「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

09« 2017 / 10 »11
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.

ブック・レビュー 『五体不満足 完全版』 乙武洋匡著 

ブック・レビュー 『五体不満足 完全版』 乙武洋匡著

五体不満足 完全版

遅ればせながら乙武氏の大ベストセラー『五体不満足』の完全版を読了。本棚に積ん読だったのだが、例の一件を機に読んでみた。

オリジナル版が世に出たのは1998年、完全版は2001年に出版されている。しかし私が購入したのは、比較的最近、乙武氏のツイートを目にしてからである。彼のタフさの背景を知りたかったというのがその動機であった。

イタリア・レストラン入店拒否の一件に関しては、友人とフェイスブックで大激論となった。アメリカやカナダに住んでいる私としては、あり得ない話だからだ。理由はシンプル。店が訴えられれば、確実に敗訴となり、そうしたリスクを店が取らないからである。

どっちもどっちという友人を相手に、「社会的弱者に優しいのが先進国の条件」と私は乙武氏を支持した。但し、私も店の実名を明かしたことに関しては、社会的影響力があるだけに「美しくない」とは思ったのだが。

「店の予約をする時に一言身体障害者であることを言えばいいだけのこと。むしろそれがマナー」とする友人の言葉に、「健常者が予約をする時に、自分が健常者であることを告げる必要がないのに、なぜ身体障害者がそれを告げなければならないのか」と、強い違和感を感じた。

しかし、冷静になって考えると、日本はバリアフリー後進国である以上、不便を強いられる側からの歩み寄りも必要なのだと理解した。乙武氏言うところの「心のバリアフリー」を健常者の側からだけではなく、身体障害者の側からも実現する努力が必要であるということであろう。つまり「心のバリアフリー」の配慮が乙武氏にも足りなかったということである。

カナダでは、街を電動車椅子に乗った身体障害者が走行しているのを見るのはごく当たり前である。バスも車椅子で乗り込む場合には、自動でタラップが降り、バス全体が傾く機能がついていて乗りやすくなる。そういうことが普通である国と、日本とでは事情が違うと言える。

完全版では、オリジナル版が出てからの2年半の苦悩を最終章に加えている。この章があるのとないのでは、随分と印象が違う。彼の苦悩は、有名になり、人々が彼を幾分なりとも美化して、彼に「身体障害者の代表」を求めることに窒息しそうになることであった。

これが体の機能であれば、欠けた部分をほかの部分が強くなって補うということがあるであろう。人々の彼に対する期待は、あたかも彼の体が不完全な分、心がそれを補ってあまりあると期待したというものである。しかし、彼は自分の心も不完全であることを自覚していた。それゆえそのギャップに悩んだのである。


彼は、子供の時から自分が障害者であると意識したことはなく、ハンデキャップを感じることはなかったと繰り返し述べている。私はそれを額面通り受け取ることはできない。辛く苦しい思いをしないわけはないではないか。そしてそれを乗り越え、かつ自分の不完全さを認める彼に人間としての興味を感じた。

彼は、大学卒業後、スポーツキャスターを目指し、雑誌『Number』の連載やテレビのスポーツ番組ナビゲーターを経て、今は教育の現場に興味があるという。彼のような者が子供の教育の現場に寄り添うことは実に喜ばしいことである。今後の彼の動向を見守りたいと思った。

ここをクリック→ ブクレコ 『五体不満足 完全版』 乙武洋匡著

















ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 「20分で分かる『クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件』~日本の司法を正す会ダイジェスト版」(動画)


ここをクリック→ 経緯説明 「真実は一つである」

ここをクリック→ 被告人最終陳述

ここをクリック→ 嘆願書まとめ

ここをクリック→ 上申書まとめ






TwitterやFacebookでの拡散お願いします。

category: ブック・レビュー

2013/06/02 Sun. 07:20 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

この記事に対するコメント

go page top

コメントの投稿

Secret

go page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/tb.php/553-b8cd64f9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

go page top