「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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#検察なう (219) 「『風を吹かせる』=検察リークの実情」 11/20/2012 

#検察なう (219) 「『風を吹かせる』=検察リークの実情」 11/20/2012

(強制捜査から1435日)

最近、検察関連の情報で注目されているものに、郵便不正事件の実行犯として実刑判決を受けた前田恒彦元検事の一連のコメントがあります。

彼は、検察の実情をフェイスブックを通じて発信しています。私もフェイスブックのヘビーユーザーですので、彼のフィードを講読しており(無料でも、読めるよう登録することを「講読」というのがフェイスブック用語です)、時には彼と直接やり取りもさせて頂いています(彼は私がどこの誰で、国税局・検察に冤罪を負わされていることは理解していないと思いますが)。まさにSNSの真骨頂です。

余談ですが、彼のコメントを読んでいると、彼も「トカゲのしっぽ」だったのだなと感じます。よくまあ社員を見殺しにする会社にロイヤルティーを持てるものだと、現職検事の方々にはつくづく感心するものです。

先日、検察のリークに関しての彼のコメントは実に興味深いものでした。私も「風を吹かせる」という言葉は知っていましたが、さすが現場にいた人間の説明は的確です。

そのコメントを全文引用します。

「実は立件価値が高いものの、一見するとその価値が乏しいような事案につき、被疑者や関係者の悪質性をリークして記事にさせることで、司直の手により徹底的に腐敗を暴き出すべきだとの声を社会の中で熟成させ、こうした世論を背景にした強い捜査を行うことが可能となる。これを、本来の検察用語で『風を吹かせる』と呼ぶ。

実際には立件価値が低い事案だが、高いかのように見せかけたり、着手後に価値が低いと分かった場合に、見込み違いを糊塗するためにもリーク報道がなされることもある。これらも『風を吹かせる』ケースと同一視されるが、厳密には異なる。

なお、例えばライバル関係にあるX社とY社の両方に記事を書かせたい場合、X社とY社の記者それぞれに個別にほぼ同じ情報をリークした上で、もう一方の社の社名を挙げ、向こうは明日の朝刊で書くらしいといった方便を使う。『特オチ』を嫌う記者の特性を上手く利用する形だ。」

また、三井環氏(検察庁の裏金を内部告発しようとして、その当日に詐欺容疑で逮捕された「三井環事件」の当事者)は、「風を吹かせる」ことについて、以下のように述べています。

「なぜ検察は捜査情報をリークするのか。それは捜査が『戦争』であるからだ。戦争ではあらゆる戦略、謀略を駆使する。そのためにはまず、捜査に世論の追い風を吹かせる必要がある。このためにもリークするのだ。追い風が吹けば捜査がやりやすくなる。被疑者以外の参考人の事情聴取でも、追い風が吹いていると、調書がとりやすい。

こうしたリークを検察用語で『風を吹かせる』という。検察はリークでマスコミを通じて、国民を味方につけようとする。」

「ひとつのリークが泡のようにふくらみ、いわゆるバブルになって、情報が一人歩きするのである。バブルの記事を国民が観て、その内容を信用するし、疑うことはない。逮捕される頃には『大悪人』に仕立て上げられ、こうした情報の一人歩きに対して、検察に不利となる報道でない限り、検察が反応をすることはない。

そもそも記者クラブの記者が、検察に不利になるような記事を書くことは皆無だ。検察の思うままに迎合する。

仮に検察にとって不利になるような記事が出た場合は、出入り禁止処分にするのが常である。だから記者クラブの記者は捜査批判ができない。本来、大手マスコミは検察の暴走のチェック機能を果たさなければならない。だが、チェック機能は残念ながら全く果たされていない。」

(2012年11月10日発行 月刊タイムズ記事 「検察とマスコミ」より)

なるほどー、という検察によるメディアコントロールの実情です。

「風を吹かせる」というのは検察用語ですが、メディアコントロールは検察の専売特許ではありません。私の告発は国税局のリークによってなされましたが、「脱税容疑の構図」と図式化して私の告発の第一報を報じた全国紙の記事は、国税局の思惑をあうんの呼吸で書いたものだと思います。

捜査権力によるメディアコントロールの現実がこのようである以上、我々国民はメディアに関するリテラシーを高めるしか、正しい情報を得ることはできないということになります。記者クラブの制約がない情報、特にツイッタ―等のSNSやインターネットメディアの情報を精査して取り入れる必要があるものと思われます。玉石混交の情報の中から正確なものを選びとるためには我々が賢明になるしかありません。

11/20/2012








ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 経緯説明 「真実は一つである」

ここをクリック→ 八田隆ツイッタ―





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category: 刑事司法改革への道

2012/11/20 Tue. 07:00 [edit]   TB: 1 | CM: 0

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