「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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嘆願書 (12/146) 安原淳 

嘆願書 (12/146) 安原淳

初公判の日程が決まりましたが、何人もの方から「会社を休んで行く!」とメッセージを頂いております。勇気づけられます。ありがとうございます。

犯罪の契機は、結局動機と人品に関わると思っています。その人品に関して、私の友人・知人に「あなたの知っている八田隆を文章にして下さい」と依頼しました。そして集まったのが146通の「嘆願書」です。検察特捜部に提出したものですが、それを本人の了承を得て実名公開します。

12通目の嘆願書は高校後輩のものです。

私が通っていた高校は国立大学の付属高校で、一学年120人という小規模な学校です。かつては、県下で有数の受験校で、理系志望の大多数が国立医学部、東大も文系・理系合わせて毎年20人程度合格する学校でした。

私たちの時代では、私たちの高校から塾に通う生徒は一人もいなかったと思いますが、最近は全国有数の受験予備校も地方に進出し、それら予備校に通う生徒が我が校にも多いと聞いて時代の変化に驚いています。そうした変化が、地元他校の水準を押し上げて競争が激化、基本大らかな我が校はどうも地盤沈下しているというのが最近の状況のようです。

嘆願書を書いてくれた方々の中で、私の高校出身者からものは一大勢力を形成しています。しかもそのほとんどは私が直接頼んでいないにも関わらず、彼らが声を掛け合って書いてくれたものです。同級生のみならず下級生からも6通届きました。

安原は一年下のテニス部後輩でした。文字通りナイスガイで、付き合っていても気持ちのいい奴でした。

高校時代は部活で毎日のように顔を合わせていても、学年が違うと高校卒業後は疎遠になるものです。大学は同じキャンパスに通って、サークルも同じだったはずですが、私の大学との関わりは学食と生協にほぼ限定されていたので、あまり顔を合わせる事もありませんでした。

その彼と学生時代以来再会したのが、昨年の暮、西武池袋線痴漢冤罪小林事件の市民集会に私が出席した時です。会が終わって、帰ろうとしたところ「八田さん、覚えていますか」と声を掛けてくれたのが彼でした。その前の経過報告で私がその集会に出席することを読んで、わざわざ訪ねてくれたものです。

「勿論だよ、安原」と言いながら、私は「そのモアイ像みたいな顔忘れるわけないじゃん」と心の中で思っていました(あ、言うてもた)。ちょっとポリネシア系の見ようによってはいい男です。

忘年会シーズンで、彼も会社の忘年会に出る前に寄ってくれたとのことで、立ち話をした25年ぶりの再会でした。いやあ生きてるといいことあるな、と思った瞬間でした。

<嘆願書>

報道されてる八田隆氏の納税問題について以下の通り違和感を感じ、本件について寛大なご配慮をお願いするものであります。

八田さんは、私の高校・大学時代の1年先輩であり、高校時代はテニス部、大学時代にもサークルの先輩・後輩としてもお付き合いさせて頂きました。非常に頭の良い方であり、また、強い個性を持っていた先輩であると共に、後輩に対する面倒見が極めて良く、学校の内外で八田さんと大変楽しく過ごした思い出があります。私には八田さんが、悪意を持って脱税する様な狡猾な側面を持っているとは信じることが出来ません。

報道で知る範囲では、ストックオプションに起因すると理解しましたが、これらは“サラリーマン”として得られた権利であり、万一疑義が生じた際に、会社を介して調べることは決して困難なこととは考えられず、隠すことは所詮不可能であることは明白なものと理解しております。非常に頭脳明晰であった八田さんが、調べればわかるサラリーマンとして得た利益を隠す様な愚行に出るとは考えられません。

隠蔽するために海外に資産を移したとの報道もありました。私も英国で長く勤務しておりますが、海外在住者が、日本から資産を移すことに何の違和感も感じませんし、将来性の不透明な昨今の日本の状況を考慮すると、世界的な資産運用に長けた人間は日本に資産をおくことに固執すべきではないと考えております。

以上のとおり、私は八田さんは、故意に脱税を行ったのではなく、サラリーマンとして会社が税金を払ったものと思い込み、税金未納であったことは知らなかったものと強く信じております。(私もサラリーマンですが、自分が完全に納税したかは確認したことはありません。あくまでも会社が間違いなく納税しているものと思っております。)

八田さんが卒業された80年代後半は未だ外資系金融機関への就職は現在ほど多くはなく、卒業後、あえて海外企業の中で活躍し、現在カナダ在住されている八田さんは貴重な存在です。内向性を強める日本という島社会から飛び出し、世界のマーケットの中で戦うことができる貴重な日本人として、同世代の人間からは一層のエールを送るもので有り、若い方からは注目されるべき姿の一つであると思っております。

税金が未納であったことは事実であろうと推測いたしますが、この点については、実名報道されており、社会的制裁は既に充分受けていると理解しております。これを超えて、八田さんの今後のご活躍の場を狭めていくことは、同氏の問題に限らず、世界で活躍しようと努力する日本人全般に対し、出る杭は打つ旧来の日本文化を連想させ、日本人として国の将来に悲しみを感じることを禁じえません。現在、明確な脱税意図の証拠が存在しないのであれば、なにとぞ今後のご処置について寛大なご配慮を頂戴いたしたくお願い申し上げます。

安原淳

<以上>


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category: 嘆願書

2012/01/20 Fri. 08:47 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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