「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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#検察なう (141) 「名張毒ブドウ酒殺人事件再審請求棄却 + 高杉ナツメ・アゲイン」 5/26/2012 

#検察なう (141) 「名張毒ブドウ酒殺人事件再審請求棄却 + 高杉ナツメ・アゲイン」 5/26/2012

昨日のマイ・トップニュースは、名張毒ブドウ酒殺人事件の再審請求が名古屋高裁で棄却されたことでした。ツイッターやインターネットで状況を把握したものの、やはり既存メディアでどのように取り扱われるか知りたいと思ったのですが、普段、テレビを全く見ることがないので、私の家にはテレビどころかアンテナもありません。

その件をツイートしたところ、フォロワーの方からインターネットでテレビが見られることを教えてもらい、やった!これでニュースが見られると、久々にテレビ番組欄をチェックして、ニュースを見始めたのが夜中12時過ぎでした。

当然、名張のニュースが報じられると思いきや、いきなり次長課長の河本氏の母親が生活保護を受けていたニュース。

なんでやねん.....とあきれてしまいました。

生活保護の不正受給の問題自体は(彼のケースが必ずしも不正というわけではないようですが)、やはりきちんとしてほしいものですが、この報道による抑止効果がいかほどのものか甚だ疑問です。子供が有名人で親が生活保護を受けているというケースは、生活保護受給者のごくごく一部であり、一連の騒ぎは、河本氏のリンチ以外の何物でもないような印象を受けます。これで受給基準の厳格化があると、逆に受けるべき人が受けられなくなるんじゃないかと思ってしまいます。

そもそも血税を無駄に使って由々しいというのであれば、冤罪にかかる捜査・司法の公費たるや生活保護の不正受給とは比較できないほど大きいものです。民の無駄遣いよりは、官の無駄遣いを戒めるべきだと思いますけれど。

本題は「名張毒ブドウ酒殺人事件」。

まさに日本の司法が推定有罪であることを露呈してしまった判決です。

この事件の報道を読んで、「なんか農薬が一致するとかしないとか言われてもよく分からんなあ」と思われている方も少なくないかと思います。事件のことを少なからず知った私も、それは瑣末な傍論のような気がします。

基本は「合理的な疑いが入るのかどうか」、即ち誰が見ても真っ黒かどうかということです。

この裁判の流れを見てみます。

地裁無罪→高裁有罪→最高裁で確定→7度目の再審請求が高裁で認められる→検察の特別抗告を受け最高裁が高裁へ差し戻し→高裁で再審請求棄却

となっています。

重要なのは、一審と再審請求が一旦は認められた段階で、二度までも裁判官が奥西勝氏の有罪にノーと言っているわけです(再審開始決定も、そのハードルの高さからすると「無罪判決同等」と言えるものです)。

これで「合理的な疑いが入らない」という方がおかしいというものでしょう。

そもそも以前のブログで述べたように、検察が上訴できることが大間違いです。

ここをクリック→ #検察なう (87) 「「司法改革 (2) 『二重の危険』」

昨日からの報道の中では、中日新聞の以下の社説が出色だと思いました。

ここをクリック→中日新聞社説

ここで、「収監期間は確定囚の中で二番目に長い」とありますが、それは死刑確定からの期間をカウントしていると思われ、逮捕からだと奥西勝氏が一番長いと思います。(注)

また毎日新聞の今日の朝刊の「私は無罪、死刑廃止は必要ない」と奥西氏が死刑制度廃止の署名を拒否した逸話を紹介したコラムも良心を感じました。是非ご覧になって下さい。

奥西氏は既に86歳。司法が過ちを正す時間は残りわずかです。司法が正しくあるための機会を奪った下山保男裁判官に喝!です。また6年前に再審請求開始決定に特別抗告をした検察にも喝!再審開始決定を取り消した門野博元裁判官にも喝!です。

FREE OKUNISHI !

話しは変わって、先日の「日本の司法を正す会」。あの後、大勢の人から応援のメッセージを頂きました。やはりIWJで中継あるいは録画されたものをご覧になった方が相当いらっしゃったようです。正義を求めて、検察の在り方、国税局の在り方に疑問を唱える方が多いということには勇気づけられます。一層頑張りたいと思います。

会に参加してくれたマンガ家高杉ナツメ氏が、第二回公判に続いて、その時の状況を描いて送ってくれました。是非ご覧になって下さい。

ここをクリック→「日本の司法を正す会」by 高杉ナツメ

引き続き応援よろしくお願いします。

(注)
「世界で最も長く死刑執行が延期された」死刑囚としてギネスブックに登録されているのは、帝銀事件の平沢貞通氏です。彼の逮捕(1948年8月21日)から獄死(1987年5月10日)までの収監期間は38年9カ月。

収監期間で、これを既に抜いている死刑囚が3人もいます。名張毒ブドウ酒殺人事件の奥西勝氏、袴田事件の袴田巌氏、マルヨ無線強盗殺人放火事件の尾田信夫氏です。

この中で収監期間の一番長いのが奥西勝氏です。彼の逮捕は1961年4月3日。一審無罪判決から二審有罪判決までの間の釈放期間4年9カ月を引いて、これまで46年4カ月も獄中にいることになります。

袴田巌氏の逮捕は1966年8月18日、これまで45年9カ月。尾田信夫氏の逮捕は1966年12月27日、これまで45年と6ヵ月収監されています。

いずれにせよ超ギネスブック級の出来事です。

5/26/2012









ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 八田隆ツイッタ―





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category: 名張毒ぶどう酒事件

2012/05/25 Fri. 16:32 [edit]   TB: 1 | CM: 0

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#検察なう (141) 「名張毒ブドウ酒殺人事件再審請求棄却 高杉ナツメ・アゲイン」 5/26/2012昨日のマイ・トップニュースは、名張毒ブドウ酒殺人事件の再審請求が名古屋高裁で棄却されたことでした。ツイッターやインターネットで状況を把握したものの、やはり既存メディ?...

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