「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

07« 2017 / 08 »09
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.

嘆願書 (23/146) 岩村もと子 

嘆願書 (23/146) 岩村もと子

2月に入りました。壁のALBA付録のカレンダーをめくって貼り替えました。1月は石川遼でしたが、2月は有村智恵です。ちょっとうれしかったです。初公判まであと3週間です。

犯罪の契機は、結局動機と人品に関わると思っています。その人品に関して、私の友人・知人に「あなたの知っている八田隆を文章にして下さい」と依頼しました。そして集まったのが146通の「嘆願書」です。検察特捜部に提出したものですが、本人の了承を得て実名公開します。

23通目の嘆願書はワインスクールつながりの友人のものです。

そもそもお酒を飲むことは好きでしたが(弱くてすぐ寝ちゃいます)、ワインには全く興味がありませんでした。それは高級ワインがヴィンテージ(生産年度)ごとに価値が違うということを知っていたからです(その頃は「古かろうよかろう」ぐらいにしか思ってませんでしたが)。ヴィンテージがあるということは有限の資源であり、その価値をよく分かっていない人間が金にあかせて消費するのは人類にとって(ちょっと大げさか、ワイン好事家にとってですかね)浪費だという確固たるポリシーをもって、購入するワインは2000円までという、徹底したハード・リカ―派でした。シャルトリューズ、ぺルノー、バーボン、(プレミアムでない)焼酎といったところが好みの酒でした。

その私がワインにはまったのは、9.11がきっかけです。

私がニューヨークに住んでいた時は、ワールド・トレード・センターから信号一つ渡ったバッテリー・パーク・シティに住んでいました。いつも窓の外にはワールド・トレード・センターがそびえていました。同じ敷地内には、親友の会社同僚アメリカ人が住んでいました。9.11に驚き、翌日以降(テレビを全く見ないので、事件を知ったのは日本時間翌朝でした)彼に何度電話してもつながらず、ようやく電話がつながったのは事件の確か3日か4日後だったと思います。

「ジム、大丈夫か」
「俺もナンシ―(かみさんです)も大丈夫だ。でもワインがやられちまった」

私は彼が何を言ってるのかすぐには分からなかったのですが、よくよく聞いてみると彼の部屋にはワインセラーがあり、電気がシャットダウンしたことで中に保管していたワインが全てだめになったということでした。

根がミーハーな私は、「へええ、ニューヨーカーの部屋にはマイ・セラーがあるんだ。かっこえーじゃん」と思い、それまで全くワインに興味がなかったにも関わらず、「部屋にワイン・セラーを置く!」ということで、早速購入してしまいました。ワイン専用の冷蔵庫です。セラーに入れるからにはそこそこのものじゃないといかんのかな、沢山入るセラーだとお金が大変だな、と控えめに40本用のセラーを買ったのが失敗でした。元々収集癖があるので、そのセラーはわずか2週間で一杯になってしまいました。

それをきっかけとしてあとはワイン一直線でした。ワイン・スクールに行くようになり、ワイン・エキスパートの資格を取り、休暇の旅行と言えば全てワインつながり。ヨーロッパ嫌いだったのに、生産者に会いにフランスやイタリアに行き、オーストラリアもシドニーやメルボルンは行ったことがないのに、アデレード(バロッサ・ヴァレー)やパース(マーガレット・リバー)には行く、最後にはナパ・ヴァレーのカルト・ワイン生産者と契約して自分のワインを作ってもらう程になりました。

その過程で本当に多くの友人ができました。アメリカではよく Wine unites people. といいます。ワイン好きというのはワインの話をしてるとハッピーなんですよね。多分、飲み屋で最初から最後までワインの話しかしていない隣のグループを、普通の人はキモいと思ってしまうのかもしれません。私はそうしたグループに属しています。職業や学歴や出自が全く関係ない「ワイン好き」の世界ですね。

ワインはお金がかかるといいます。確かに高級ワインを飲もうとするとある程度の経済力は必要かもしれません。しかしワイン好きの人の中には普通の収入の人も沢山います。そして可処分所得に対して明らかにワイン関係の出費がとんでもないウェイトを占めている人を我々は「炎の愛好家」と呼んで尊敬しています。趣味の世界というのはそういうもんなんです。

嘆願書を書いてくれたバラ(旧姓からのニックネーム)とはいつも一緒にいるわけじゃないのですが、気の合う友人です。最近彼女のツイッターをフォローしていて、なぜ気が合うのかその理由が分かりました。嘆願書公開を頼むために電話して、最初つながらなくて、後で掛け直せばいいやと思っていたら、彼女のツイートがありました。

「通知不可能さん誰ですか??留守電入れてね~( ´ ▽ ` ) 」

無邪気だわー。この無邪気さが気の合う理由だということを一瞬にして理解した瞬間でした。

<嘆願書>

八田隆氏に対する所得税法違反容疑の告発を取り下げて頂きたく嘆願いたします。

八田氏とは2004年にワインスクールの同じクラスに在籍し友人になりました。友人とは言え、八田氏は私より年長で、その時点でワインの資格もお持ちだったので先輩・後輩の様な関係です。八田氏はクラスの級長でした。

八田氏は「約束を必ず守る」・「真っ直ぐで責任感がある」方です。更に、高収入ですが、堅実でヒルズ族的な生活をする方ではなく、決して脱税をする人ではありません。それを証明する事柄を3つ書かせて頂きます。

2004年12月に八田氏の鎌倉のお宅でワインスクールのクラスメイトの子供達の為にクリスマスパーティーを催す企画を同年11月に立てました。私はすっかり忘れていて、暫く話題にも上がらず、直前に気付いたので「今回のパーティーは無しにしませんか?」と八田氏に申し入れたところ、「桑原(私の旧姓です)、大人の約束は守らなくてはイケナイんだぞ!」と言われ、この方は“約束を必ず守る”責任感の強い方だなと感じたことを覚えています。

次も同じ頃の思い出ですが、我々のワインスクールの先生は非常に意識が高く、最高の料理&ワインを生徒にも味わわせたいという方だったので、クラスの会合はいつも高価なレストランを好まれました。しかし、それではお金に余裕は無いけれどもワインを学びたい我々は参加できませんでした。そこで八田氏は忘年会をクラス全員が参加できるようにワイン持ち寄りで「ちゃんこ居酒屋」にて企画して下さいました。「八田さんて温かい大きな優しさのある人だよね。級長として責任感があるよね。」とみんなが口々に言っていたのを今でも覚えています。

最後は4年位前の出来事です。牛丼の吉野家が牛丼の販売を一時中止しており、久々に一日のみの再開をした日、私が近所の吉野家で並んでいたところ、八田氏からメールで、蕎麦屋で蕎麦を食べていると連絡を受けました。私が吉野家で並んでいる旨を伝えると、八田氏は本気で悔しがっていました。八田氏は高収入ですが、バブリーではなく、庶民的で堅実で、素朴な方です。

これらの事柄から考えて、八田隆氏は「約束を必ず守る」・「責任感がある」・「面倒見が良い」・「真っ直ぐな」・「お金に対して感覚が庶民的」な方で、脱税なんて決して思い付きもしないタイプの人だと思います。

八田氏の様な、いつも真っ直ぐ一生懸命頑張っている人が犯罪者にされる世の中では希望が持てなくなります。

公正なご判断にて八田氏に対する所得税法違反容疑の告発を取り下げて頂けます様、宜しくお願い致します。

岩村もと子

<以上>


ここをクリック→岩村もと子嘆願書


ぽちぽちっと、クリックお願いします




category: 嘆願書

2012/02/01 Wed. 21:29 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

この記事に対するコメント

go page top

コメントの投稿

Secret

go page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/tb.php/166-45394786
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

go page top