「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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#検察なう (268) 「判決を前に」 2/27/2013 

#検察なう (268) 「判決を前に」 2/27/2013

(強制捜査から1534日、判決まであと2日)

強制捜査から4年と2か月の歳月を経て、とうとう明後日判決となりました。

これで私の冤罪との闘いも終結を迎えるのか、また新たなステージに突入するのかは全く分かりませんが、一段落であることは間違いがありません。

所感を記します。

冤罪というのは、一般の人からは随分遠いところにあるものです。世の中にそういうものがあるとは、頭では分かっていてもなかなか実感することができません。かつての私もそうでした。

やはり自分の身に降りかかって初めて見えてくるものがあります。

一番強く感じることは、「冤罪というものは突発的、偶発的に起こるものではなく、構造的に起こるべくして起こるものであるということを理解することが必要だ」ということです。

捜査機関の初動ミスが、有罪への自動装置の入り口であり、一旦そのベルトコンベアに乗ってしまうと、あとは「冤罪一丁上がり」という状況であることがよく分かりました。

つまり、世の中には私のケース、あるいは有名な冤罪事件は本当に氷山の一角に過ぎず、冤罪が日常的に作り出されていると考えた方がいいと思われます。

なぜ、こうした状況が変わらないか。

私の考えるところは、冤罪に対して、捜査機関や司法機関を道義的に責めることが何ら解決にならないということを理解すべきだということです。

冤罪を「事故」だと考える必要があると思っています。

例えば、飛行機事故を例にとります。

航空会社も勿論事故を起こそうと思っているわけではなく、むしろ事故を起こさないように日々努力しているにもかかわらず、やはり人間が関与することですから、事故はどうしても起きてしまいます。

そうした時に、彼らは自ら進んで徹底的に事故の原因を追究解明して、再発を防ぐよう努力します。整備不良の原因となった整備士の責任を追及したところで、あるいは管理者責任を問うて、航空会社の社長を罰したところで、それは直接的な事故の再発防止にはつながらないということです。

冤罪に対して考える際には、そうした考え方が欠けているように思います。

検察・警察・国税局や裁判官の道義的な責任を追及したくなるのは、私も被害者の一人としてよく分かります。しかし、それでは冤罪の再発防止にはつながらないのではないかと思います。

そうではなくて、社会全体が、冤罪を構造的に起こる「事故」だと認識して、責任者と共によりよい方向に進むよう考えることが必要であるのだと思います。

「馬を川まで連れて行くことはできるが、彼に無理やり水を飲ませることはできない」の例えにあるように、責任追及だけでは、無理やり水を飲ませようとしているようなものです。

検察の例をとれば、これまでの彼らに自浄能力がないことを私たちは理解しています。陸山会事件の虚偽捜査報告書問題では、郵便不正事件以降のバッシングにむしろ萎縮して、頑なに自分たちの過ちを認めようとしなかったことを見ても明らかです。それは我々のアプローチが間違っていたのかもしれないということを考える必要があると思います。

冤罪は、戦争と同じく国家の犯罪です。そして我々国民は、その国家に依存している以上、冤罪を我々一人一人の問題だと自覚する必要があります。

そしてみんなで考えれば必ずよい方向に行くものです。無理解・無視はそれに逆行するものです。

判決に対する期待はあまりありません。私の無実は私が一番よく分かっていますし、それを誰かが否定したところで、何も変わらないからです。

自分でコントロールできるものにはとことんこだわりますが、自分でコントロールできないものにこだわっても仕方ありません。判決は、私がコントロールできるものでないことは言うまでもないことです。それに人生を左右されるという考えは私にはありません。私の人生は、私だけが左右するものだと思っています。

自分でコントロールできないものは、運命として受け入れれば済むことではないかと思っています。

「人間万事塞翁が馬」「After All, Tomorrow Is Another Day」

それが私の生き方です。

私の主張は、被告人最終陳述で述べたところです。是非ご一読下さい。

ここをクリック→ #検察なう (239) 「第十回公判最終陳述」

2/27/2013















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category: 刑事裁判公判報告

2013/02/27 Wed. 07:36 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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