「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

09« 2017 / 10 »11
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.

外資系証券なるもの (11) 「イングリッシュ・ネーム」 

外資系証券なるもの (11) 「イングリッシュ・ネーム」

後に、私のビジネスのかなりの部分が日本以外の対アジアとなり、毎月のようにアジアのオフィスに出張して、現地の営業を帯同して顧客訪問するようになります。定期的に訪れていた都市は、香港、北京、台湾、シンガポール、ソウルでした。ソウルを除く、その他全ての都市は中国系で、ミーティングをするファンド・マネージャーもほとんどが中国人です。

彼らと接して、日本人と大きく違うと感じたのは、ほぼ例外なくイングリッシュ・ネームを持っていることです。彼らはビジネスの場だけではなく、日常の生活でも、そして彼ら中国人同士の間でもイングリッシュ・ネームで呼び合います。

日本人でも国際的な舞台で活躍している人は少なからずいますが、イングリッシュ・ネームで知られている人はそれほどいないと思います。イチローほどビッグになれば、誰もが覚えているということになりますが、それでも最初は覚えてもらえなかっただろうと思います。普段聞くことの少ない外国語の名前が覚えにくいのは万国共通です。

やはり、外人にとって日本語の名前は発音しずらく、覚えにくいため、イングリッシュ・ネームを持つことは、相手と知り合う上で圧倒的に便利です。そのことだけを考えても、中国人は、日本人よりよほど国際的センスがあると感じてしまいます。

私が外資系の世界で得をしたと思ったのは、新卒で入社当初から、英語のニックネームを使っていたことです。特に外人は、仲良くなるとファースト・ネームを呼び合う文化なので、覚えてもらえるファースト・ネームを持っていると、それだけで会話がスムーズとなります。

私の大学卒業旅行は、グレイハウンド・バスでのアメリカ大陸横断でした。ロサンジェルスから入り、フェニックス、ダラス、ニューオーリンズ、キーウェストといった南部を抜けて、ニューヨークに至る1ヶ月半の旅程でした。片言の英語でショルダーバッグ一つ抱え、「地球の歩き方」を片手に、行く先々でその日の宿を取って旅行しました。

西海岸では、ロスから北上して、国境を越えバンクーバーを訪れました。現在、バンクーバーに住んでいるのも、その時の思い出がきっかけです。

一人旅の苦痛は話し相手がいないことです。英語の勉強も兼ねて、ことあるごとに積極的に話をしようとしていました。

バンクーバーを訪れた時のことでした。フードコートでチャイニーズ・ファースト・フードの店のレジの女の子に話しかけたのですが、私の英語がうまく通じなかったらしく、ナンパをしたと間違われました。彼女はしばらく考えた後、私に、「オッケー、6時に仕事が終わるから、その時に戻ってきて」と言いました。

それから3日間の間、彼女と彼女の友達の中国人グループとずっと一緒に過すことになりました。たまた彼女の仕事が休みだったのかは分かりませんが、彼女は一日中つきあってくれ、彼女の友達10人以上が入れ替わり立ち替わり、みんなでボーリングをしたり、カラオケに行ったり、家でポルノビデオを観たりの3日間でした。

夜、みんなで「新宿」という名前の居酒屋に飲みに行った時のことでした。「そういえば、彼の名前なんだけどさ、Takashiって言いにくいよね」「そうだな、じゃ、名前考えてつけちゃおうぜ」とか言いながら盛り上がり、みんなで私の名前を考え始めました。

「イニシャルが元の名前と同じ方がいいよね」「やはり日本っぽい名前がいいかな」「日本っぽいって何よ」「ほら、日本語の一部から連想するとかさ」「ふーん、何があるかな」

一人がメニューを見ながら、「Teriyakiねえ。お、そうだ、テリーってのはどう。日本っぽくね?」と言いました。

「おー、いいじゃん、それ」「おー、テリー」「テリーだ、テリー」

ということで私のTerryというイングリッシュ・ネームが決まりました。ちなみにその彼女とは最近、20数年ぶりにフェイスブック上で再会しました。

外資系企業に入社ということで、やはりイングリッシュ・ネームがあった方がいいかなあと、入社時の書類にもミドル・ネームとしてTerryと記入し、以来20数年、社内ではTerryで通ってきました。会社の名刺の名前の表記は「Terry Hatta」。会社の中では、外人は勿論、日本人からも「八田」や「八田さん」よりは「テリー」や「テリーさん」と呼ばれることが多かったと思います。とにかく外人に名前をすぐに覚えてもらえるのは、外資系企業で働く上ではこの上なく便利です。今でもバンクーバーの行きつけのゴルフコースのスタッフにはTerryと呼ばれています。

日本人はとかく、そうしたことを気恥ずかしく感じてしまうのですが、「日本人である前にコスモポリタンであれ」と思えば、日本固有の名前に固執することはないと割り切れます。慣れの問題ですから。

国際社会で活躍しようと思われている方は是非お試しあれ。

(続く)


ここをクリック→ 経緯説明 「真実は一つである」 改訂版

ここをクリック→ 過去のお勧めブログ記事


ここをクリック→ 嘆願書まとめ

ぽちぽちっと、クリックお願いします





category: 外資系証券なるもの

2012/05/15 Tue. 14:25 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

この記事に対するコメント

go page top

コメントの投稿

Secret

go page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/tb.php/281-f1ddc4de
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

go page top