「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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経過報告 (45) 「検察取調べ第八回」 9/24/2011 

経過報告 (45) 「検察取調べ第八回」 9/24/2011

今日も取調べ。1時半スタートで夜9時半まで行われました。

知力の勝負です。それから気力の勝負。最後は体力の勝負です。とにかく最初の勝負は絶対負けるわけにはいきません。私のプライドが許さないからです。気力に関しては、随分人から気合いを入れてもらってます。フェースブックでアニマル浜口の気合い64連発の画像を頂いた時は、「おい、おい、それはやりすぎだろ」と思いましたが。

今日も激論になったのが、認識の問題。検事の「覚えていたか、忘れていたか」の問いに対する私の答えは「問われていれば意識に上ったであろう」というものでした。検事は執拗にそれを覚えていたのか、それとも忘れていたのかのどちらかに識別しようとしますが、私の正確な認識の状態は、まさに「問われれば思い出したかもしれないが、問われなければそのまま忘れたままであった」という、どちらでもないものでした。先日も同様な議論で議論になりました。

約2時間ごとの休憩の度に、弁護士に経過を報告していますが、これまでのところ「予想以上に健闘している」というのが弁護士の感触のようです。相手は取調べのプロとはいえ、こちらも知力では人後に落ちないつもりです。ここまでのところは善戦と評価していいのではと思っています。しかし同時に、不安にいつも駆られてしまうのが、結局のところは「起訴をするのが我々の仕事」と国税局がそうであったように、無理やり彼らのお家の事情を押し付けられるのではということです。それはこちらのコントロールできる領域を越えたところなので、不安に感じても仕方ないのですが。

クレディ・スイス証券の税務調査対象者に特捜部の再捜査が入ることは先日お伝えしたところです。これは場合によっては、面白くなるかもしれません。クレディ・スイス証券だけでも300人の税務調査対象者のうち、約100人が私と同じく完全無申告で、他社でも百人単位で同じように申告もれが出ています。私の告発は、査察部の捜査方針である一罰百戒を目したことは明らかなのですが、もしその戒めるほかの百の犯罪行為がなければ、その時点で一罰の意義が全くなくなるということが言えるのではないでしょうか。つまり、国税局の見立てでは、これほど大量の組織犯罪的な状況があり、その中でも一番悪質な者を懲らしめなければいけない、ということがスタートであったとすれば、その「大量の組織犯罪」そのものがなければ、彼らの取った一罰百戒はそれこそ無理な筋立て以外の何物でもなくなります。クレディ・スイス証券の職員への再調査は一義的には私の捜査に関連してということだと思いますが、検察の中に3年前の時点に立ち返って、その国税局の前提を問い直そうとする意図があるのかもしれないと思っています。そうであれば、これは今までの検察の行動論理にない非常に画期的なことです。これは依然私の憶測の域ですが。

前々回の経過報告で、この3年間が全くの浪費ではなかったかという虚脱感に囚われたと書いたことで、多くの方から喝!を頂きました。特に高校後輩からのメッセージには、大いに反省させられました。

「八田先輩、
元気だしてください!3年待たされた、やっとの勝負じゃないですか!?3年間、世の中で、働いていたとしたら、先輩はどのくらいの利益を得ていらしたことでしょう。
その利益より、世の中の偏見、常識の仮面をかぶった非常識と戦う大切さを確信されたのですから。自分のためだけではなく、世のため、人のために。
私は先輩なら突破できるのでは?と、とっても期待しています(私だけではないはずです。)
胸突き八丁です。正念場です。でも、もう少しです。
後悔のない戦いを!」

まさにその通りです。そのためにこの荊の道を選んだのですから。告発された直後に、私のことを本当に心配してくれた友人が「否認すれば逮捕されます。その時にはまた報道されて、世の中からは袋叩きです。戦うということはあまり安易に考えない方がいいのではないですか」と連絡をくれました。本当に心配してくれ、この勝負に全く勝ち目がないということを評価した上での親身の言葉でした。有り難いと思いました。彼の言葉で逆に腹がくくれたと思っています。

また別の高校後輩ですが、フェースブックで知らない人にあれこれ書かれ、それに対し私が対応しているのを見かけ、「自分を知らない人に誤解されてあれこれ書き立てられるのは悔しいと思います」とメッセージをくれましたが、「そんなことは心配しなくていい」と返信しました。そうした偏見と戦わなくてはいけないことは、告発の時点で、実名入りで全世界報道された時点から覚悟しています。そして私は、私のことを分かってくれる人が分かってくれればそれで十分だと思っています。

これまでどれくらいの人々が冤罪に苦しんだかは知る由もありません。しかし、リアルタイムでこのようにメッセージを発信することができて、それに耳を傾けてくれる人がいるということがどれだけ心強いことか。私は、過去に冤罪の汚名を着せられた人たちの孤独な戦いを想像すると本当に恐ろしくなってしまいます。応援して頂いて、本当にありがとうございます。

次回の取調べは来週火曜日です。月曜日にワンクッション入れたのは、一通りの取調べが終わったこの段階で、検察が国税局と協議する場をもつということではないかと推測しています。

休みの間に鋭気を養うべく、好きなゴルフでもしてこようと思っています。それに関しては、またツイート、フェースブックでご報告します。

また連絡します。涼しくなってきましたが、体調崩されませんよう。

9/24/2011


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category: 地検特捜部との死闘実況

2011/09/26 Mon. 17:54 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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