「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

05« 2017 / 06 »07
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.

#検察なう (249) 「Daiyo-Kangoku」 1/14/2013 

#検察なう (249) 「Daiyo kangoku」 1/14/2013

(強制捜査から1490日)

新春のBBC(イギリス国営)放送による番組「Forced Confessions in Japan (日本における強要される自白)」の中で、日本の刑事司法においては、自白が依然「証拠の女王」(放送では ”king of evidence” と言及されてましたが、原典のラテン語 "Confessio est regina probationum” での意味は「女王」です)として重視されており、また調書主義が自白強要の背景であることが論じられていました。

BBCの番組は、日本の刑事司法の後進性を、世界に発信する画期的なものでした。

ここをクリック→ BBC "Forced Confessions in Japan"

日本では、「何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない」と定められている(「補強法則」日本国憲法38条3項、刑事訴訟法第319条2項)にもかかわらずの自白偏重です。

また、日本の刑事司法では、なぜか被告人が公判で言った言葉よりも、密室での検事との取調べで行った供述の方を優先するという、一般人の感覚では到底理解できないことが通用しています。これを「口頭主義」に対して「調書主義」と呼び、検察に「一旦自白調書を取られたら、それを裁判で覆すことは不可能に近い」という不可思議な常識がまかり通っています。

被疑者はそんなことは知らずに、公判で裁判官が正しく判断してくれるという期待をもって、厳しい取調べを逃れるためにその場限りと思い自白することはよくあることです。

この調書主義がある以上、検察は自分たちに有利な調書を取るべく、何としても取調べの全面可視化に抵抗しているものです。

取調べをする側にそうしたインセンティブがあることは分かったとして、それでもなぜ無実の者がしてもいない罪を自白するのか。BBCの番組でも、取調べにおける日本固有のテクニカルな問題をもっと強調してもよかったと思います。

被疑者に非常に大きな負担となり、結果、してもいない自白にいたる複合的な原因のうち、重要なものとして「代用監獄」と「取調べに弁護士の同席が認められていない」という点が挙げられます。

取調べの際に、弁護士の同席が認められていないのは、先進国の中では唯一日本だけです。警察・検察といった取調べのプロに対し、アマチュアの被疑者が弁護士というプロのセコンドなく、リンチ状態というのが日本の取調べです。

そして、ここでは代用監獄の問題にフォーカスします。

「代用監獄」とは警察署内に設けられた留置場のことです。

「泥酔者を保護するために留置場に入れられる」と勘違いしている人がいますが、泥酔者他の「要保護者」が入るのは「保護室」(いわゆるトラ箱)であって、留置場とは全く別の施設です(このような勘違いの一因として、留置施設によっては保護室が留置場に隣接しているケースがあることが考えられます)。

本来、取調べのための勾留は拘置所(東京だと小菅の東京拘置所)で行われるべきですが、拘置所は収容力に限界があるという理由で、被疑者を警察署内の代用監獄に勾留することが広く行われているのが日本の実情です。

そしてこの代用監獄は、国連の拷問禁止委員会から使用を制限すべく勧告を受けているというシロモノです。

日本語がそのまま英語の言葉になっているものとして、フジヤマ、ゲイシャ、イチロー(あ、これは名前か)などがありますが、「ダイヨーカンゴク」もそのまま英語の言葉になっており、Wikipediaにも「Daiyo kangoku」として収録されています。

ここをクリック→ Wikipedia "Daiyo kangoku"

代用監獄の問題は、被疑者が24時間捜査機関の監視下に置かれることにあります。一挙手一投足、食事や用便すら見張られ、それこそ寝ている間も監視されているというのは非常に大きな精神的ストレスになります。

自白しなければ、そこからいつ逃れられるか全く分からないというプレッシャーが、「人質司法」と呼ばれる状況を生み出しています。

BBCの番組では、布川事件の冤罪被害者桜井昌司氏のインタビューが収録されていましたが、布川事件は代用監獄が自白の強要につながった典型的なケースです。桜井氏は、警察の取り調べで自白後、検察に送致され、そこで否認すると、警察に逆送されて、また自白をすることになります。

国連の拷問禁止委員会の指摘通り、この代用監獄というシステム自体が拷問装置だということです。

この代用監獄に関しては、日本弁護士連合会作成のパンフレット「世界も驚く『DAIYO-KANGOKU』」がありますので、是非ご覧下さい。

ここをクリック→ 日弁連作成パンフレット「世界も驚く『DAIYO-KANGOKU』」

1/14/2013














ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 「20分で分かる『クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件』~日本の司法を正す会ダイジェスト版」(動画)


ここをクリック→ 経緯説明 「真実は一つである」

ここをクリック→ 嘆願書まとめ

ここをクリック→ 上申書まとめ






TwitterやFacebookでの拡散お願いします
↓ 

category: 刑事司法改革への道

2013/01/14 Mon. 07:00 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

この記事に対するコメント

go page top

コメントの投稿

Secret

go page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/tb.php/484-462acd8a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

go page top