「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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上申書 (16/60) 氏川真理 

上申書 (16/60) 氏川真理

裁判所に提出する目的で、私の知人・友人に「あなたが裁判員になったとしたら」という観点で上申書を書いてもらうことを依頼しました。1ヶ月で60通の上申書が集まりました。ところが上申書の裁判所提出は検察の不同意で阻まれ、それはかないませんでした。彼らの正義を希求する声を無駄にしないために、本人の了承を得た上でブログでの実名公開に踏み切ります。

ここをクリック→ #検察なう (183) 「上申書に関して」

東大文系の二次試験の試験科目は、英語、国語、数学、社会(2科目)です。それぞれの配点は120点、120点、80点、60点x2です。

文系にも関わらず、二次試験での数学の配点が比較的高く、実は合否の非常に重要なファクターが大問4問が出題される数学の出来不出来です。英語や国語で80点の差がつくことはなくても、数学で80点の差がつくことは容易にあります。そのため、受験のテクニックとして、東大文系では、元々理系志望の受験生が受ける「文転」ということがよくあります。

そして数学の難易度が年によってばらつきがあり、数学が比較的易しい年は元々文系組が多く合格し、数学が難しい年は文転組が多く合格するという顕著な傾向があります。

その元々文系組と文転組で、明らかな差異が表れるのが、社会の選択科目です。東大文系の二次試験社会では、日本史、世界史、地理の三科目から二科目選択受験なのですが、パターンは二つに分かれます。「日本史・世界史」と「世界史・地理」です。言うまでもなく、前者が元々文系組の王道受験科目、後者が文転組の巧者受験科目です。

もし文系脳と理系脳があるとすれば、文系脳は日本史を学習するのに適しており、理系脳は地理を学習するのに適しているということができるはずです。

私の得意科目は国語(現国・古文・漢文)であり、社会の選択科目は当然、「日本史・世界史」でした。

文系脳にすれば、記憶の定着には「脈絡」や「ストーリー」が必要です。「必然」と言い換えてもいいかもしれません。私は、とにかく地理のような必然性のない事柄の記憶が不得意で、実生活でも、特定の記憶の定着の弱さは顕著に表れています。ただ、そこに必然性があると、俄然、記憶の定着は高いものです。人の名前をなかなか覚えられないのもそのためかもしれません。数字の記憶も、「お前メメントか!」というくらいのものです。大概の場合の数字には、必然性がないからです。

ここをクリック→ 「メメント」予告編

また、ある種の感性の鋭さに関しては、私は性差があると思っています。他人の観察眼に長けているのは明らかに女性で、男性はあまり周りが見えていないということが多いように思います。

恋人たちが別れる場合でも、それ以前に何らかのサインがあるはずですが、それに気付くのが女性、気付かないのが男性、というのは典型なのではないでしょうか。

その点に関し、男性脳と女性脳があると言ってもいいものです。

ここで紹介する上申書は、かなりの高レベルの「理系脳」と「女性脳」をもった私の友人からのものです。彼女の、瑣末な事柄の記憶の定着度の高さや、勘の鋭さに関しては、一度頭の中を覗いてみたいと思うほどです。

「上申書

八田隆の友人の氏川真理と申します。

私達は9年前ワイン会で知り合い、それ以来親しくしております。

今回上申書を書くにあたり、まず自分が八田隆と面識のない、裁判員裁判の裁判員だとしたら、今までの3回の裁判でどう思うか、ということから考えました。

300人中100人も申告漏れをしていたのに、なぜ一人だけ告訴されたのか。故意の脱税だという証拠が検察側から次々と出てくると思いきや・・・

海外口座を使った悪質な隠蔽工作。

ドラマで見るような、タックスヘイブンのケイマン諸島の口座や、証拠が残らないように年に何度か大量の現金を預けに、ではなく、ただたんに友人の娘さんの銀行に預けただけ。しかも日本の銀行から送金し、海外でも自分名義の口座間の移動じゃ、脱税しようにもバレバレです。

会社は十分に説明をしたので、源泉徴収を理解した上での犯行。

証人尋問で、十分な説明をしていなかったことが明らかに。ここで、国税局や検察がかわいそうになりました。「十分に説明したって言ったから起訴したのに、今さらしてないって言われても、もう引けない」ですよね。最初から会社が正直に言ってくれていれば。

友人から「脱税失敗したね」というメールが。

耳を疑いました。本人が「脱税失敗」というメールを送ったならともかく。申告漏れに驚いた八田に友人がふざけて返信しただけなのに、これが証拠?だったらその友人を呼んで「あなたは八田隆が脱税していることを知っていましたか?」って聞いてみましょう。

書類に斜線を引いたからには担当者から説明があったはず。

自分も、人が説明している時に違うことを考えていて聞いていないことがよくあります。興味の無い分野だと特に。はたして、担当者は所得税に詳しくない者でも十分理解できるように説明したのか?説明したとしても、八田は仕事か何か他の事を考えていて聞き流していなかったか?これは、どちらも証明できないですよね。とりあえず、他にも斜線を引いた人がいるか調べて、八田以外全員が正しい申告をしていたのであれば、証拠の一つとして採用しましょうか。

裁判員としては、有罪にできるだけの証拠はありませんでした。無罪です。

次に、八田隆をよく知る友人としての意見です。

嘆願書にも書きましたが、八田は、仕事はできる反面、私生活ではバカというか、子供というか、です。興味のある事にはとことん凝り、興味のない事は何度聞いても覚えない。

「仕事何時からだっけ?」9年間私の始業時間は変わっていませんが、月に一度は聞かれています。

最近流行りの『アスペルガー症候群』ではないかと、大学病院で検査を受けたこともあります。結果は正常でしたが担当の医師に「外資系金融で激務を続ける間に、興味の無い事をシャットアウトして集中力を高めることができるようになった。後天的に取得した能力ともいうべき気質。」と言われたそうです。

金銭感覚も、興味があるかないかで決めているので、金額は関係なし。

大好物は松屋の豚丼でも、安いワインは美味しくないので毎日の晩酌は1本数万円のワイン。カードの引き落としが明後日なのを忘れていたから300万円を明日までに振込んで、と言われたこともあります。きっと、本人にとっては、財布忘れたから3万円借りる感覚だったのでしょう。

2億円のボーナスが決まった時も、偶然一緒にいましたが、会社からの電話を切るなり「松井!俺、松井だから!」何を言っているのかわかりませんでしたが、後から判明。同郷の松井秀喜選手の年棒が2億円と報道されたばかりで、あの松井に並んだ、と嬉しかったそうです。もしかしたら、2億5千万と言われるより2億の方が並んだ感があって嬉しかったのでは?

毎月の給与明細もカードの明細も、開封してクリップ留めして仕舞えば終了。内容を確かめないので、自分の給与から社会保険料や雇用保険料が引かれていたことも、退職後、国民年金だの失業保険だのの話を私がするまで知らなかった人です。予想していなかったおこづかいのようで嬉しかったのか、その場で残務処理中の事務の人に電話をして「俺、将来年金っていくらもらえるの?」と。1年しか在籍していない会社がわかるわけがないのに。

私も雇用主として毎月スタッフにお給料を振込んでいますが、給与明細と違う金額を振込んでしまったり、年末調整を2回してしまったことがありました。誰も気付づかないまま数日後税理士に指摘されて修正しました。会社から遠くに引越ししたのに、新しい交通費を申告し忘れたまま2年経ってやっと気付いて言いに来たスタッフもいます。意外とみんな明細も通帳も見ていないものなんです。

事実、八田は、過去の転職時も、半年近い無職期間があったにもかかわらず、失業保険をもらっていなかったそうです。脱税をするような人なら、もらえるものは(しかも合法的に)全てもらうのではないでしょうか?

こんな人なので、他の100人と同じ、会社が源泉徴収していると思っていた単なる申告漏れ、なんです。億もらい過ぎていてもわからないし、反対に事務の計算ミスで億少なくてもわからなかったと思います。

八田が申告漏れをしていたのは事実です。これに関しては、すでに過少申告加算税と延滞税も払い終えていますし、実名報道や再就職の道を断たれる等社会的制裁も受けています。でも、故意の脱税に関しては、全くの無実だと思います。

裁判が進むにつれ、どちらの主張が正しいのかは、裁判官のみなさんにもわかってきていると思います。無実の人間を罰するような過ちをしない、国民が信頼できる裁判所であることを望んでいます。

氏川真理」

ここをクリック→ 氏川真理上申書











ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 経緯説明 「真実は一つである」

ここをクリック→ 八田隆ツイッタ―





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category: 上申書

2012/09/16 Sun. 06:40 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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