「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

09« 2017 / 10 »11
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.

#検察なう (295) 「裁判官の実態 ~ 木谷明氏インタビュー「裁判所はなぜ決断できないのか」」 5/13/2013 

#検察なう (295) 「裁判官の実態 ~ 木谷明氏インタビュー「裁判所はなぜ決断できないのか」」 5/13/2013

(強制捜査から1609日、検察控訴から62日)

いかに検察が暴走しても、裁判官がきちんとした事実認定をして公正な判断をすれば正義は維持できるように思えます。そして国民の大半は「裁判所は公明正大である」と盲信して、疑いもしていないようです。それでは、なぜ素人目にも明らかな誤判と写る裁判が下されるのか。なかなか裁判官の実態を探ることは難しいところでした。

ここで紹介する15分の動画は、4/26/2013収録の「なぜ裁判官は決断できないのか」と題した木谷明氏のインタビュー(インタビュアー神保哲生氏)の一部です。

これをご覧頂けると、裁判官の実態を垣間見ることができると思います。

ここをクリック→ 木谷明氏インタビュー 「裁判所はなぜ決断できないのか」

レジメとして印象的な言葉をピックアップしました。

「強大な国家権力を相手に裁判所が裁判をしようと思うと、それ自体圧力を感じる」

「(被告人に有利な流れとなった場合)警察と検察が総力を挙げて反論してくる。裁判所がそれを抑えるのは大変なこと。そして無罪判決を出すのはかなりの決断力が必要。その決断力がない裁判官が結構いる」

「被告人の言うことは嘘だ、検事の言うことは大体正しいと頑迷に信じ込んでいる裁判官も結構な割合でいる。私は、迷信型と呼んでいるんですけど。起訴された以上は有罪だと思い込んじゃう裁判官ですね」

「優柔不断で右顧左眄型の裁判官が半分以上います。熟慮断行型の裁判官が1割。残りは頑迷、迷信型で、何を言ってもダメ(=有罪)」

「優柔不断、右顧左眄型の裁判官にいかに正しい判決をしてもらうかが勝負なんですね。ただこの人たちは決断力がないですから、おかしいなと思いながらも、最後は検事の肩を持ってしまうということになりやすいんです」

「検事控訴がありますよね。控訴されると割と簡単にひっくり返されるんですよ、高裁で。そういう経験をしていると、自分は無罪だと思ったけれど破れたので、今度もまた失敗したくないという気持ちが働き易い。破れないような判決を書けばいいんですけど、そのためには大変な労力がいる。技術と能力が必要です。心あるけれど、技術と能力がない人が書いた無罪判決は簡単に破れる。だから難しいんですよ無罪判決というのは。やるんだったら高裁で破られないような判決を書かなきゃいけないんですよ。だけども、それは大変なんですね。普通の事件を処理するよりも何倍も時間と労力がかかるから、だんだんそうなるとやりたがらなくなるという傾向が出てきますね」

「(1割の熟慮断行型の裁判官は)裁判所ムラのなかでは、煙たがられますね。そんなややこしいことを言わなくてもいいじゃないかという雰囲気は感じられますね」

是非ご覧ください。

木谷明(きたにあきら)プロフィール
1937年神奈川県生まれ。弁護士。61年東京大学法学部卒業。63年判事補任官。東京地裁判事補、名古屋地裁判事、最高裁調査官、東京高裁判事部総括などを歴任。2000年退官後、霞ヶ関公証役場公証人、法政大学法科大学院教授を経て、12年より現職。著書に『刑事裁判の心』、『事実認定の適正化』、『刑事事実認定の理想と現実』など。

なお「最高裁調査官」というのは、あまりなじみがないかもしれません。こういう仕事です。

最高裁は極めて多数の上告事件を扱うが、最高裁の裁判官は15名のみであるため、裁判官だけで全て審理することは不可能である。刑事訴訟法では、上告要件を「憲法違反」や「法律解釈」などに限定する「法律審」とすることで制限し、民事訴訟法では、上告受理の申立て制度を採用することで、最高裁に係属する訴訟数を抑えている。しかし、上告要件を満たさないために実質的審理を行う必要がない案件も多数存在する。そこで、最高裁は裁判所調査官制度を活用し、判事の身分を有する裁判官を最高裁調査官に任命して、裁判官の審理の補佐を行わせている。調査官の職務は、上告された裁判記録を読み、「大法廷回付」、「小法廷での評議」、「棄却相当」、「破棄相当」と事案に分類し、担当の最高裁判所裁判官に答申を行うことである。調査官は、裁判官の人的資源を補う機能を発揮しており、上告要件を充たさない案件をスクリーニングして速やかに棄却することで、最高裁で審理する必要性が高い事件への労力を確保する効果も求められている。(Wikipediaより)

木谷明氏は、判事として30件以上の無罪を言い渡しいずれも確定したとか、東電OL殺人事件で一審無罪となったゴビンダさんに対する検察の勾留請求を認めなかったとか、数々の伝説があります。最近では、大崎事件やPC遠隔操作事件の弁護にも加わっています。

法政大学法科大学院教授の最終講義には、400人以上の人が集まったそうです。その講義内容は「強すぎる検察(「検察官司法」)と裁判員制度」と題して、季刊『刑事弁護』No.71とNo.72に掲載されています。その最終講義の模様が、トゥギャッターされていましたのでご紹介します。

ここをクリック→ 木谷明氏 法科大学院最終講義トゥギャッター

最後のツイートの島田元長官とは第16代最高裁長官島田仁郎氏です。この最終講義を聞きに来られていたものです。

質疑応答で、

「木谷先生のお話された通り、検察官が強すぎる司法であることは大きな問題だと思います。ただ、検察官が強すぎるということは、その検察官の主張に迎合してきた裁判所の問題も大きいように思います。裁判所は、今まで真摯に反省したことはあるのでしょうか。課題に向き合う仕組みはあるのでしょうか」

との質問に対し、木谷氏が

「これは、なかなか面白い質問ですね。今日はこの会場に、沢山の元最高裁判事や長官がいらしています。私などが答えるより、良いお答えができることでしょう。島田元長官、私の代わりにお答えいただけませんか、突然ですみませんね」

と無茶振りしたものです。

5/13/2013













ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 経緯説明 「真実は一つである」

ここをクリック→ 被告人最終陳述

ここをクリック→ 八田隆ツイッタ―





TwitterやFacebookでの拡散お願いします。

category: 刑事司法改革への道

2013/05/13 Mon. 02:56 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

この記事に対するコメント

go page top

コメントの投稿

Secret

go page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/tb.php/543-0e933b4d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

go page top