「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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#検察なう (98) 「『国税記者 実録マルサの世界』書評」 2/1/2012 

#検察なう (98) 「『国税記者 実録マルサの世界』書評」 2/1/2012

田中周紀氏著の「国税記者 実録マルサの世界」の売れ行きが好調です。

アマゾンでも品切れが続いていましたが、第2刷から十分に在庫されているようです。クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件を収録した第7章は、増刷時に加筆修正されましたが、依然現在進行形ですので、増刷される限り加筆修正を期待したいところです。また増刷されるといいなあ。

アマゾンに読者からの書評が寄せられていますが、その一つを引用します。

<以下書評>
扶養家族なしのサラリーマンとして、所得税・住民税ともしっかり払わされているというと考えている。
「払わされている」という言葉を使いたくなってしまうが、健康で且つ働く場のある人間としては当然の義務であるとも考えている。
税金によって国や自治体からのサービスを自分や他の人達が受けることができるのだから。

サラリーマンなので所得は丸見えで節税のしようもない。
会社の業績が悪化して、資料のための書籍購入費用が経費として認められなくて自費で購入してもそれは”経費”にはならない。
だから、節税をすることが出来る立場にある人を羨ましいと思うこともある。

税金を払うことに対する義務感、「払わされている」という感覚、節税に対する”羨ましい”気持ち。
「もし、自分が支払う税金の額を変えることができる立場にあったらどうするだろう?」と思う。
ギリギリのところまで”節税対策”をするのだろうか?
人間は弱いから、、そしてその弱さを多分に持ち合わせている私は、安きに流されてしまうのだろうか?
その”安き”は”節税対策をするのさえ面倒くさい”なのか”節税してなるべく多くのお金を手元に残したい”なのか。

そんなことを考えながら手に取った本だから、脱税のテクニックには興味がない。
どんな理由で、どんな背景で、どんな気持ちで”脱税”にいたったのかに興味があった。

この本では、脱税した人の色々なケースが取り上げられているが、「脱税者の大半は突如つかんだ大金に目が眩んだり、自分の地位を守ろうとして脱税を試みた恥ずべき銭ゲバや朗どもだ」と、著者の見方は一貫している。
だから、取り上げた”脱税者達”への視線は厳しく、同情はない。
恐らく私が期待していたものと違う視点から書かれているからだと思うが、各々のケースの主役のやむにやまれぬ心情は伝わってこない点には不満が残る。

一方、上記の視点が一貫しているだけあって、第七章の『狙い撃ちされた外資系企業社員』の、「査察部が強制調査して当初の見込みと違ったのに、一罰百戒のための”見せしめ”にしようと嫌疑者を告発したのではないか」と著者が考える例では、脱税を仕立てあげようとしている国税及び特捜に対して批判的な態度をとっていてフェアである。

全体としては、マルサ及び国税記者の実態が具体的詳細に書かれていて興味深く、著者のフェアな態度にも好感が持て、おススメである。
(以上)

著者の田中氏も納得の書評ではないかと勝手に想像しています。

また、先に紹介したVictoriaさんの書評の総集編がブログにアップされています。

ここをクリック→Victoriaの日記「田中周紀『国税記者 実録マルサの世界』総集編」

これもご参考になさって、是非本を手にとってお読み下さい。

2/1/2012

category: クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

2012/02/01 Wed. 01:12 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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