「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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#検察なう (147) 「第三回公判報告 検察の主張崩れる!」 6/8/2012 

#検察なう (147) 「第三回公判報告 検察の主張崩れる!」 6/8/2012

本日、第三回公判が行われました。

今回も沢山の方に傍聴に来て頂きありがとうございました。傍聴席には映画『ショージとタカオ』監督の井手洋子さんの顔もあり、感激しました(「今時、流行るもの、パンダ、スカイツリー、映画『ショージとタカオ』」)。

本日は検察側証人尋問が行われました(元々検察側証人ですが、反対尋問の範囲が主尋問に制限されるのを避けるため、双方申請しています←業務連絡でした)。

証人は、クレディ・スイス証券で法務部とコンプライアンス部を統括する本部長です。

その尋問において、検察主張の根幹である「会社は十分な指導をしていた」というストーリーは完全に崩れました。

まず検察による主尋問。傍聴の方々のツイートでも言われた「突っ込みどころ満載」の尋問は、私の故意の立証とはほど遠い、証人自身の確定申告に関する認識に終始して、「だから何が言いたいねん」という感じでした。

傍聴に来てくれた知人のブログです。彼も同じように感じたものです。

ここをクリック→ 鈴木ひとし氏ブログ

その後、弁護側の反対尋問に移りました。

弁護人(以下「弁」) 「平成18年、19年当時、クレディ・スイス証券において、株式報酬に関する従業員の税務申告について、指導は行っていましたか」

証人(以下「証」) 「いいえ」

弁 「説明会についてお聞きします。端的にお聞きしますが、この説明会は株式報酬の税務申告についての説明会だったのですか、それともマスターシェアプラン一般についての説明会だったのですか」

証 「税務申告についての説明会ではありませんでした」

弁 「メモランダム(注:株式入庫通知)についてお聞きします。このメモランダムには会社に源泉徴収義務がないことは記載されていますが、会社が実際に源泉徴収しているか否かについては記載されていますか」

証 「記載されていません」

弁 「平成20年11月の一斉税務調査後のことについてお聞きします。税務申告について指導はどのようなことをしましたか」

証 「専門家を招いて株式報酬の税務申告について英語・日本語の両方で説明会を開催しました」

弁 「平成22年度以降は如何でしょうか」

証 「平成22年度以降は、株式報酬についても源泉徴収を行うようになりました」

弁 「いくら説明したり研修したりしても、うっかり申告漏れする従業員がいるかもしれないということでしょうか」

証 「はい」

会社の主張を要約すると、「従業員の納税について会社は指導をしていなかった。しかし、集団申告漏れの事件を受けて、従業員を申告漏れから守り、会社のレピュテーションを守るため、その後は徹底指導を行い、さらに現在では万全を期すために株式報酬の源泉徴収まで行っている」というものでした。それはまさに正論であると思います。

弁護側の反対尋問を受けた検察の再主尋問のやり取りはさらに興味深いものでした。

検察官「あなたは平成18年、平成19年当時、株式報酬について源泉徴収をするべきと思っていましたか。」

証 「私個人としては源泉徴収をするべきと思っていました。」

私の告発時の報道にあった「会社は指導をしていた」というのは誤報であることが今回明らかになりましたが、この誤報に沿った形で検察がストーリーを作り上げたものです。検察によるストーリー作りは、関係者の供述調書や捜査報告書を、検察ストーリーに合わせて作成することにより具体化、肉付けされ、見かけ上は真実らしさをまとっていきますが、尋問によって法廷で真実が語られると、その化けの皮がはがれてしまいます。郵便不正事件で、検察のストーリーが崩れた構図が、そのまま繰り返されたようなものです。

本日の証言により、検察が冒頭陳述によって語った彼らのストーリーは完全に崩されました。あと検察側の証人予定は、シンガポールの経理部の者ですが、この証人尋問によって彼らの主張せんとする事実は些末なものです。その証拠価値は検察の期待値としても「くもの糸」のようなものです。

しかし我々は、この期に及んでも検察が諦めるとは思っていません。そもそもの無理筋を押し通そうとしたことには、「裁判所は所詮検察の言いなり」という彼らの奢りがあるからです。刑事裁判の有罪率99.9%が既成事実としてある限り、彼らはどんな無理難題を裁判所に吹っ掛けてもそれがまかり通ると信じているものです。

今後の公判において我々弁護団は、無実の人間を起訴したことの罪を検察組織が認識し反省してもらうまで、彼らの主張を正々堂々と正論で潰していくつもりです。供述調書や捜査報告書を恣意的に作成して起訴すれば必ず有罪にできるという彼らの奢りを諫めて、彼らに本来あるべき正義を取り戻してもらうべく、気を引き締めて戦い続けます。

引き続きご支援のほどよろしくお願いします。

6/8/2012








ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 経緯説明 「真実は一つである」

ここをクリック→ 八田隆ツイッタ―

ここをクリック→ #検察なう 冤罪と戦う八田隆を支援する会





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category: 刑事裁判公判報告

2012/06/08 Fri. 07:36 [edit]   TB: 1 | CM: 1

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この記事に対するコメント

応援してます。

以前、何をするわけでもありませんが、気持ちだけは応援してますと書いた者です。

去年の陸山会裁判、田代、前田証言で、初めて小澤氏は白なんだ、って思ってから様々なブログや、ツイッターをみるうち、検察なうという面白いことをしている人がいると知り、貴殿を注目していました。

それまでは、小澤氏は当然クロだと思っていました。

また当初cs事件の大量脱税と貴殿が、結びついていなかったのですが、
新聞報道の時点では、外資系、タックスへイブン、高給取り 外人?、日本からとんづら 等、イメージを自分勝手に膨らませて、こんなやつひどい目にあえばいいんだと思っていました。

全部、マスコミの刷り込みなんでしょうか?

私は、貴殿より、年上です。親は、戦前、鬼畜米英・神州不滅と書いた新聞を読んでいたはずですが、今もって、新聞は正しいと信じているようです。

わたしは、典型的なテレビっ子ですし、(かんけいないかな?)
新聞やTVがいつも正しいとも思ってないのですが、悩ましいことに彼らの多くは正しいんですよね、10うち、8はジャスティスかな。残りにガッツリやられてるんでしょうね。

パソ通の時代から、PCの前に座っているのに、きちんとしたブログやツイッターをみたのは、昨年の12月15日からです。こんなに多くの情報が満ち溢れていることに驚きました。

検察の自浄努力には、期待していません。でも、マスコミには期待したいです。

相変わらず、何もできないんですが、地元の代議士(民主党)にメールで、取調べの全面可視化の促進と消費税増税反対の意思表示だけしました。

次回の公判は9月ですか。ご自愛のほどを。

念のため、この駄文に返事はご無用です。時間と労力をもっと大事なことに使われますように。

かすみ #- | URL | 2012/06/09 Sat. 02:22 * edit *

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