「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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ブック・レビュー 『世界で一番いのちの短い国: シエラレオネの国境なき医師団』 山本敏晴著 

ブック・レビュー 『世界で一番いのちの短い国: シエラレオネの国境なき医師団』 山本敏晴著

世界で一番いのちの短い国

この本は国境なき医師団に所属していた、一人の医師の活動の記録である。彼が国際協力で派遣された国はシエラレオネ。日本ではあまり知られていないこのアフリカ中西部の国は、医療環境が世界で一番劣悪ゆえに、世界で一番平均寿命が短い(彼がいた2001年当時で平均寿命34歳)。それ以上に、内戦によりそれこそ世界で一番苛烈な生活環境である。

この国ではダイアモンドが採掘される。その利権を求めて隣国リベリアが軍資金を供給する反乱軍と、政府軍の内戦が長期化しているのである。その反乱軍の国力減殺の方法というのがすさまじい。人の四肢を(指、手、足など)を切り取るのである。そして殺さない。そうすることで、本人は要介護となり、介護する人出も必要という実に悪魔的な方法である。そして反乱軍の兵士の多くが少年・少女。村々から誘拐して、親元から離し、麻薬漬けにする。彼らは死すら恐れることのない殺戮兵器になってしまう。教育も受けず、善悪の区別もつかない彼らは、生まれ故郷に戻ろうとも、家族や村から拒絶されるモンスターでしかない。医師である著者はそうした反乱軍の少年・少女も診療するが、その少女たちのほとんどにレイプの痕跡が見られるというのだから、我々の常識では測れない苛烈な環境というのが分かろうというものである。

そうしたこの地球上で最も悲惨な状況を、実に軽妙にかつユーモラスに書いている。そのギャップがとにかくすごいの一言である。楽しく読んで、「うーん」と考えさせられる本なのである。

「本当に意味のある国際協力とはなにか?」と題した(本編とは違って真面目な口調で)あとがきが書かれている。これは国際協力をしようと思う者でなくとも読む価値のある、当事者ならではの示唆に富む意見が書かれている。

列挙された中の一つを引用する。

「悲惨さを誇張せず、彼らも対等の立場の人間として認識する

よく、現地の悲惨さを強調するような映像や文章が、新聞やテレビなどのマスコミを賑わしているが、これは基本的に大きな間違いである。

悲惨さを強調すると、彼らは貧しいのだから、「ただ単に食料やお金を恵んでやれば喜ぶだろう」と先進国の人々は考えがちである。この感情は、残念ながら彼らをやや「見下す」ことにつながっていき、われわれと対等の立場の人間であるという認識が薄れていってしまう。本当に彼らが望んでいることを知ろうとも思わずに。

最近(2002年前後)マスコミで話題になっているアフガニスタンの難民たちに関してもそうであるが、彼らの眼は死んでいない。哀れを誘うような様子などないし、誇りをもって生きていることが感じられる。

実際に彼らが望んでいることも、食べ物やお金を恵んでもらうことではなく、祖国に帰ることや家族と再会することなど、物品を与えられることとは異なっていることが多いのである。それらを認識せず、いきなり外から来て親切の押し売りをすることは、それこそ自己満足であるし、それどころか彼らに対して失礼だと思うのは私だけだろうか?

ともかく、現地の悲惨さを伝えるための映像や文章を伝えるのも結構だが、それと同時に、彼らがわれわれと対等の尊厳をもつ人間であり、素晴らしい文化や歴史をその背後に抱えていることを忘れてはならないと私は思っている。」

本のところどころに挿入された写真の中の子供の笑顔がとてつもなく輝いている。

平和ボケした日常に喝を入れるためにもお勧めの一冊である。

ここをクリック→ ブクレコ 『世界で一番いのちの短い国: シエラレオネの国境なき医師団』











ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 「20分で分かる『クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件』~日本の司法を正す会ダイジェスト版」(動画)


ここをクリック→ 経緯説明 「真実は一つである」

ここをクリック→ 被告人最終陳述

ここをクリック→ 嘆願書まとめ

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category: ブック・レビュー

2013/05/05 Sun. 01:23 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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