「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

05« 2017 / 06 »07
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.

嘆願書 (28/146) 樫山慶子 

嘆願書 (28/146) 樫山慶子

犯罪の契機は、結局動機と人品に関わると思っています。その人品に関して、私の友人・知人に「あなたの知っている八田隆を文章にして下さい」と依頼しました。そして集まったのが146通の「嘆願書」です。検察特捜部に提出したものですが、本人の了承を得て実名公開します。

28通目は私の友人からのものです。

彼女は私がクレディ・スイスに働いていた時、クレディ・スイス担当で営業に来ていた「保険のおばちゃん」です。

私の妹がかつて保険会社に勤めていたこともあり、彼女と初めて会った時には既に私の保険はある程度カバーされていました。また自分でもそれなりに保険の検討をした結果、私に保険は必要ないという結論に達し、彼女にもそのように述べました。

自分も金融という究極のサービス業に従事しており、やはり気持ちのいいお客さんと、失礼なお客さんというのはいました。態度いかんということもありますが、結局ボランティアで仕事をしているのでない以上、商売をくれるかどうか、しかもその関係が長期間に亘って持続できるかどうかが重要な尺度でした。つまり、今商売ができなくても、将来できれば「よし」、どんなに態度が横柄でも、コンスタントに商売をくれれば「よし」というものです。逆に、どんなに話がはずんでも、最終的に商売をくれる気がなければ、それはあまりいいお客さんとは言えません。時間の無駄だからです。

私は、そうした意味では、彼女にとって全くいいお客さんではなく、ビジネスのルールとして、それは最初に明らかにしていたものです。

それで彼女も積極的に営業する必要がないという安心感ができたのか、時々会社に来る度に話をしたのですが、保険以外の話をすることが多かった記憶があります。保険の話をする時も、「今、どんな商品をプッシュしてんの。ちょっと営業してみ」と言って、彼女のセールス・ピッチをチェックするとか、全く見込み客としてではない話だったと思います。私もストレスの多い仕事で、私の方が彼女に癒されていたのかもしれません(あと、歯医者の診療台。#検察なう (80))。

私は無類のロック音楽好きで、それは中学生以来ずっとオーディオにはまっていたこともあって、ほとんど病気でした。大学時代は、渋谷の輸入レコード店(CDがなかった時代です)の新譜の入荷日が毎週水曜と土曜で、その日の夕方にはどうしても行かなければ我慢がならないという感覚でした。デートの途中でもレコード店に入るとなかなか出てこないので、女の子が「外で待ってるから1時間で出てきて」という状態でした。

就職の時も、音楽関係(といっても楽器を演奏したり、バンドをやっていたわけではないので、音楽関係のジャーナリストか、放送局のDJとかそっち方面ですが)に進めばいいのに、と本気で勧めてくれる友人もいました。私は、「趣味を仕事にする気はない」と言って、電通に就職を決めたものです(電通の内定を断ったため、外資しか行くところがなくなった、というのが私の人生の一つのターニング・ポイントでした)。

LP1000枚以上、CD1000枚以上、全て洋楽ロックのコレクションで、引越しの時の一番の大荷物がそれです。

なぜこの話をしたかというと、彼女は私以上に音楽が好きで、後にも先にも同じ感覚で音楽を語れるのは彼女くらいなものだったからです。「おお!同士~!」って感じですね。当時は、ベックやブラ―やレディオヘッドなど、趣味で重なる部分が多かったものです。ちなみに私が好きなアーティストとしてフェイスブックのプロフィールに挙げているのは、ジェフ・バックリィ、マニック・ストリート・プリーチャーズ、コールド・プレイ、ニルヴァーナ、ジョン・フルシアンテ(&その他大勢)です。

ただ最近フェイスブックでつながって、彼女の音楽の傾向をチェックすると、ポスト・ロックの方向を指向してるようで、私の相も変らぬオルタナティブ指向とは方向が違ってきたようです。大人になったなあ(音楽の趣味だけ?)。今、産休で実家に戻っているようですが、子供が生まれるとフジロックは行かないんだろうな。今年はストーン・ローゼズ来んのになあ。

<嘆願書>

私は昨年、八田隆さんが脱税をしたとして所得税法違反の疑いで東京地検に告発されたとの報を受け大変驚きました。即座に「納税システムに何か問題があったに違いない」と思ったほどです。八田さんは、私がかつて生命保険で営業をしている時、大変お世話になったお客様の一人です。社会人の先輩としても大変尊敬しています。その八田さんが故意に脱税をするなど到底考えられません。これは明らかに冤罪だと思います。八田さんに対し、公正かつ適切な判断が下されることを願い、八田さんのお人柄について私の知っている限りを下記に述べさせていただきます。

私は新卒で生命保険に入社してすぐに、クレディ・スイス証券(当時クレディ・スイス・ファースト・ボストン証券)の担当となりました。私の任務はクレディ・スイスに勤める一人でも多くの方に保険契約をいただくことと、既に契約をいただいている方のアフターフォローをすることでした。八田さんは既契約者でしたので、私が担当者としてご挨拶に伺ったことをきっかけに知り合い、以後、私が保険会社を退職するまでの3年間、大変お世話になりました。

多くの方がご想像する通り、「生保の営業」はどこへ行っても歓迎されるということはありません。上司には「保険営業なんてもともと嫌われているのだから、恐れることなく営業活動してきなさい」と言われていたほどです。しかし、わかってはいても人に歓迎されない毎日というのは精神的になかなかこたえるものです。そのため、上司はその対処法も指導してくれました。「営業先に“止まり木”となるお客様を見つけなさい」というのです。その言葉の意味する通り、ほっと一息つけるお客様を見つけなさいと言うことです。

お客様に対して“止まり木”という表現は失礼になるかもしれませんが、正直なところ、私にとって八田さんは、クレディ・スイスにおいて“止まり木”のような存在でした。私に対して「生保の営業」だからといって見下した態度をとるようなことは決してありませんでしたし、他の多くのお客様とは違い、名前で呼んでくれました。

八田さんは正直な方ですので、初めてお会いした時から、ストレートな表現や自信に溢れた態度に圧倒されていたのも事実です。しかしその正直さ故に、かえって嘘のない、裏表のない、真っ直ぐな人だと思えて信頼できましたし、本当はとても温かい人だとわかるのにもそう長くはかかりませんでした。ノルマに追われ、お客様に冷たくされ、疲労困憊していても、八田さんにお会いすることで少し元気を取り戻すことができたのは、そんな八田さんのお人柄故だったと思います。私がめげることなく3年間、クレディ・スイスに通い続けることができたのは、八田さんのようなお客様の存在があったからだと深く感謝しています。

ここからは八田さんのプライベートについて、私が知っていることを少し述べたいと思います。私は仕事上、八田さんが大変多くの収入を得ているということを知っていましたので、プライベートではどんなに華やかで贅沢な暮しをされているのだろうと勝手に想像しておりました。しかし実際に見えてきたプライベートでの八田さんは、どこにでもあるような中華料理店や牛丼屋にも好んで食事に出かけますし、夜な夜な遊びに出るでもなく、ご自宅で熱心に大好きなワインの勉強をされていたりと、想像していたよりもずっと庶民的で親しみの持てるものでした。そして何よりも印象に残っているのは、とても子煩悩な父親としての姿です。息子さんの話をされる時の八田さんの様子を見ていると、息子さんを本当にかわいがっておられて、八田さんの生活は、息子さんの存在ありきで成り立っているように思えるほどでした。

これまで述べてきた通り、八田さんのような正直で嘘のない人が、裏で悪事に手を染めるようなことをするとは到底考えられません。八田さんはそれがどれだけ愚かなことかを知っていますし、そのようなことをするくらいなら、正面衝突をして正々堂々と戦う人です。

また、お金に対して特別に執着していると感じたことはありませんし、正しいお金の使い方を知っている人です。何より、大変子煩悩な父親である八田さんが、大切な息子さんに対して恥じるようなことをするはずがありません。八田さんの自信に溢れた言動や雰囲気は、正々堂々と正直に生きてこれたからこそ、滲み出ているものなのだと思います。そんな八田さんに対して、不適切な判断が下されるようなことは、決してあってはならないことだと思うのです。

八田隆さんに対し、公正かつ適切なご判断が下されますよう、切に願い、ここに嘆願書を提出させていただきます。

樫山慶子

<以上>

ここをクリック→ 樫山慶子嘆願書


ぽちぽちっと、クリックお願いします




category: 嘆願書

2012/02/06 Mon. 15:30 [edit]   TB: 0 | CM: 1

go page top

この記事に対するコメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

職務経歴書の書き方 #- | URL | 2012/02/07 Tue. 10:41 * edit *

go page top

コメントの投稿

Secret

go page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/tb.php/180-04463db6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

go page top