「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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経過報告 (28) 「八木啓代氏と面談&郷原信郎氏セミナー」 7/10/2011 

経過報告 (28) 「八木啓代氏と面談&郷原信郎氏セミナー」 7/10/2011

明日7/11月曜日より5日連続で、フリージャーナリスト田中周紀氏による私の記事が日刊ゲンダイに掲載されます。これは「実録マルサの事件簿」というシリーズで書かれているコラムです。是非、ご購読下さい。

田中周紀
たなかちかき。1961年生まれ。共同通信社とテレビ朝日で合計6年間にわたり国税当局を取材。2010年にテレビ朝日を退社。経済事件が専門だが、スポーツや教育、医療の分野も精力的に取材。著書に「さなぎの家」「崩壊連鎖」(ともに共著)。「マルサの事件簿」はこの秋、講談社から単行本で出版予定。(日刊ゲンダイより)

昨日、「健全な法治国家のために声をあげる市民の会」代表の八木啓代氏とお会いました。この市民団体は、村木氏の郵便不正事件で、証拠を捏造した実行犯前田元検事が証拠隠滅罪に問われた際、最高刑2年の証拠隠滅罪ではなく、最高刑10年の特別公務員職権濫用罪を適用すべきであると刑事告発することを機に結成されたもので、その後も検察の暴走に歯止めを掛けようと活動をしています。

前田元検事(八木氏がいつも「前田フロッピーディスク元検事」と呼んでいて面白かったです)が特別公務員職権濫用罪に当たるという指摘は、私も以前経過報告でさせて頂いたものですが、それはそもそも証拠隠滅罪は犯人の係累がその罪を軽くするために証拠を隠さんとすることを罰することを前提としているからです(それゆえ、犯人本人及びその親族はこの罪の適用は受けません)。前田元検事が行ったことは、村木氏の罪を軽くしようとしたものではないことは勿論で、無実の罪を着せようとしたという相当に悪質なものです。検察の、身内の犯罪の処罰に手心を加える処置を不適当だと指摘することは容易ですが、実際この市民団体のように行動を起こしたというのは非常に意義のあることだと思っています。

八木氏には起訴は覚悟した方がいいと言われました。「でも、証拠がないのにどうやって起訴するんですか」と尋ねたところ、「彼らがやる気になれば、元の会社の同僚をしょっ引いて、逮捕をすると脅かして『八田は脱税をほのめかしていた』という調書を書けばいいだけのこと。村木さんの事件でも同じことをやっている」とのことでした。この点に関しては、先日の田原総一朗氏との討論でも、同じような指摘がされました。それは刑事事件で一審有罪率が99.9%であることが話題に上った際、私が「検察は勝てるものだけを選択的に起訴してやっているからこそ可能な数字なのではないか」と言ったのに対し、田原氏は「それは違う。彼らが証拠を作るからこそ可能である」とおっしゃっていました。

八木氏には市川寛「元暴言検事」を紹介して頂くことになり、明日3人で食事をすることになっています(上原、よろしく)。

また昨日、渋谷の法律予備校で、郷原信郎氏(元特捜検事)のプレゼンテーションがあったので聴講してきました。タイトルは「『検察の正義』神話化の背景~思考停止した組織の再生に向けて」というものです。郷原氏は「検察の正義」「特捜神話の終焉」といった著書を上梓している検察批判の先鋒ですが、彼の本職は企業コンプライアンスのスペシャリストです。彼の最近のメディアでの言動はフォローしていたので、新しい発見は少なかろうと思っていたのですが、さにあらず。2時間の講義は非常に内容の濃いものでした。特に、彼のスペシャリティーであるコンプライアンス理論と、彼のバックボーンである法律学が私の中でリンクしたことが大きな収穫でした。そう言うと、何か無茶苦茶高踏な議論のように聞こえますが、彼の用いた卑近な例を取り上げれば、皆さまにも雰囲気を感じてもらえるものと思います。

彼は、東電と検察は行動論理が酷似しており、共通した問題点を抱えているという指摘をしています。それが昨日のプレゼンテーションのテーマでもある「神話化」です。「検察は絶対正しい」「原発は絶対安全である」という無謬性を標榜することは(それを彼は「神話」と呼んでいるのですが)、思考停止につながり、進化しない硬直した組織となるというものです。

原発が「絶対安全」であると言う時には、「過去にも安全、現在も安全、未来も安全であり、そこでは不完全性を補完しようとする努力が最初から放棄されている。もし世の中が平穏安定であり、想定したことしか起こらなければ、マニュアル通りに行動すればいい。ところが、世の中の変化が急激であれば、自らを新しい環境に適応するよう新たなルール作りが求められる。それをしない組織は、自ら神話を守るために現実と乖離した保身的行動に走らざるを得ない」とされます。検察においては、その保身的行動とは、彼ら検察のストーリーに「事実」をはめ込んでいく捜査が横行していくことにつながっています。自らを正義のヒーローとするために、メディアを使って世論を操作し、自分たちを絶対悪との対立項と位置づけることに終始している検察のやり方が破綻するのは至極当然のことであると言えると思います。

また先日、近しい知人から週刊現代の最新号(まだ書店・コンビニに並んでいます)に本田宗一郎の長男の脱税事件の記事が出ていることを教えて頂きました。記事が正しければ、彼も(私は本田宗一郎の長男がレース用エンジンメーカー「無限」の創始者であることは知りませんでした)冤罪の被害者です。現在は実刑を受け服役中ですが、一年後の出所後は真実を貫くため更に戦い続けるとのことなので注目したいと思っています。機会がありましたら、是非お読みになって下さい。

暑い日々が続いています。特に今年は節電モードで冷房を控えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。体にはお気をつけて下さい。引き続きご支援の程、よろしくお願いします。

7/10/2011

P.S.
先週末、友人有志と共に東北震災地にボランティア活動に行って参りました。2日間の活動で、1日目は側溝のどぶさらい、2日目は汚泥の入った屋内清掃でした。震災から4ヶ月たった今でも援助が必要だということを強く感じました。私は息子と共に参加しましたが、彼にとっても非常に貴重な経験になったのではと思っています。作業は石巻でしたが、女川町も見てきました。完全に全てが破壊し尽くされた情景には本当に言葉を失うばかりでした。これまで募金は赤十字にしてきましたが、被災地に届くまでに相当な時間がかかるということを聞いていますので、先日までのバーディー募金は女川町役場に直接させて頂きました。



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2011/09/24 Sat. 19:09 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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