残すのであれば、私は調書そのものに署名しない」と言いました。伝家の宝刀です。

結局、検事が折れることとなり、私が納得しない以上、調書に質問を繰り返さないということで了承してもらいました。不明瞭な点に関しては、直前の私の答えを補足すればそれに足るからです。

結局、取調べは夜の9時まで続きました。

明日が当初予定していた3日間の取調べの最終日です。そして逮捕があるかどうかの山場でもあります。記者の方々への逆取材では、「このような事案・状況ではほぼ確実に身柄」が1/3、「逮捕される、されないは五分五分」が1/3、「今回のケースは過去にはない特殊なもので逮捕は考えにくい」が1/3です。期待値50%。さてどうなることでしょうか、乞うご期待。

明後日、私の確定申告を手伝って頂いていた税理士の先生が特捜部の取調べを受けることになりました。本当に申し訳なく思います。勿論、関係者の取調べは必要なこともあるのでしょうが、被疑者への心理的なプレッシャーになることは確実です。私は、被疑者本人に対する可視化にはむしろ否定的ですが、関係者の取調べは絶対に可視化が必要だと思っています。

日本は残暑が厳しい日が続いています。その中、何時に終わるか分からない私を記者の方が待っているのは、「大変だなあ」と素直に思ってしまいます。本人はこの3年近くの間の鬱憤を晴らすことができると、結構さばさばしてます。そんな感じですので、余りご心配なさらぬよう。

引き続き応援お願いします。

9/13/2011



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2011/09/26 Mon. 17:22 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (37) 「検察取調べ第一回」 9/13/2011 

経過報告 (37) 「検察取調べ第一回」 9/12/2011

検察取調べ初回より無事生還しました。

先日来、たくさんの友人から励ましのメッセージを頂いていますが、お気に入りは何人かにもらった「ご武運を」。今の状況や心情にぴったりです。

朝、五反田の検察庁分室に向かう途中、ゴビンダ受刑者の兄・妻とばったり遭遇し(遠巻きに見てるだけでしたが)感動。「こりゃ縁起がいいや」と思いました。

五反田分室前では報道陣による囲み取材。全米オープンで優勝記者会見の檀上からカップと取材陣の写真をツイートしたRory McIlroyを気取って、取材陣の写真をツイートしました。

以下のような声明を出させて頂きました。

[私の事件そのものは小さな事件かもしれません。しかしそれを通して見えるものは決して小さなものではないと思っています。

私は、国税局に『証拠はありません。ただ私たちの仕事はあなたを告発することです』と言われ、結局告発されました。これは笠間検事総長が目指す『法と証拠に基づく捜査』とは全く正反対のものです。しかし今回の告発を受理した検察は村木氏の郵便不正事件以前の検察です。

郵便不正事件は検察の制度疲労を露呈することとなりました。計らずしも今日この日、大坪氏・佐賀氏の初公判が行われます。

私は、検察が真に危機意識をもって改革に臨み、国民の信頼を回復するものと心から期待しています。私の事件を試金石として、皆さまにもその姿を見届けて欲しいと思っています。検察が正しく機能してこそ、日本の正義は守られるものと信じています」

朝10時に始まった取調べが終わったのは、途中昼食休憩をはさみ夜9時。

厳しいです。国税局の取調べとは全然違います。向こうは準備万端で質問を発してきますが、こちらは防戦一方。どんな感じかというと「相手の狙いが読めない」の一言に尽きます。囲碁で上段者と打っている感じ。遠いところに石を置いて、「この手の狙いは何だろう????」という雰囲気です。

普通、調書は一人称で作られ、力点を問答形式にするというのがパターンですが、そのパターンを踏襲しそうだったので、「一人称か問答どちらかに統一してほしい」と訴え、調書は全て問答形式で作られることとなりました。調書作成は取調べと完全に同時進行です。大きなメリットは「違うニュアンスで書かれることが極端に少なくなる。ですがデメリットは読み聞かせの後の修正が、ただでさえ検事は抵抗するのに、更に困難となります。「この様式を取る以上、八田さんのほぼ言った通りに書いている。それを後から修正することはできない」と強硬に拒みます。結局、5ヶ所の訂正個所のうち、4ヶ所のみ訂正してもらい(1ヶ所は頑強に拒否されました)、その所要時間が2時間になりました。

疲労困憊。明日も朝10時からです。寝ます。お休みなさい。

ここをクリック→取り調べ初日のツイート

9/12/2011



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2011/09/26 Mon. 17:21 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (36) 「検察取調べのために帰って参りました」  9/11/2011 

経過報告 (36) 「検察取調べのために帰って参りました」 9/11/2011

昨日帰国しました。ただいま。飛行機搭乗の10分前に息子から合格の吉報あり。「次はパパだね」と背中を押されてきました。奴のためにもここは踏ん張りどころです。

怒涛の一週間の開始です。空港で報道の出迎えというのもなかなかない経験なので、十分雰囲気を味わいました。その後、テレビ2局とのビデオ収録。今日は弁護士とのミーティングに加え、テレビ3局と新聞3社とのインタビューが予定されています。

先の経過報告でお伝えしましたように、友人が笠間検事総長に直談判の手紙を出してくれました。それに対して以下のような返信が届きました。

「書面の件について

貴殿から送付された書面について、拝読させていただきました。
本書面について、当庁においては対応致しかねますので、本日、東京地方検察庁に回送しました。

最高検察庁」

芸能人へのファンレター同様、返事はこないもの(国税庁、国税局、目黒税務署に宛てた手紙は完全に黙殺されてきています)と思っていました。笠間検事総長に届いたとは思えない感じですが、それでも一石投じたことは意味があったと思います。手紙を送ってくれた複数の友人に再度感謝です。

帰国前に子供とディスカッションしている中で、私が彼に言ったことは「世の中に『必ず』ということはない。『必ず正しい』ということ自体、自ら誤っていると認めているようなものだ。ただ『正しくいよう』とすることはできる。それは、誤りを認め、その解決策を講じ、常にそれをフィードバックしてフレキシブルに対応することだ」ということです。即ち「絶対安全神話」とか「絶対無謬性」というものは自己憧着です(英語でいうoxymoron。英語ではよく使われる言葉です)。自ら誤りを認める者、組織こそが正しくいられるものです。

明日、私の取調べ開始と偶然にも同じタイミングで、村木氏の郵便不正事件の実行犯前田元検事の上司であった大坪元特捜部長・佐賀元特捜副部長の公判が始まります。例えば飛行機事故があった時に、整備の不備があったとしても、整備士をとっつかまえてそれで一件落着というわけではないはずです。そこには何らかの事故の背景、整備不備の要因があるはずです。それを解明しないことには事故が再発してしまいます。郵便不正事件の検察の対処の仕方だけを見ていると、笠間検事総長が目指す本当の改革が行われようとしているのかはななだ疑問です。物事を矮小化し、この場を乗り切ればいいという、病気の治療でいう対症療法で、根治を目指していないのではといぶかってしまいます。

私の今置かれている立場は、検察と対峙するというものではないと思っています。むしろ私が戦う相手は、「告発をされれば、起訴。そして起訴をされれば有罪」と決めてかかる「常識」です。その「常識」が冤罪を作り出す一つの要因となっているからです。冤罪を作り出す社会のシステムと戦っているというのが、私の気持ちです。

引き続き応援お願いします。

9/11/2011

P.S.
All condelences on victims of 9.11.



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2011/09/26 Mon. 17:17 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (35) 「検察取調べのための帰国前夜」 9/9/2011 

経過報告 (35) 「検察取調べのための帰国前夜」 9/9/2011

いよいよ明日帰国です。これほどまでメディアの関心が高いことは予想しておらず、帰国直後から超過密スケジュールです。弁護士にも「聴取が始まるだけで報道されるのは、大物政治家くらいですよ」と言われています。喜んでいいものか。

ただここ数日は検察の取り調べどころじゃない状況が勃発し、奔走しておりました。これまで私立校に通っていた高2になる息子を公立校に転校させるつもりで、今までの学校を辞めることになりましたが、公立の学校の入学受付が、現地子女が9月末であるのに対し、海外子女が5月末であることを知らずにいたため、大混乱でした。しかし、なんとか受け入れてくれる学校が見つかり、明日朝面接です。私は面接の途中でそこから飛行場に向かうことになります。

前回の経過報告では、若干悲壮感が行き過ぎたようで、大変皆さまにご心配をかけ、本当に多くの方からメッセージを頂きました。申し訳ありません。本人は至ってさばさばしたものです。ようやく検察に話が聞いてもらえるかと思うと、むしろうれしいくらいです。勿論、前回もお話ししましたように、逮捕や起訴の可能性は少なからずあります。そうなればさぞかしやショックなことだと思います。ただ最終的にはなんとかなると思っています。それは甘い議論なのかもしれませんが、やはりどこかで人間を信じているんだと思います。正義や良心といったものを信じているんだと思います。

聴取開始の記事をご覧になった方は、「あ、この記事はきちんと取材して書かれてるな」とか「ああ、これは裏付け取材なしに書かれてるな」とお分かりになったと思います。

昨年2月の告発時点では、事前に被疑者である私と接触することが認められていないため、憶測で記事が書かれたことは仕方ないことだと思います。しかし、1年半以上の十分な時間があり、私もメディアに継続的に情報を発信しているにもかかわらず、全国紙が誤った記事を掲載するということに驚いてしまいます。

例えば、私が申告もれをしていたのは、ストック・オプションが全くないわけではないものの、大部分は海外給与であるところの会社の現物株の取得額です。しかし、いまだに「ストックオプションの行使利益」が申告漏れの全てであるかのような記載があり、このことだけで、まったく分かってないなと思ってしまいます。

しかしそれはそれ程重要なことではありません。支払いの形が、現金であれ、現物株であれ、ストックオプションであれ給与に変わりはないからです。

それより重要なのは「『申告義務はないと思っていた』と犯意を否認している」という部分が誤解を招きやすいと思っています。私は、この3年近くの間に一度たりとしてそうした主張はしたことがありません。株をもらった時に、それは給与の一部としての認識はあり、給与であれば当然申告の義務はあると思っていました。そして税金も払っていると思っていました。

その理由は、給与である以上、所得税は給与天引きだと思っていたからです。そして会社からの給与は、株も含み全て源泉徴収票に記載されており、それを税理士に提出してさえいれば私の税務は完了、という認識でした。

つまり、この事件を、外資系に特殊な事件であると思うと本質を見失ってしまいます。私はバリバリ外資系の会社員でしたが、税務に関しての認識は、日本のサラリーマンのそれと全く同じだったからです。国税局の取調べの際にも、「(国税局のある)大手町を歩いているサラリーマン、100人に聞いて下さい。『あなたの給与所得の税金は給与天引きですか?Yes or No?』。私は彼ら100人が100人、Yesと答えると思います」と言ったものです。それがサラリーマンの「常識」だからです。経緯説明の中では、海外給与の別途申告、別途納税が、外資系会社員にとっても「常識」ではないことは説明させて頂いたところです。

また「聴取を始めた」という内容ではなく、「立件する方針を固めた」とした記事に関して、ある記者の方と話をしていて本当に残念だと思ったことがあります。その方がおっしゃるには、「『立件する方針を固めた』ということには何のニュースバリューもない。なぜならそれは動かし難い既定路線であり、当たり前のことだから」とのことでした。聴取をすることなく、立件を決めているということの異常さに何ら関心を払わないことに加えて、彼が続けたのは「しかし、これが不起訴にでもなろうものなら、大変なことです。それは冤罪だからです」という言葉でした。つまり、当局が自らの誤りを認めなければ冤罪は生まれず、自らの誤りを認めて初めて冤罪となる、それは検察の無謬性を疑いもしないということが前提となっているのでしょう。

そして極め付けは「私が、あなたの告発の記事を実名で報道したのは、告発イコール起訴イコール有罪だからです。そうじゃなければ怖くてまともに記事なんて書けません」という言葉でした。まさに報道が冤罪のマッチポンプの一端を担っていると言ってもいい実状です。彼は自称「この道幾年ベテラン記者」ですが、検察が変わる前に彼のようなメディアが変わることが必要なのではないかと強く思った次第です。

今後、検察の取り調べが進行するにつれ、報道での露出も増えることも考えられ、皆さまにご心配をかけることもあろうかと思います。前もってお詫びすると共に、変わらず応援して下さるようお願い申し上げます。

今回の帰国は片道切符です。カナダに戻る日程は全くの未定です。勿論、来週の月曜から3日間の取調べで事が終わるわけではなく、ようやくこれからの長いみちのりのスタートに立ったということです。最後まで諦めることなく、頑張りたいと思っています。

それでは日本で。

9/9/2011

P.S.
ホリエモンが私の事件に関して言及しています。他人事のように「すげー!」とフェースブックに書き込んでしまいました。

彼の個人的なメアドは知らないので(といっても収監中ですが)、購読している彼のメルマガの配信アドレスにそのまま返信して、「拝啓 堀江貴文様」と手紙を書いてみました。届くかなあ。


ここをクリック→「その検事、凶暴につき 堀江貴文インタビュー」


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2011/09/26 Mon. 17:15 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (34) 「検察特捜部の取調べ開始!!」 9/6/2011 

経過報告 (34) 「検察特捜部の取調べ開始!!」  9/6/2011

待望の検察取調べがようやく開始します。本日、特捜部より呼び出しがありました。来週月曜日から3日間の取調べのため、今週末に緊急帰国します。告発から1年半、最初の強制捜査から実に2年9ヶ月を経て、ようやく事が始まります。

この世界の常識として、検察の取調べで自分の無実を主張する=嫌疑を否認すると、ほぼ自動的に逮捕されます。そのようなことを知るまでは、逮捕されるというのはよほど悪いことをしたのだろうと思っていましたが、実はそうではなかったようです。裁判においては、被疑者の自白が非常に重要視されるため(被疑者が自己弁護するのは当たり前、だからそれは全く考慮されず、自分が不利になる証言は罪を認めたとして全面的に信頼されます)、検察はなんとしても自白調書を取ろうとします。そのための監禁が逮捕の目的であるというのが実情です。建前は「証拠隠滅ないし逃亡のおそれあり」ということですが、形骸化していることは明白です。「人質司法」と言われる状況が放置されているというのが今日の現状です。

3日間の取調べは、これから何ヶ月にも渡る審議の端緒ですが、検察が起訴をするつもりであれば(そして日本の過去の歴史では国税局の告発は100%起訴されています)、3日間の間に逮捕される可能性が高いと言えます。これは昨年2月から既に覚悟していたことであり、弁護士には逮捕された際の連絡先リストを早くから渡しています。収監先は小菅の拘置所になりますので、面会の方は弁護士に連絡をして下さい(面会は1日1回のみしか認められていません)。

取調べには、母が来る日の為に縫ってくれた座布団と、高校時代に古書店で買って以来未読の三島由紀夫の「豊穣の海」を持参しようと思っています。

昨日のニュースに、特捜部に嫌疑を掛けられた元衆議院議員が命を掛けて身の潔白を証明するべく自殺をしたことが報じられていました。「死ぬ気になれば何でもできる」と戦ってくれなかったことが、実に残念です。私は最後まで諦めることはないと思います。そして結果がいかなるものであれ、自分を信じて権力に屈することなく戦い抜いたことを誇りに思えると思っています。また、私を信じてくれた多くの人がいたことを忘れることはありません。メールで誠に失礼ながら、再びお礼を言わせて頂きます。ありがとうございました。

9/6/2011



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2011/09/26 Mon. 17:12 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (33) 「国税局査察官、統括官に出した手紙」 8/28/2011 

経過報告 (33) 「国税局査察官、統括官に出した手紙」 8/28/2011

バンクーバーは朝晩はかなり涼しく、半袖では寒いくらいです。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

こちらの苦悩など全く関知しないかのように、検察からは依然連絡がないまま日々が過ぎていきます。この5月に起こった、来年のフランス大統領選候補の高官が出張先のニューヨークのホテルで性的暴行容疑で逮捕された事件に関して、先頃アメリカの検察が追訴を取り下げたと報道されました。自らの過ちを認める組織の態度のこの彼我の違いには全く落胆させられます。メンツにこだわる日本の文化といってしまえばそれまでなのでしょうが、過ちをひた隠しにするようでは何ら改善の見込みは得られません。

前回の経過報告で、友人が笠間検事総長に手紙を出してくれたことを書きましたが、その後、ほかの友人数人が検事総長に手紙を送ってくれると言ってくれました。以前にも書きましたように、反則行為に対抗するにはフェアプレイを続けるのみです。見て見ぬふりをする審判団に彼らの過ちを気付かせ、無法チームにプレッシャーを与えるのが観客のブーイングです。その応援に選手は鼓舞するものです。本当にありがたいと思っています。

また、国税局マル査の捜査官(「上司が『お前は騙されているのだ』と言って納得してくれないのです」と言った方)と、その上司の統括官(「証拠はありません。告発するのが私たちの仕事です」と言った方)に再々度手紙を出しました。

「xxxx査察官殿

前回のお手紙でお願いした、目黒税務署へのご説明はいかがなりましたでしょうか。既に強制捜査から2年と8カ月が経過し、重加算税に対する不服申立に関しても、決定がなされないまま既に1年と2カ月が経過しています。

昨年2月の刑事告発前にはアメリカの証券会社に内定をもらっておりましたが、刑事告発を受けてその内定が保留されました。その後、一旦は話が復活したのですが、やはり法的リスクを考えると雇用は不可能であるとの返事が最終的にありました。昨年12月のことです。添付したメールは先方からのメッセージです。

無実の罪で全国のみならず全世界に報道され(共同通信社が実名入りで英訳し、全世界に報道されました)、完全に金融の世界での再就職ができなくなり、文字通り人生を台無しにされたことは運命としか自分を納得させることはできません。しかし、これ以上、私の家族、特に年老いた両親を苦しめることは止めて頂けないでしょうか。

切にお願い申し上げます。

追伸

友人が先日、笠間検事総長に宛てて手紙を書きました。以下はその一部分です。同じ手紙をその友人は小津博司東京高検検事長、渡辺恵一東京地検検事正にも送っています。

『(前略)
無罪の人を有罪にし、その人及び周囲の人の人生を長期に渡って狂わせることは、検察という大組織が持つ正義の理念からしたら、取るに足らないちっぽけなものかもしれません。でも、その人及び周囲の人にとっては、それが人生の中心になるのです。それまでは、良い仕事をして、良い家庭を築き、楽しい余暇を過ごす、といったようなことが生活の中心だったのに、“いかにして自分のやっていないことを、やっていないと信じてもらい、証明すれば良いのか”が生活の中心になるのです。村木さんの場合は、とても短く済んだ方だと想像しますが、それでも1年以上はかかっています。普通に生活していれば1年なんて、あっという間に過ぎ去ってしまいますが、苦しい状況に置かれた時の1年はとても長いです。八田氏も国税局による刑事告発を受けてから、起訴・不起訴もされず、宙ぶらりんの状態のまま1年半以上放置されています。人は先の分からない状態に置かれることが、大きな苦痛になります。宙ぶらりんの状況に置いていること自体が無実の人間を無駄に苦しめていると、私は思います。

社会の効果・効率性のために、個人が犠牲になるようなことも、未成熟な社会では仕方ない場合もあるかもしれません。でも、今の日本のように先進国の仲間入りをして長く経った国は、個々人の利益の総和が社会全体の利益になると考えるよう進化していくのだと私は思っています。

そして、検察は、無実の人を長期間に渡って苦しめる存在ではなく、弱きを助け、悪人を罰する組織であって欲しいと私は願います。とても青臭い理想論であるかもしれません。また、理想を言っても実際に組織を変えるのは、とても労力がかかることは、企業という組織で働いている私にも分かっております。でも、何らかの理想を掲げないと変わる方針や計画すら立てられません。

笠間総長が検察という組織を変えたいという意思を強くお持ちであると文芸春秋のインタビューから窺えましたので、このような無礼とも思える手紙をしたためてしまいました。無実の罪で刑事告発を受けている友達がいるごく一般人の意見としてご参考にして下されば幸いです。』

xxxx査察官殿の良心におすがりしたいと思っています。同じ内容の手紙をxxxx統括官にも送ります。よろしくお願いします。」

添付ファイルは内定先からの通知です(彼らに送ったものは伏字ではありません)。何も変わらないかもしれません。しかしできることはなんでもやる、最後まで諦めないというのが私の信条です。

雪冤プロジェクトとという活動を、福岡の弁護士を始めとした方々がやっているのをその弁護士のツイッターを通して知りました。以下のリンクがそのサイトです。

ここをクリック→雪冤プロジェクト

そこでは雪冤プロジェクトに関してこう紹介されいてます。

「冤罪は、私たちの、誰にでも、どこにいても、いつの時にも、いやおうなく人生に覆い被さってきます。その被害は深刻です。人生を丸ごと奪います。教育をうけ、仕事について、恋愛をし、家庭をつくり、家族をいつくしむ、そんなすべての機会も、名誉も信用も財産も健康も生きがいも、そして夢も未来も根こそぎ踏みにじってしまいます。しかも、「法と正義」の名の下に理不尽極まりなく強いる人生被害です。
冤罪事件の多くは、「被告人」あるいは「共犯者」に犯行を自認する態度があり、まことしやかな内容の自供証拠がつきものです。さらには、一見符合するかのような証拠がそえられます。

このサイトでは、(1)冤罪事件のデータベース、(2)誤判研究レポート、(3)冤罪被害の掘り起こしと回復策、(4)雪冤活動相互の情報交換の4つを柱にしています。 すでに雪冤を果たしたその数の、10倍も100倍も1000倍にのぼるだろう誤判冤罪を掘り起こし、是正して、冤罪被害を回復するとともに、司法への信頼もまた回復することを目標としています。 」

その活動の中心である八尋光秀氏とメールのやり取りをしました。彼らの活動にエールを送り、こちらも大いに勇気づけられた次第です。この世の中から冤罪がなくなりますよう、心から望んでいます。

まだ日本は残暑が厳しいかと思います。皆さまもくれぐれもお体にはお気をつけ下さい。また連絡します。

ここをクリック→内定先からのレター

8/28/2011



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category: クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

2011/09/26 Mon. 17:10 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (32) 「友人が送った笠間検事総長への手紙」 8/16/2016 

経過報告 (32) 「友人が送った笠間検事総長への手紙」 8/16/2011

日本は猛暑が続いています。皆さま、お体はいかがでしょうか。

依然、検察からは全く音沙汰がなく、告発から1年半が経過しました。強制家宅捜査が3年前の12月ですから、随分の時間が無情に経過していますが、まだ何も始まっていない状況です。嘆願書はベア―・スターンズ証券の後輩や、高校の後輩からのものが届けられ、合計143通になりました。ありがたいことです。

前回の経過報告でお伝えした郷原氏による申し出は慎重に検討した結果、お断りすることにしました。

郷原氏には、私のケースを礎にして検察の浄化を論じてほしい、そして副次的に全国報道で失われた私の名誉の幾許かの回復ができればよい、不起訴あるいは起訴された場合の無実の獲得に関しては二の次、三の次でよいとお願いしました。そのためのクライシス・マネジメント(最近はやりのコンプライアンス的発想による第三者委員会機能です)を企図していました。郷原氏の初の刑事弁護参加は世間の耳目を集めるものと期待されます。

郷原氏から提示された条件の一つに、彼の盟友である弁護士(元特捜部検事赤松幸夫氏)を弁護団に入れるというものがありました。私は、今まで散々、ヤメ検や税務署上がりの税理士といった天下り体質を批判していたこともあり、ヤメ検の弁護士先生を弁護団に入れることに著しい拒否反応を示してしまいました。ヤメ検全ての方が検察におもねるわけではないと思いますが、「検察とのパイプにより早期解決をめざす」ということは私の望むところではありません。

大甘な議論かもしれませんが、人生も折り返した今、目的達成に手段を選ばずという生き方をよしとしないものです。最後は真実が勝利すると思っています。そのことを信じ、自分を信じなければ、世の中何を信じて生きていけばいいというのでしょうか。

先日、友人の一人が、笠間検事総長に宛てて、直訴の手紙を添え日刊ゲンダイに連載された田中周紀氏の記事を送ってくれました。

笠間検事総長は、検察機構のトップで、先の検事総長が郵便不正事件を受けて引責辞任した後に任じられています。添付ファイルは先頃文藝春秋に掲載された笠間検事総長のインタビューですが、市川寛氏(元「暴言」検事、恫喝により虚偽の調書を強要したことを認めて検事を辞任した方です)曰く、これまで現職の検事総長がこの様な形でメディアに露出することは考えられなかったとのことです。

その友人の手紙を引用させてもらいます。

「(前略)
無罪の人を有罪にし、その人及び周囲の人の人生を長期に渡って狂わせることは、検察という大組織が持つ正義の理念からしたら、取るに足らないちっぽけなものかもしれません。でも、その人及び周囲の人にとっては、それが人生の中心になるのです。それまでは、良い仕事をして、良い家庭を築き、楽しい余暇を過ごす、といったようなことが生活の中心だったのに、“いかにして自分のやっていないことを、やっていないと信じてもらい、証明すれば良いのか”が生活の中心になるのです。

村木さんの場合は、とても短く済んだ方だと想像しますが、それでも1年以上はかかっています。普通に生活していれば1年なんて、あっという間に過ぎ去ってしまいますが、苦しい状況に置かれた時の1年はとても長いです。八田氏も国税局による刑事告発を受けてから、起訴・不起訴もされず、宙ぶらりんの状態のまま1年半以上放置されています。人は先の分からない状態に置かれることが、大きな苦痛になります。宙ぶらりんの状況に置いていること自体が無実の人間を無駄に苦しめていると、私は思います。

社会の効果・効率性のために、個人が犠牲になるようなことも、未成熟な社会では仕方ない場合もあるかもしれません。でも、今の日本のように先進国の仲間入りをして長く経った国は、個々人の利益の総和が社会全体の利益になると考えるよう進化していくのだと私は思っています。

そして、検察は、無実の人を長期間に渡って苦しめる存在ではなく、弱きを助け、悪人を罰する組織であって欲しいと私は願います。とても青臭い理想論であるかもしれません。また、理想を言っても実際に組織を変えるのは、とても労力がかかることは、企業という組織で働いている私にも分かっております。でも、何らかの理想を掲げないと変わる方針や計画すら立てられません。

笠間総長が検察という組織を変えたいという意思を強くお持ちであると文芸春秋のインタビューから窺えましたので、このような無礼とも思える手紙をしたためてしまいました。無実の罪で刑事告発を受けている友達がいるごく一般人の意見としてご参考にして下されば幸いです。」

この友人の笠間検事総長宛ての手紙は、この8月に人事異動で着任したばかりの小津博司東京高検検事長(検察のナンバー2)と渡辺恵一東京地検検事正(特捜部の直属上司)にも送られています。

こうした善意による正義を希求する声は必ずや届くものと信じています。

検察に対する直接的なアクションを取るのは(私や弁護士からではありませんが)、これが初めてです。

またこの8月中に国税局長の人事異動があると思われ、そのタイミングで何らかのアクションがあるかもというのが、弁護士と私の読みです。

私と子供は明後日、カナダに戻ります。次の帰国の予定は「検察の取り調べが始まり次第」飛んで帰ってきます(と言い続けて、もう1年半ですが)。皆さま、猛暑の折、熱中症にはお気をつけて下さい。また向こうから連絡させて頂きます。

ここをクリック→文藝春秋 笠間検事総長インタビュー

8/16/2011




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category: クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

2011/09/26 Mon. 17:04 [edit]   TB: 0 | CM: 1

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経過報告 (31) 「郷原信郎氏+八木啓代氏と会食」 8/4/2011 

経過報告 (31) 「郷原信郎氏+八木啓代氏と会食」 8/4/2011

暑い日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。依然、検察特捜部からは何ら動きはありません。8月中旬まで息子の夏休みで、彼と一緒に一時帰国中です。全く気の晴れない毎日に、暑い日本の夏が一層不快に感じられます。ただ体の方は至って健康のようです。先日、社会人を辞めて以降、受ける機会のなかった人間ドックを受診し、その結果が届きました。判定は、胃カメラでの胃粘膜下腫瘍と切除する程でもなかったポリープにより胃部でC判定、アルコール習慣ゆえに肝機能がB判定以外は全てA判定でした。元気にしております。

先日、八木氏に紹介を受け、郷原信郎氏と会食をする機会がありました。会食に先立って、郷原氏は私の書いた経緯説明を八木氏から入手して読んでいてくれました。席上で、「告発以来1年半も何ら連絡せずに放置していること自体、検察のスキャンダルである」と語気を強くしておっしゃっていました。

現在、郷原氏は九州電力のやらせメール事件に関する第三委員会の委員長を務め多忙を極めています(先週から1週間で東京と福岡を3往復したそうです)。その氏から、私の事件に関する協力の申し入れを受け、交渉のテーブルに着くことにしました。ただ急流の途中で馬を変えることをよしとしないため、彼や彼が推薦する赤松幸夫弁護士に弁護団に入ってもらうのではなく、彼には彼の専門であるクライシス・マネージメントのアドバイザーとしてできることをしてもらおうと思っています。まさに九州電力に対して彼がやっていることを、私個人にも協力要請するものです。今日、これまでの資料(経過報告、一部嘆願書等)を送付しました。今後、彼と何ができるか(そしてそのお値段は)という交渉をしていく予定です。日本の司法制度の浄化に私も何らかの寄与ができればよいと思っています。

郷原信郎:
1955年島根県松江市生まれ。東京大学理学部卒業。広島地検特別検事部部長、長崎地検次席検事、東京高等検察庁検事、桐蔭横浜大学大学院法務研究科教授などを歴任。郷原総合法律事務所代表、名城大学コンプライアンス研究センターセンター長・教授、法務省顧問、日本郵政ガバナンス検証委員会委員長、年金業務監視委員長、総務省コンプライアンス室長。昨年11月郵便不正事件を受けて、法務大臣の私的な諮問機関として設立された検察の在り方検討会議の委員にも任命されている。著書「検察の正義」「特捜神話の終焉」「組織の思考が止まるとき」ほか。

また連絡させて頂きます。変わらぬご支援をお願いします。

8/4/2011



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2011/09/26 Mon. 17:00 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (30) 「日刊ゲンダイ『マルサの事件簿』」 7/17/2011 

経過報告 (30) 「日刊ゲンダイ『マルサの事件簿』」 7/17/2011

先週、日刊ゲンダイに掲載された私に関する記事を添付しました。海外や地方で日刊ゲンダイが買えないと言われる方が多かったので。もしよろしければ、記事をお読みになってのご感想をお聞かせ下さい。

ここをクリック→日刊ゲンダイ記事 「マルサの事件簿」

7/17/2011

P.S.
先日、八木啓代氏(郵便不正事件の実行犯、前田元検事を特別公務員職権濫用罪で刑事告発した市民団体代表)と市川寛氏(元検事、被疑者を恫喝して自白を強要したことを認め辞職)と会食する機会がありました。

検察の問題に関しての共通認識は「検察が変わることができる、または検察を変えることができるのは、今この時しかない」というものです。メディアの情報コントロールも行い、自らの論理を押し通す検察ファッショは、今に始まったことではありませんが、日本が法治国家として存続できるかどうかは、村木氏の郵便不正事件を契機に検察手法の無法さが露呈し、批判されているこの時に日本国民がどう対処するかにかかっていると言っても過言ではないと思います。

八木氏がことのほか酒に強く(私は無類のワイン党ですが、飲むと眠くなってしまいます)、また「自分は法律書よりビートルズ関連本を多く読んだ」と言う市川寛氏とはmy favorite album(= “Revolver”)とtheir best album(= “Abbey Road”)の評価が一致して大いに盛り上がりました。

8月頭某日に八木氏と郷原信郎氏(元特捜部検事、検察批判の急先鋒であり検察も一目置く稀代の論客)と会食の約束をしています。生郷原とのディスカッションを心待ちにしています。




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2011/09/26 Mon. 16:57 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (29) 「日刊ゲンダイ記事連載開始」 7/11/2011 

経過報告 (29) 「日刊ゲンダイ記事連載開始」 7/11/2011

本日から5日連載される日刊ゲンダイの記事に関してツイートしたところ、八木啓代氏に彼女のフォロワー7851人へリツイートして頂きました。皆さまも是非、日刊ゲンダイをお買いになってお読み下さい。

7/11/2011



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2011/09/24 Sat. 19:11 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (28) 「八木啓代氏と面談&郷原信郎氏セミナー」 7/10/2011 

経過報告 (28) 「八木啓代氏と面談&郷原信郎氏セミナー」 7/10/2011

明日7/11月曜日より5日連続で、フリージャーナリスト田中周紀氏による私の記事が日刊ゲンダイに掲載されます。これは「実録マルサの事件簿」というシリーズで書かれているコラムです。是非、ご購読下さい。

田中周紀
たなかちかき。1961年生まれ。共同通信社とテレビ朝日で合計6年間にわたり国税当局を取材。2010年にテレビ朝日を退社。経済事件が専門だが、スポーツや教育、医療の分野も精力的に取材。著書に「さなぎの家」「崩壊連鎖」(ともに共著)。「マルサの事件簿」はこの秋、講談社から単行本で出版予定。(日刊ゲンダイより)

昨日、「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」代表の八木啓代氏とお会いました。この市民団体は、村木氏の郵便不正事件で、証拠を捏造した実行犯前田元検事が証拠隠滅罪に問われた際、最高刑2年の証拠隠滅罪ではなく、最高刑10年の特別公務員職権濫用罪を適用すべきであると刑事告発することを機に結成されたもので、その後も検察の暴走に歯止めを掛けようと活動をしています。

前田元検事(八木氏がいつも「前田フロッピーディスク元検事」と呼んでいて面白かったです)が特別公務員職権濫用罪に当たるという指摘は、私も以前経過報告でさせて頂いたものですが、それはそもそも証拠隠滅罪は犯人の係累がその罪を軽くするために証拠を隠さんとすることを罰することを前提としているからです(それゆえ、犯人本人及びその親族はこの罪の適用は受けません)。前田元検事が行ったことは、村木氏の罪を軽くしようとしたものではないことは勿論で、無実の罪を着せようとしたという相当に悪質なものです。検察の、身内の犯罪の処罰に手心を加える処置を不適当だと指摘することは容易ですが、実際この市民団体のように行動を起こしたというのは非常に意義のあることだと思っています。

八木氏には起訴は覚悟した方がいいと言われました。「でも、証拠がないのにどうやって起訴するんですか」と尋ねたところ、「彼らがやる気になれば、元の会社の同僚をしょっ引いて、逮捕をすると脅かして『八田は脱税をほのめかしていた』という調書を書けばいいだけのこと。村木さんの事件でも同じことをやっている」とのことでした。この点に関しては、先日の田原総一朗氏との討論でも、同じような指摘がされました。それは刑事事件で一審有罪率が99.9%であることが話題に上った際、私が「検察は勝てるものだけを選択的に起訴してやっているからこそ可能な数字なのではないか」と言ったのに対し、田原氏は「それは違う。彼らが証拠を作るからこそ可能である」とおっしゃっていました。

八木氏には市川寛「元暴言検事」を紹介して頂くことになり、明日3人で食事をすることになっています(上原、よろしく)。

また昨日、渋谷の法律予備校で、郷原信郎氏(元特捜検事)のプレゼンテーションがあったので聴講してきました。タイトルは「『検察の正義』神話化の背景~思考停止した組織の再生に向けて」というものです。郷原氏は「検察の正義」「特捜神話の終焉」といった著書を上梓している検察批判の先鋒ですが、彼の本職は企業コンプライアンスのスペシャリストです。彼の最近のメディアでの言動はフォローしていたので、新しい発見は少なかろうと思っていたのですが、さにあらず。2時間の講義は非常に内容の濃いものでした。特に、彼のスペシャリティーであるコンプライアンス理論と、彼のバックボーンである法律学が私の中でリンクしたことが大きな収穫でした。そう言うと、何か無茶苦茶高踏な議論のように聞こえますが、彼の用いた卑近な例を取り上げれば、皆さまにも雰囲気を感じてもらえるものと思います。

彼は、東電と検察は行動論理が酷似しており、共通した問題点を抱えているという指摘をしています。それが昨日のプレゼンテーションのテーマでもある「神話化」です。「検察は絶対正しい」「原発は絶対安全である」という無謬性を標榜することは(それを彼は「神話」と呼んでいるのですが)、思考停止につながり、進化しない硬直した組織となるというものです。

原発が「絶対安全」であると言う時には、「過去にも安全、現在も安全、未来も安全であり、そこでは不完全性を補完しようとする努力が最初から放棄されている。もし世の中が平穏安定であり、想定したことしか起こらなければ、マニュアル通りに行動すればいい。ところが、世の中の変化が急激であれば、自らを新しい環境に適応するよう新たなルール作りが求められる。それをしない組織は、自ら神話を守るために現実と乖離した保身的行動に走らざるを得ない」とされます。検察においては、その保身的行動とは、彼ら検察のストーリーに「事実」をはめ込んでいく捜査が横行していくことにつながっています。自らを正義のヒーローとするために、メディアを使って世論を操作し、自分たちを絶対悪との対立項と位置づけることに終始している検察のやり方が破綻するのは至極当然のことであると言えると思います。

また先日、近しい知人から週刊現代の最新号(まだ書店・コンビニに並んでいます)に本田宗一郎の長男の脱税事件の記事が出ていることを教えて頂きました。記事が正しければ、彼も(私は本田宗一郎の長男がレース用エンジンメーカー「無限」の創始者であることは知りませんでした)冤罪の被害者です。現在は実刑を受け服役中ですが、一年後の出所後は真実を貫くため更に戦い続けるとのことなので注目したいと思っています。機会がありましたら、是非お読みになって下さい。

暑い日々が続いています。特に今年は節電モードで冷房を控えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。体にはお気をつけて下さい。引き続きご支援の程、よろしくお願いします。

7/10/2011

P.S.
先週末、友人有志と共に東北震災地にボランティア活動に行って参りました。2日間の活動で、1日目は側溝のどぶさらい、2日目は汚泥の入った屋内清掃でした。震災から4ヶ月たった今でも援助が必要だということを強く感じました。私は息子と共に参加しましたが、彼にとっても非常に貴重な経験になったのではと思っています。作業は石巻でしたが、女川町も見てきました。完全に全てが破壊し尽くされた情景には本当に言葉を失うばかりでした。これまで募金は赤十字にしてきましたが、被災地に届くまでに相当な時間がかかるということを聞いていますので、先日までのバーディー募金は女川町役場に直接させて頂きました。



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2011/09/24 Sat. 19:09 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (27) 「羽賀研二氏の事件に関して」 6/26/2011 

経過報告 (27) 「羽賀研二氏の事件に関して」 6/26/2011

日本は暑い日が続いているようですが、皆さま変わりなくお元気でしょうか。嘆願書は1通増え、合計140通になりました。

日本の捜査機関は冤罪メーカーではないかという状況が続いています。また世間の注目を集める事件で冤罪が作られたと思われます。今回の被害者は皆さんもよくご存知の羽賀研二です。羽賀研二も冤罪?と驚かれる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、このケースは実に単純で、なぜこんなことがあり得るのかと思うほどです。

まず報道されている彼の状況はこのようなものではないでしょうか。「未公開株を知人の会社社長に売りつけ4億円近くを詐取、その会社が倒産したためその代金返還を請求する会社社長を、友人の元ボクサー渡辺二郎と山口組系暴力団員に頼んで恐喝し債権を棒引きさせた」。今でもインターネットで検索して出てくるニュースはこのようなものです。そして以下は私が知るところの事件の概要です。

会社社長を恐喝していたとする山口組系暴力団員は、もともと羽賀研二から金を脅し取るためにその会社社長が雇っていたというのはご存知でしょうか。「え?」と驚くばかりですが、最初から順を追ってかいつまんで説明します。

まず事の発端は、未公開株を買うために羽賀研二は以前から知人の会社社長に借金を依願します。会社社長はその借金の使途が、会社から直接買える未上場株であることを知ると、是非自分も買わせてほしいと羽賀研二に頼みました。羽賀研二は8000万円をその会社社長から借金して株式を購入。また会社社長の購入分も上乗せして株式購入しました。羽賀研二が会社から未上場株を購入した価額は40万円。それを120万円で会社社長に転売し、その利益も全てその未上場株購入の追加資金に充てました。

その後、羽賀研二は8000万円の借金を一部返済し、1700万円まで減らしていました。

問題はその後。会社は上場することなく倒産。その株は紙くずとなりました。以前は羽振りのよかった会社社長は事業に失敗し、金を工面しようと、その未上場株の購入資金を羽賀研二から回収しようとします。それでヤクザを雇って追い込みを掛けることにしました。取り立ての言い分は売買契約の損失補填条項。しかし、その損失補填条項は「上場した後に、購入価額を割った場合」というものでした。即ち、未上場で倒産したのですから、会社社長は本来何の債権も有していないことになります。もし彼に正当な債権が発生していたのであれば、ヤクザを雇う必要などなく、民事訴訟を起こせばいいだけの話です。ニュースでは3億7000万円の債権と報道されていますが、羽賀がそのヤクザから受けていた恐喝は12億円という金額でした。

羽賀研二の持つ1700万円の借金を、二日以内に返済するなら1000万円に割引くということで弁護士を介して和解に至ることになりましたが、その交渉の場に現れたのが渡辺二郎です(その交渉の場には弁護士が羽賀の代理人として出席し、羽賀は同席していませんでした)。渡辺二郎と羽賀研二は以前から交友があり、この件に関しても相談していたのだと思います。渡辺二郎は「元ボクサー」と紹介されることが多いのですが、Wikipediaをご覧になって頂いても分かるように、山口組系極心連合会相談役、筋金入りの「現ヤクザ」です。彼は、幹部クラスですから、下っ端のヤクザに「羽賀からは金は取れん。こんな無茶な取り立てする会社社長から取り立てた方が金になるぞ」とでも教唆したのでしょう。ヤクザはそもそも会社社長に雇われていながら、今度は矛先を渡辺二郎と共に会社社長に向けたというわけです。

そしてそれが大阪府警の知るところとなり、羽賀研二は4年前に逮捕となりました。罪状は当初、恐喝未遂。その後、詐欺罪が追訴されました。

ところが、一審は無罪。それは羽賀の知り合いの医師が、「会社社長は、羽賀が未上場株を買った購入価額(40万円)を知っていた」と証言したからです。それがなぜ今回、高裁で羽賀研二が逆転有罪となったのでしょう。それは、検察が羽賀を控訴後、一審で証言した医師を偽証罪で起訴し、結果その医師が有罪となっていたからです。直接の偽証内容は、先の40万円の件ではありません。羽賀との仲を「時々会う関係」としていたのですが、検察は羽賀のハワイでの結婚式にその医師が映っていることを証拠として、「時々会う」=「それ程仲はよくない」ではなく、非常に懇意であり、「時々会う」関係が偽証だとしました。それが裁判で認定され、一部怪しい証言は全て怪しいとして、会社社長が初めから未上場株の元値を知っていたということも偽証とされました。

問題点を整理すると、恐喝未遂に関しては、羽賀も現場に同席しておらず、渡辺二郎との共謀も否認しています。それよりもまず動機がありません。むしろ彼は恐喝されていた立場です。詐欺に関してはどうでしょうか。羽賀も会社社長も、その未上場株は上場すれば10倍―20倍になると信じていました。羽賀がその未上場株をクズ株だと思っていた節は見当たりません。もし、いずれ無価値になると予想して売り抜くならば、転売で得た利益をまたその株につぎ込むような愚かな行為は取らないでしょう。一審、二審での判決の違いは、未上場株に120万円を払った会社社長が40万円の元値を知っていたかどうかが争点となっているようですが、私にはどうしても納得できるものではありません。未上場株といったハイ・リスク・ハイ・リターンの投機で、40万円の商品を120万円で売り、元値を隠していたからといって詐欺に問われるのかはなはだ疑問です。ましてや会社社長も「いくらでもいいから買わせてくれ」と羽賀に頼んだことは自ら公判で認めています。売買契約で、売主が原価を隠していたからといって直ちに詐欺行為となることはないことは明らかです。皆さんも買い物をする際に、いちいち「この原価は?」なんてことは問わないはずです。

羽賀研二は実刑6年。渡辺二郎は実刑2年。会社社長が罪に問われたという話は寡聞にして聞いておりません。6年間、刑務所に入るというのはかなり厳しい処罰です。もしそれが冤罪であるならばとんでもないことです。

なぜこのようなことが起こりうるのでしょう。

ここからは私の完全な推測ですが、警察・検察は「芸能人と暴力団の関係を摘発する」との錦の御旗を上げ、羽賀を突破口としてほかの暴力団との関係のある芸能人を摘発しようとしたか、少なくとも暴力団との関係のある芸能人に対して睨みを利かせようとしたのではないかと思います。そして、裁判所もそれを阿吽の呼吸で汲み取ったのだと思います。実際、羽賀の取調べを担当した大阪府警の部署は、経済犯を扱う部署ではなく、暴力団を扱う部署でした。

それでも「羽賀研二がどうなろうとも関係ない」と思われる方もいらっしゃるでしょう。百歩譲ってそれもよしとしましょう。今回の事件で一番重要なポイントは、検察が被疑者側の証人を偽証罪でつぶしたことです。もし被疑者の弁護をすると、偽証罪となって自分が罪に問われるリスクがあるのなら、今後、誰も被疑者の弁護に立つ人間がいなくなることも考えられます(羽賀の事件では、一審で証言をした知人の医師が偽証罪とされた後に、ほかの友人が同じ証言をすると言って名乗り出ました。非常に勇気ある行動だと思います。そして、裁判所はその証言を証拠採用しませんでした。「必要なし」という理由です)。被疑者に有利な証人を偽証罪でつぶすという禁じ手を許してしまった、今回の判決は将来に禍根を残すものと思っています。

明日、私と息子は日本に向けて出発です。今週末、有志総勢24人で宮城県石巻市の瓦礫撤去に向かいます。息子にとって貴重な体験となることを期待しています。

引き続きご支援のほど、よろしくお願いします。

6/26/2011



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category: 冤罪事件に関して

2011/09/24 Sat. 19:05 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (26) 「3.11以降の日本」 6/21/2011 

経過報告 (26) 「3.11以降の日本」 6/21/2011

依然、検察特捜部の動きはありません。嘆願書は合計139通となりました。検察の取り調べが始まった後に、弁護士の意見書と共に全ての嘆願書をそのまま提出しようと思っております。それまで、最後の最後まで1通でも多く集めようと思っています。

手詰まり感のある中、国税局査察部の捜査官と統括官に手紙を出しました。最近届いた嘆願書も一緒に送っています。現在カナダ全域では、先週水曜から始まったストの影響で郵便事業が停止しており、スト解除の見込みが来週であるため、実際に彼らに届くのは7月始めだと思われます(日本で郵便事業が1週間半も停止すると大混乱のような気がします。その点、日本はサービスという点では高い水準にあると再認識した次第です)。

以下がその手紙の内容です。昨年、6月末に目黒税務署に行った重加算税の不服申立に対し、依然決定が行われていないことの是正を促す内容です。通常、3ヶ月以内で決定はなされますが、既に1年が経過しようとしている異常な状況です。


「xxxx殿

ご無沙汰しております。益々ご健勝のことと存じます。
本日はお願いがあってお便りさせて頂きました。

ご承知の通り、私は所得税法違反嫌疑に伴い悪質な仮装・隠蔽が認められるという事由により、目黒税務署に重加算税を昨年4月に賦課されております。一昨年11月の修正申告に先立つ5月に行った予定納税分から、その重加算税は充当されております。私は、悪質な仮装・隠蔽はもとより、そもそも脱税の意図は全くなかったことから、所得税法違反の告発そのものが不当であるとして、昨年6月に目黒税務署に対し、重加算税の不服申立をしております。

この不服申立に対して、この6月末で1年が経過しようとしておりますが、未だ決定処分がなされておりません。事態が更に異常であることは、昨年年末に目黒税務署より、「審査請求をすることができる旨の教示書」なるものが届きました。つまり目黒税務署では決定処分をすることなく、その次のステップの不服審判所に対する審査請求を促すものです。

しかし、私及び弁護人は、何をもって所得税法違反の要件である故意の認定としているのかを計り知ることができません。また、それは重加算税の要件の仮装・隠蔽に関しても全く同じです。ただ刑事告発されたという事実があるだけで、被疑者の私自身、全くその理由・根拠に関して推測すらできません。勿論、これだけ重要な判断を貴局がされたからには、貴局の相応の事実認定があるからに相違なく、その根拠となっているのは直接取調べを行った貴殿の判断が基になっているものと思われます。

それゆえ、なにとぞその故意の認定材料及び仮装・隠蔽の内容を目黒税務署にご提示頂き、彼らの決定を促して下さい。

私が思うところは、冤罪を完全になくすことはできないということです。それは、ひとえに国家及び捜査権力の正義と、私たち一般市民の正義が異なるということによります。しかし、冤罪を減らすことはできると思っています。それは無実の人間が罪に問われた場合に、彼や彼女が諦めないことによって道が開けます。私は、この国が正しい法治国家となることを強く望み、あきらめることをよしとしません。

私の両親は幸いに健在です。彼らは私の事件に関しては多くは語りませんが、彼らが検察の不祥事や冤罪に関する新聞記事をスクラップしているのを私は知っています。私のことを一番最初から信じてくれています。また私の息子は高校生になりますが、彼もまたこの件で深く傷ついています。貴殿も人の子、人の親であるならば、彼らの気持ちはお察し頂けると思います。私は彼らの為にも、あるいは私を信じて嘆願書を書いてくれた139名の親族・友人・知人の為にも今後も心を強くして事に当たりたいと思っています。

よろしくお願いします。」


最近、私が考え、Facebookで友人と意見を交換していることに、我々は3.11以前の日本には戻れないんじゃないかということがあります。「復興」という言葉は、以前の状況に戻ることをよしとするものですが、それを許さない状況にあるのではと考えています。

それはやはり原子力発電の問題が関係しています。今日、「脱・原発」「反・原発」の意見がかまびすしい状況ですが、それはあくまで被害者である視点しかありません。今後は一歩更に進んで我々が加害者であるという視点も必要になると思われます。日本は、世界で唯一核兵器の被害を受けた国として、散々被害者意識一杯の抗議活動をしてきました。しかし、高濃度の汚染水を世界の共有する海洋に廃棄した時点から、日本は核によって他国の人々の健康を害する責任を負ったことを意味しています。未だ顕在化してはいないものですが、時間の経過とともに、日本に対する評価が、震災の被害国から放射性物質廃棄国に変わることは避けられないように思います。そうなった時に、我々は「東電が悪い」「政府が悪い」と責任を彼らに押しつけるだけでよいとするのは、はなはだ疑問だと思っています。それが「3.11以前の日本に戻れない」と言った意味です。アメリカが9.11以前のアメリカに戻れないように。

9.11は日々の日常でイスラム圏の文化に接することのないアメリカ人の多くにとっては、全く「寝耳に水」の事件だったことでしょう。しかし、原罪であるはずの無差別大量殺戮を行いながらも、その行動理念が世界の一部では英雄的な行動と認識されていることをアメリカ人は受け止めなければいけない現実があります。

もう少し話を原発に近くすると、広島・長崎の原子爆弾の問題があります。大江健三郎は川端康成に次いで日本で二番目にノーベル文学賞を受賞した作家ですが、彼は、川端康成の「美しき日本の私」を受けて表題をつけた「あいまいな日本の私」という論考集の中で、原爆に関して「日本は、なぜ他国をして我が国に原子力爆弾を落とさしめたかという視点を持たねばならない」としています。

この原発の問題は、日本の民主主義を考え直すいい機会だと思っています。また考え直さなければ、変化が不可避な現状で、日本がいい方向に行くことは困難だと言わざるを得ないでしょう。

それは、日本においては、これまで民主主義といいながら、「お上に下駄を預ける」という状況が監視もされず放置されてきたことの弊害が露呈したということに総括されるのではないでしょうか。原発の問題もしかり、検察の問題もしかり。ちょっと「民主主義」というと大風呂敷を広げたようですが、先の「お上に全てお任せ」ということがよいのか、何か普段からできることはないのか、少なくとも世の中のことに関心を持って、理解に努め、問題意識を持つということから始めればいいと思います。

今後とも変わらぬご支援の程、よろしくお願いします。

6/21/2011










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2011/09/24 Sat. 19:02 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (25) 「田原総一朗氏との生討論の後で」 6/13/2011 

経過報告 (25) 「田原総一朗氏との生討論の後で」 6/13/2011

昨年2月の刑事告発より1年4ヶ月が経過しますが、依然地検特捜部の動きはありません。嘆願書は3通増え、合計138通になりました。

皆さまにお詫びしないといけません。先日、田原総一朗氏との討論がありましたが、その内容を文書にしてお渡しすることは田原事務所からストップがかかりました。ニコ生(ニコニコ生放送)程度の内容では満足しないのではというサービスだったのかもしれませんが、田原氏によるかなり大胆な発言もあり、大いに盛り上がったのはいいのですが、文書化したものを事務所に提出したところ「あくまでカジュアルでプライベートなミーティングでの発言」ということで、丁重に他言を断られました。

オフレコで、文書に落とすには不適切と思われる部分は私の方で削除したのですが、それでも不十分だった模様です。事務所の方(当日同席した田原総一朗氏の娘さんです)に、非常に有意義な時間を過ごした旨を伝えた際、「田原も楽しい時間であったと言っておりました」(同趣旨のツイートを彼自身もしておりましたが)と言われたことがせめてもの救いです。

私の経歴及び現在刑事告発されている状況は事前に伝え、新聞記事、経緯説明、最近の経過報告及び嘆願書の一部を送付した上でのミーティングであり、討論中も田原氏が私の状況にコメントすることも度々ありました。温かい言葉を頂いたことをお伝えします。

討論中に田原氏から出た氏名を並べてみると、どのような内容が語られたか想像がつくのではないかと思われます。回数は別々の機会に名前が出たことを示しています。
堀江貴文 (5回)
江副浩正 (2回)
佐藤栄佐久 (2回、元福島県知事)
村木厚子 (2回)
小沢一郎 (2回)
佐藤優 (元外交官)
宗像紀夫 (元検事)
郷原信郎 (元検事)
上杉隆 (2回、フリージャーナリスト)
枝野幸男
石原慎太郎 (2回)
小泉純一
孫正義 (2回)
三木谷浩史 (2回)
新浪剛史 (ローソン社長)

ちなみに当日は、討論の後、田原氏は秋葉原のメイド喫茶で行われた堀江貴文氏の収監前壮行会に出席しております。また、討論中に言及された田原氏著作の「正義の罠」(国策捜査の原型としてリクルート事件を捉えた書)が後日、サイン入りで贈られてきました。

討論の前半は主に検察・司法制度・冤罪の問題に関して、後半は主に日本の未来について語り合いました。田原氏は日本の未来に関しては、悲観論をバッサリ斬って捨てていました。それは以下のやり取りにも表れています。

八田「先程、日本の未来は明るいとおっしゃられたんですけど、何か日本ってそんなに幸せって感じがしないのかな、と」

田原「そんなことはない。こんな幸せな国はないですよ。ホームレスが餓死しますか」

八田「東北の大震災で二万五千人の人が死んで、行方不明になって、私は本当に驚いたんですけど、知らなかったのが、日本って、一年間にそれ以上の三万人の方が自殺してるじゃないですか。自殺してる人がそれだけ多い国ってのは、幸せじゃないんじゃないかな、と」

田原「いや、日本人は神経質なだけですよ」

八田「え、それだけですか(笑)」

その後に続く、氏の楽観論は非常に明快なものでしたが、ここで紹介できないことが残念です。今後も田原氏の言動は注目に値するものです。一緒に注目していきましょう。

バンクーバーに戻ってきて、少しのんびりした時間を過ごしています。朝5時半起床、1時のNY市場閉場するまではマーケットを見て、その後、ゴルフ、読書、DVD観賞といった毎日です。ただ、一人で考える時間が多いため、事件のことを考え、どんどんネガティブなスパイラルに落ち込むことも多くなってしまいます。先日も、そのことで、いつも気を遣ってくれる大切な友人とSkypeチャットで喧嘩になりました。冤罪の精神的苦痛は、罪を犯して罰せられる場合とは次元が違うものだと思います。

ただ自分の人生を振り返ると、社会人になったばかりのNY研修時代の方がはるかに辛かったなと思い出します。私が新入社員で入社したソロモン・ブラザース証券会社は、全世界の新入社員をトレイニーとしてNYに集め、4ヶ月間の研修を行います。東京支社、ロンドン支社からのトレイニーは基本的に研修後は、東京・ロンドンに戻って仕事が確約されていますが、アメリカのトレイニーは、その研修期間中に自分の希望部署に自分を売り込まなければなりません。

私たちの研修期間中に起こったのが、ブラック・マンデー(10/19/87、一日で株価が22.6%下落)です。結局、アメリカ人のトレイニーの半分は職を得ることができずに、新入社員にして失業というすさまじい状況でした。私は、外国債券のトレーディングに従事することを東京オフィスから要請され、OJTでニューヨーク・オフィスに居残りとなりましたが、英語もろくにできない日本人が花形のトレーディング・デスクに配属される風当たりは相当のものがありました。

私の手がけた商品は、当時日本では全く売れていないものであり、先輩トレーダーもなぜこいつがここにいるのだという感じで、デスク配属以来、多分3ヶ月程は誰一人声を掛けてくれない状況だったことを覚えています。本当に孤独でした。一年数ヶ月のNYでのOJTを乗り切ったことが、その後、外資系証券で20年に亘ってそれなりの成功を収めることができた原動力になったと思っています。

昨年の2月に告発されて以来、多くの方に嘆願書を頂き、本当に勇気をもらっています。24年前にウォール・ストリートの重圧におしつぶされそうになっていた自分とは全く違う状況です。引き続きご支援の程、お願いします。

6/13/2011

P.S.
来たる7/1金曜日より、友人有志数人と東北被災地にボランティア(瓦礫撤去)に行くことを計画しています。私は、その前に息子と帰国し、二人で参加します。彼の貴重な人生経験となることを期待しています。バスを調達し、必要経費はみんなで負担する予定です。7/3日曜日に東京に戻ります。ご一緒できる方がいらっしゃいましたら、是非ご参加をお願いします。

P.S.
昨夏に始めたゴルフですが、今年は遼にならってバーディー募金をしています。着々とまではいきませんが、前回の帰国時に募金をする機会を得ました。
5/31 片山津ゴルフ倶楽部加賀コース 第1ホール 510ヤード パー5
6/8 房総カントリークラブ大上ゴルフ場 第17ホール 150ヤード パー3
パー3では、カップ縁に当たりピンに蹴られたエース・ニアミスでした。今後は、ホールインワンを含むイーグルは募金額を10万円に増額します。


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2011/09/24 Sat. 18:57 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (24) 「田原総一朗氏との生討論終了」  6/7/2011 

経過報告 (24) 「田原総一朗氏との生討論終了」 6/7/2011

本日、田原総一朗氏とのランチ+討論を無事終えました。出席者は先方が田原氏とその娘(田原総一朗事務所)、当方が私と弁護士3人(小松先生、佐藤先生、村松先生)でした。

田原氏は、テレビで見るドSなキャラではなく、穏やかな紳士でした。

2時間の討論の内容は検察・司法制度の問題から、日本経済の見通し、企業風土のあり方、これからの日本を引っ張るリーダーに求められるもの等々、多岐に渡り面白いものでした。会見内容は、録音収録しておりますので、後日(明後日のカナダ帰国後)原稿にして、皆さまにお送りしたいと思っています。但し、一部オフレコもあり、それは信義則で書けませんが。

田原氏が早速ツイートをしています。

ここをクリック→田原総一朗氏ツイート

また連絡させて頂きます。

6/7/2011





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2011/09/24 Sat. 18:55 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (23) 「映画『ショージとタカオ』」 6/3/2011 

経過報告 (23) 「映画『ショージとタカオ』」 6/3/2011

ベアー・スターンズ時代の戦友である同僚及び部下(当時就職内定者)の両名から嘆願書が届き、嘆願書は計135通になりました。一人でも多くの方に私の現状を知って頂き、捜査権力の暴走や冤罪の問題を、経過報告を読んで頂く瞬間でも気に掛けて頂ければとこだわっています。

一昨日の報道(JPモルガン証券の元社員が海外給与5000万円を脱税容疑で国税局により刑事告発)に関し、多くの方からメールを頂きました。ご心配頂きありがとうございます。

ただ、彼に関する報道を注意深く読む限り、過去に、2008年の税務調査でそれまでの海外給与を一度修正申告をしており、今回の脱税容疑はそれ以降の所得に関してのようです。もしその記事に誤りがなければ、残念ながら再犯ということであり、さすがに過少申告に故意はなかったとの主張はできないと思っています。

クレディスイス証券で、私以外に強制捜査を受けた者はもう一人おりましたが、彼は9000万円の過少申告で刑事告発はされておりません。今回の、5000万円の過少申告で、顔も映像で公表されての実名報道は、相当悪質と看做されたと思われます。しかし、「外資系金融憎し」の世論形成を国税局が意図していることも考えられ、私も震災後に被災地の人々が余震を怖がるような不安を感じています。

JPモルガン証券では約120人、クレディスイス証券では約100人、またそのほかの会社でも相当数の過少申告が報告され、それらを全て同じく悪意ありと断じることには少なからず憤りを感じます。全員が全員、過失であったということはできないのかもしれませんが、私はこの時点でも彼らの大多数が私と同じく過失であったと強く信じています。私にはそれ程、サラリーマンが会社の給与を脱税するというのは馬鹿げた話にしか聞こえないからです。

先日、映画「ショージとタカオ」を観ました。これはつい2週間前に44年間の冤罪に終止符を打った布川事件(注)を扱ったドキュメンタリーです。映画は、元被告の桜井昌司氏と杉山卓男氏の仮釈放後、再審開始決定までの二人を追いかけた、見事なロードムービーになっています。私が観た当日の上映後、桜井昌司氏の舞台挨拶があり、ロビーで彼と握手をしました。「私も、つまらない事件ですが、冤罪と戦っています」と言う私に、桜井昌司氏は「真実は必ず貫き通せます。頑張って下さい」と返してくれました。

映画を観て、支援者の支えがどれだけ彼らの心を強くしたのかということがよく分かりました。また一番驚いたのは、普通自白強要というとほとんど拷問に近い取り調べを想像しますが、彼ら両名は桜井氏が取調べ開始から5日後、杉山氏が2日後で否認から自白に転じ、その間の取調べは私が想像するものとは違ったということです。桜井氏は、検察官の「お前のおかあさんもお前がやったと思ってる。そして全てを白状してほしいと言ってる」という言葉や、嘘発見器にかけられた後「残念な結果だったよ」という、検察官の虚偽の言葉に全てを諦めたと言っていました。杉山氏も、共犯と看做されている桜井氏が彼の犯行を認めていると言われたり、アリバイを証明すべき人がアリバイはないと言っているという検察官の虚偽の言葉に同様に諦めたと言っていました。ここで共通しているのは「絶望」です。彼らは希望を失ったがゆえに、自分に不利な証言をしてしまったということが映画を観てよく分かりました。

桜井氏の舞台挨拶で、「30年近い投獄生活で何が一番辛かったですか」という問いに、「鳩が鉄格子の向こうに止まったんですね。そしてその鳩を見ようとした瞬間に、その鳩が横に飛び去った。でも、それを追って見ることができないんです。その瞬間に、自分には全く自由がないんだな、と思いました。それが辛かったですね」と言いながら、言葉を詰まらせいまだに涙ぐんでしまう彼の姿を見て、冤罪の重さを感じました。ただ、彼の「今までの人生は本当に充実していたと言えます。牢屋に入ってた29年間も含めて。今は、風呂に入っただけでも幸せだなあって思えます」と言う言葉には励まされました。映画の中でも、超ポジティブな二人の頑張りが爽やかに描かれていました。ハリウッド作品と異なり、大々的に興業はされていませんが、是非観て頂きたいと思います。

梅雨が始まり、うっとおしい季節ですが、皆さまにおかれましてはお体に気をつけてお過ごし下さい。私は来週一旦カナダに戻りますが、子供の夏休みに、彼を連れて親友数人と東北被災地の炊き出しを計画しています。またご連絡させて頂きます。

6/3/2011

(注)
布川事件(ふかわじけん)は1967年に茨城県で発生した強盗殺人事件。捜査が手詰まりになる中、犯人として近隣に住む青年2人(桜井昌司氏、杉山卓男氏)を別件逮捕し、被告人の自白とあいまいに二転三転する目撃証言のみで検察は起訴、1978年に最高裁で無期懲役が確定した(一審1970年、二審1973年)。しかし、物的証拠がないことから当初より冤罪の可能性が指摘されており、2009年再審が開始され、今年2011年5月24日無罪判決が下された。桜井氏、杉山氏は1967年の逮捕以降、仮釈放の1996年まで29年間を獄中で過ごした。事件から無罪判決までは44年間の時間が経過している。



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category: 布川事件

2011/09/24 Sat. 18:52 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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経過報告 (22) 「田原総一朗氏との生討論予定続報」  5/25/2011 

経過報告 (22) 「田原総一朗氏との生討論予定続報」 5/25/2011

田原総一朗氏とのランチ+生討論は6/7 12:00-14:00に六本木溜池ANAホテルの日本料理「雲海」で決行の運びとなりました。残念ながら、田原氏は洋食を受け付けないとのことで、レストランは彼の指定場所となりました。彼には、オークション主催者を通して、こちらの状況は伝えてあります。経緯説明書、最近の経過報告及び弁護活動の一環として嘆願書も数通送らせて頂いております。彼にはなんら便宜を期待するものではなく、現状日本が抱える問題、特に検察及び司法制度に関わる問題等をディスカッションし、彼には、日本をよりよい方向に導くべく、今後も有意なメッセージを発信してくれればいいと思っています。

セコンドとして、私は国税局の前田朝夫統括官と佐藤義行捜査官を招待したいと思っていました。もし自分たちに非がないと思うのであれば、正々堂々とそれを主張すればよいし、もし彼ら個人の良心から内部告発的な話も聞けるのではないかとの期待もありました。彼ら国税局が、メディアの報道前に被疑者直接の取材を認めず、一方的な情報だけでメディアを操作するやり方への反発もあったからです。しかし、これは「かわいげがなさ過ぎる」との弁護士の意見で却下となりました。セコンドは私の弁護団の弁護士3人(小松先生、佐藤先生、村松先生)がつく予定です。

引き続きご報告させて頂きます。変わらぬご支援の程、よろしくお願いします。

5/25/2011


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2011/09/24 Sat. 18:50 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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