「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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#検察なう (162) 「NHKクロ現 『検証・取調べの可視化』+ 検事総長赤レンガ派に禅譲か」 7/5/2012 

#検察なう (162) 「NHKクロ現 『検証・取調べの可視化』+ 検事総長赤レンガ派に禅譲か」 7/5/2012

昨日、NHKでクローズアップ現代「"密室"は開かれるのか~検証・取調べの可視化~」が放送されました。

検察機関のトップである笠間治雄検事総長自ら出演という画期的な企画ではありましたが、内容は画期的とは程遠いものでした。

インタビューが現場検事2人+笠間検事総長と検察サイドの人間だけであり、彼らに可視化の功罪を両面から話すように編集されたのでしょうが、当然、可視化を避けるようにバイアスがかかっていました。

なぜNHKが、司法改革のためには可視化も当然必要だとするコメンテイターを入れなかったのか疑問を感じます。

特に、私は、笠間検事総長が良識ある検察改革派だと期待していただけに、彼の「ベストだと思われる録音録画を、捜査側の裁量でやるというのが私の考え」という発言にはとてもがっかりしました。

可視化は全面可視化しかやる意味はなく、捜査側の都合のいい部分だけを部分可視化するのは百害あって一利なしです。

この番組関連のツイートをトゥギャりましたので、是非ご覧になって下さい。このトゥギャッタ―には、昨日最高検で行われた笠間検事総長の可視化に関する記者会見の模様も加えてあります。

ここをクリック→ NHKクロ現「検証・取調べの可視化」

可視化に関しては、以前にブログで取り上げていますので、そちらも合わせてお読み下さい。

ここをクリック→ #検察なう (114) 「可視化について」

また昨日報じられたところでは、笠間検事総長が今月にも勇退し、現在東京高検検事長の小津博司氏が後任に就くことが見込まれています。

ここをクリック→ 笠間検事総長勇退の報道

検察組織には、「赤レンガ派」と「現場派」という2つの派閥があることは広く知られています。

「赤レンガ派」とは、文字通り赤レンガで造られた法務省勤務が長いエリートで、将来の法務事務次官や検事総長の候補者です。

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普通、官僚のトップは事務次官なのですが、法務省・検察庁の場合は検事総長 > 東京高検検事長 > 大阪高検検事長 > 最高検次長検事 > 法務事務次官の順というのが実態のようです。監督機関である法務省が、国民ではなく、本来その外局である検察の方を向いて仕事をしている事情がお分かりかと思います。

従って、法務事務次官から東京高検検事長を経て検事総長になるというのが「赤レンガ派」のエリートの進む道となります。「赤レンガ派」のエリートも、キャリアの途中に捜査の現場に出ることはあるのですが、あくまでも「箔付け」として特捜部に所属したりするだけで基本的には捜査現場には長く居ません。

これに対して「現場派」は基本的にずっと捜査現場にいて、捜査のプロと言われる検事も多いものです。特捜部長などは「現場派」のエースが着くポストなのですが、基本的に彼らが法務事務次官や検事総長に着くことはありません。また「現場派」は、私学や地方国立大学の出身者が多いようです。

例えば郵便不正事件で、証拠のフロッピーディスクを改竄した前田元主任検事は広島大学卒、元大阪特捜部長の大坪弘道氏は中央大学卒で、ともに典型的な「現場派」です。

笠間検事総長は、中央大学出身、東京地検特捜部長を務めたバリバリの「現場派」です。彼が検事総長となった背景には、郵便不正事件で当時の大林検事総長が引責辞任をしたという背景がありました。法務事務次官を経ずに検事総長に就任するのは12年ぶり、法務省本省での勤務がない検事総長は27年ぶり、史上2人目という人事でした。

現場から人望がある人物をトップに据えて、急場を乗り切ろうとしたものです。

それまでの検事総長はメディアに自ら露出するということはなかったものですが、彼は着任後、文藝春秋にインタビュー記事が掲載されるなど、若干国民の理解を求める姿勢があるのかと期待したものです。

しかし、今回の陸山会事件にからむ虚偽捜査報告書問題の処理を見ていても、やはり検察組織が国民の利益を第一に考えるということはないということがよく分かりました。

責任をうやむやにしたままで、自分たちのご都合主義の人事(小津氏の定年間際滑り込みで検事総長のポストを提供する)一つ取ってもそれが表れています。

求心力では笠間氏より落ちるであろう「赤レンガ派」の小津氏が既定路線通り検事総長になって、検察改革の道のりはさらに厳しくなり、国民不在の検察暴走が今後も続くことは容易に予想されます。残念なことです。

7/5/2012




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category: 刑事司法改革への道

2012/07/04 Wed. 12:14 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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