「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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経過報告 (38) 「検察取調べ第二回」 9/13/2011 

経過報告 (38) 「検察取調べ第二回」 9/13/2011

今日も無事帰還しました。

昨日は防戦一方だと書きました。しかし、今日は相手との間合いを見切った感じです。「お、俺のパンチも当たるじゃん」という雰囲気で、相手のひざががくっと来ることが度々ありました。

今日は朝から大波乱でした。昨日は調書の形式を問答式で統一した結果、「遊び」が少なくなって、「そう言いましたよね」と言われて修正に苦労したということをお話ししたと思います。そのため、今日はまず最初に、「調書の形式を一人称にする」「そして問答は入れない」「なぜ形式を変えたかに関し『問答形式では表面的な再現性を楯に修正が認められない箇所があった』と記載してくれ」と要請しました。

結果、検事はマジ切れ。ほぼ1時間たっぷりと怒鳴り合う結果となりました。

向こうの言い分は、「問答形式の方がより現実に忠実であり、取調べ内容を出来る限り正しく録取するという目的には合致してる」であり、こちらの言い分は「情報の記載が100%でない以上、その選択に恣意的な部分があり、私の真意と違う供述がそのまま『言ったから』というだけで調書とされてしまう」というものです。

検事は、「可視化の流れもあり、一人称の調書が批判されることはままあるが、それを避けるためにも問答形式を変えることは受け入れ難い」とも主張しました。それに対し、私は「可視化なんてクソくらえだ。検事はぎりぎりまで被疑者を詰めて初めて真実が引き出せるのであり、被疑者はそれに耐えなければならない。検事が可視化を言い訳にするのは詭弁で、取調べの場は証拠を作る場というよりは、検事が被疑者の真偽を見極める場であるべきだ」と主張しました。

最後は、「私は冤罪で人生を棒に振るかもしれない瀬戸際のギリギリでやっている。それに対し検事はギリギリの状況ではない以上、被疑者の私をリスペクトすべきだ」と相手を沈黙させた次第です。結局の妥協点は、私がメモを取ることを認める、及び昨日認められなかった残り1点の修正点を修正する、但し形式は問答形式を継続するとしました。

取調べでは、検事は、質問を作る際、隣に座る事務官にワープロで書き取らせながら、文章を目で見ながら修正します。また過去のダイアローグも簡単に参照できます。それに対し、私は全て頭の中で答えを作り、その場で回答しなければなりません。これは非常に大きなハンディキャップです。それが私がメモを取ることにこだわった理由です。

十分に怒鳴り合えば、お互い納得もするもので、取調べは開始しました。

ところがその後も全て順調というわけにはいきませんでした。通常の一人称の調書では、検事の力点を問答という形で表記することで、裁判所に「ここは検察が怪しいと思ってるポイントですよ」とアピールします。全てが問答形式の場合は、それを「繰り返しパターン」で達成しようとします。「もう一度確認しますが」とかの枕詞を置いて、同じ質問を繰り返します。

そのパターンが出た時に、本日二度目の大激論です。検事は「重要だと思うから繰り返し聞いているし、私が理解できないからこそ不明瞭な点を明らかにすべく再度聞いている」と主張しますが、こちらは「もし私の答えに不明瞭な点があるのであるならば、説明を何度でもする労は惜しまない。その重要だというのは検事が重要だと思っているだけで、それを敢えて裁判所に予断を与えたいという目論見で調書に落すのは納得できない」と言いました。

繰り返し質問しそれを調書に取ることを絶対変えないという検事に、私は「それならば、その質問に関しては黙秘します」と言いました。

検事はそこで、事務官に「答えは『括弧、被疑者は黙して語らず、括弧閉じ』だ」と言いました。私は、「それを調書に残すのであれば、私は調書そのものに署名しない」と言いました。伝家の宝刀です。

結局、検事が折れることとなり、私が納得しない以上、調書に質問を繰り返さないということで了承してもらいました。不明瞭な点に関しては、直前の私の答えを補足すればそれに足るからです。

結局、取調べは夜の9時まで続きました。

明日が当初予定していた3日間の取調べの最終日です。そして逮捕があるかどうかの山場でもあります。記者の方々への逆取材では、「このような事案・状況ではほぼ確実に身柄」が1/3、「逮捕される、されないは五分五分」が1/3、「今回のケースは過去にはない特殊なもので逮捕は考えにくい」が1/3です。期待値50%。さてどうなることでしょうか、乞うご期待。

明後日、私の確定申告を手伝って頂いていた税理士の先生が特捜部の取調べを受けることになりました。本当に申し訳なく思います。勿論、関係者の取調べは必要なこともあるのでしょうが、被疑者への心理的なプレッシャーになることは確実です。私は、被疑者本人に対する可視化にはむしろ否定的ですが、関係者の取調べは絶対に可視化が必要だと思っています。

日本は残暑が厳しい日が続いています。その中、何時に終わるか分からない私を記者の方が待っているのは、「大変だなあ」と素直に思ってしまいます。本人はこの3年近くの間の鬱憤を晴らすことができると、結構さばさばしてます。そんな感じですので、余りご心配なさらぬよう。

引き続き応援お願いします。

9/13/2011



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category: 地検特捜部との死闘実況

2011/09/26 Mon. 17:22 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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