「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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#検察なう (322) 「控訴審を見据えた一審弁護団の弁護方針~検察請求証拠の同意に関し」 8/19/2013  

#検察なう (322) 「控訴審を見据えた一審弁護団の弁護方針~検察請求証拠の同意に関し」 8/19/2013

(強制捜査から1707日、弁護側控訴答弁書提出期限まで18日)

一審弁護団は公判に臨んだ当初から、一審無罪を意識した弁護方針を指向していました。その最たるものが検察請求証拠の同意です。

そもそも無実である以上、私の有罪立証のために過少申告の故意を裏付ける決定的な証拠は存在することはありませんが、検察は一審で、過失でも矛盾のない間接証拠を山のように証拠調請求してきました。

弁護団は、それらの少なからずのものを「関連性なし」として不同意することもできましたが、基本的には全てを同意して公判に提出させることを選択しました。

その理由の一つには、あまりにくだらない間接証拠の多さが検察立証の弱さを物語っていることを印象付けるという意図がありました。そしてまたそれは、控訴審を見据えての戦略でもありました。

控訴審が事後審であり、基本的には新たな事実認定を行わず、あくまで原審判決の当否だけを審理するということは以前のブログで書いたところです。しかし、一審判決に事実誤認があると認められると、本来事後審の控訴審が続審のように新たな事実認定が行われることになります。その非常に大きな契機となるのが新規の証拠採用です。

一審で十分な審理が尽くされていれば、同じ証拠をいくら検討したところで同じ結論が出るであろうことは合理的に考えられます。そのため控訴する側は、何とか新規の証拠を裁判官に認めてもらう必要があります。そこで重要なことが、以前も引用したWikipedia「控訴審」にある控訴審の現状です。再度引用します。

「刑事訴訟では、「やむを得ない事由によって第一審の弁論終結前に取調を請求することができなかった」場合でない限り、新しい証拠を取調べないという刑事訴訟法382条の2、393条第1項を厳格に適用し、被告人の証拠申請を全て却下する一方で、検察官の証拠申請は認めるという不公平な取扱いがあるともいわれている」

ありうるとされる不公平な取扱いを封じ込めるのが、検察に全ての証拠を一審で出させてしまうという戦略です。刑事裁判では一審が非常に重要であることは間違いないのですが、私の一審では、検察の証拠を全て同意したところでさしたるダメージは考えられないという「攻め」の弁護戦略でした。

一審において検察が証拠調請求をして弁護団が同意、証拠採用された取るに足らない証拠の例に、私の元部下や友人からの一部メールがあります。メールは心情を如実に表す証拠として本来重要なものです。しかも私には強制捜査の1ヶ月前から税務調査が入っていました。その1ヶ月の間に、もし脱税をしていたのであれば、当然あわてふためいた状況がメールから伺えるはずです。しかし、検察はメールのほとんど全てを証拠調請求せず、以下の「はあ?」とこちらが思うようなもののみを証拠調請求してきたものです。

告発の報道を見た私の元部下が
「何でばれたんですか?」
と送ってきたメール。

「マル査がはいったらしい。税理士から連絡があって、職権で俺の口座を調査してるって」とする私に友人が
「税金逃れ失敗?めげないでね!」
と返信してきたメール。

仲のいい彼らからのメールは単なる冗談で、私は全く気に留めていませんでした。もし彼らのメールを証拠とするのであれば、彼らの取調べをした上で、事実の確認をしてから証拠とすべきです。検察は一切彼らの取調べを行っていません。

税務調査開始後の税理士との確定申告関連のおびただしい数のメールは最重要証拠と言うべきものです。それを全く無視して(結局これらのメールは弁護側から証拠調請求)、このような冗談メールを証拠としなければならないということは、故意を裏付ける証拠が全くないという検察の窮状を物語るものです。それでもこのようなメールを証拠調請求することに、今更ながら、彼らに真実追求の姿勢が全く見られないことを感じます。

また、そのほかのくだらない証拠の中には、証券外務員試験のガイドブックである『証券外務員必携』があります。証券外務員試験は銀行員・証券会社に勤務する者のほとんどが取得する資格試験です。その中の項目に証券税制の記述があることから、私が税務に精通していたと主張したものです。

金融関係者であれば『証券外務員必携』と海外給与の申告漏れが全く何の関係もないことは分かってもらえるものですが、そのほかの方には、証券外務員試験及び『証券外務員必携』に関してそれらがどういったものであるか次のブログを参考にして下さい。

証券外務員試験は1週間程度の勉強で「勉強さえすれば誰でも取れる資格」、『証券外務員必携』に関しては「入社して以後、一度も必要となったことはありません」とあります。

ここをクリック→ 証券外務員試験(難易度低し。合格率高し。)

勿論、そこに書かれた証券税制と源泉徴収とは何ら関連がなく、源泉徴収の例外規定である海外給与の申告といった特殊税務が記載されていることはありません。印象点を稼ごうとするのみの全く中身のない証拠です。

一審ですらこれほど中身のない証拠調請求をした出がらしの検察がどのように控訴審を戦うのか、是非ともご注目下さい。

8/19/2013








法廷画が冊子化されました。正(第2回公判~第7回公判、400円)、続(第8回公判~第11回公判無罪判決、500円)の2冊です。ご希望の方は sienhatta@gmail.com までご連絡下さい(送料9冊まで80円、10冊以上160円)。

#検察なう


ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 「20分で分かる『クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件』~日本の司法を正す会ダイジェスト版」(動画)


ここをクリック→ 経緯説明 「真実は一つである」

ここをクリック→ 被告人最終陳述

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category: クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

2013/08/19 Mon. 06:30 [edit]   TB: 0 | CM: 4

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この記事に対するコメント

八田君
そんなめーるまであったんか
よそうどおりほとんど税金のがれが常識やったのやなぁ
ごちゃごちゃいわんと
お前がちゃんとしてなかったのだけが原因なのやから
きちんと社会的責任を果たしたらどうですか
なんで冤罪なんやこれが
はずかしいそお前

とくめい #- | URL | 2013/08/19 Mon. 13:37 * edit *

前にコメントされた方は、警察官・税務官・検察官でしょうか、はたまた八田さんに恨みでもある方でしょうか?八田さんを最初から脱税者で法的に裁かれて当たり前と思っておられる方のようですが、意図的に脱法行為を意識して行っていたならば人生を賭けてこれ程までに裁判で争うでしょうか?4年半の間にどれほどの物を失ったか?
普通の神経であれば心が折れ、無実の罪でも認めてしまうのが一般的です(殺人などの長期の実刑罰などは違いますが)余程の強い信念のある方だと私はある意味尊敬を致しております。八田さん最後まで頑張れ…の気持ちで応援しておりますし、是非にも控訴審で再び無罪を勝ち取って欲しいと強く願っております。いつもブログを拝見させていただいております。人それぞれ意見はあるでしょうがめげず・挫けず進んでくれることを期待しています。

#- | URL | 2013/08/20 Tue. 00:46 * edit *

「とくめい」2013/08/19 Mon. 13:37さんへ

とくめいさんへ

新約聖書の一節を引用いたします。

「すべて他人をさばく人よ。あなたに弁解の余地はありません。あなたは、他人をさばくことによって、自分自身を罪に定めています。さばくあなたが、それと同じことを行なっているからです。

私たちは、そのようなことを行なっている人々に下る神のさばきが正しいことを知っています。

そのようなことをしている人々をさばきながら、自分で同じことをしている人よ。あなたは、自分は神のさばきを免れるのだとでも思っているのですか。

それとも、神の慈愛があなたを悔い改めに導くことも知らないで、その豊かな慈愛と忍耐と寛容とを軽んじているのですか。」
(新約聖書ローマ人への手紙2章1-4節)

神様は、とくめいさんが、八田さんを”さばく”人であっても、とくめいさんを愛しています。

また、とくめいさんおひとりが、特別に神の目に罪があるのではなく、この私もとくめいさんと同じ性質(他人を神のようにさばく心)を持っていることを認めます。

「もし、私たちが自分の罪を言い表すなら、神は真実で正しい方ですから、その罪を赦し、すべての悪から私たちをきよめてくださいます」
(新約聖書 ヨハネの手紙Ⅰ 1:9)

イエス・キリストがとくめいさんの、この私の、「他人をさばく罪」を、ご存じでも、私たちを愛されています。それで、その罪の身代わりで十字架で死刑を受けてくださいました。

そのキリストの身代わりの死を信じるなら、とくめいさんも、八田さんにカラんでいても得られない平安を得ることができます。

八田さんにコメントをしたくなったら、聖書をひらき、神様にお祈りし(教会に行かなくても、その場で神様に祈ることができます)、それでも書きたければ、書いてください。(お書きになったら、おそらく、また、私は、とくめいさんにイエス・キリストを紹介するでしょう)

とくめいさんの上に、主イエスの豊かな祝福と愛とがあふれんばかりに注がれますように・・・



#- | URL | 2013/08/20 Tue. 07:24 * edit *

「とくめい」さんはコレで何度目?

とくめいさん、
毎度毎度、誹謗中傷お疲れさまです。

お前がちゃんとしてなかったのだけが原因なのやから
きちんと社会的責任を果たしたらどうですか

もしアナタが、法曹関係者だとしたら、
あまりに論理の展開に矛盾がありすぎて、
 “バカ丸出し”
ですね。

もしくは、法律を全く知らないド素人なのか……

税の義務を逃れた場合、
 ・申告漏れ: 計算ミス等、無意識に税額を少なく申告した
 ・脱税: 意図的に、税額を少なく申告した/全く納税しなかった
の2つの罪に分類されています。

もし、八田氏が 『ちゃんと脱税を狙っていたのなら、
脱税の意図を示す痕跡が 『ちゃんと』 残っており、
検察側も立証が容易だったことでしょう。

それが存在していないことは、すでに一審で明白になっています。

彼が行ったのは、 『ちゃんと』 納税しなかったこと。
意識せずにミスをしたから、申告漏れとして、『社会的責任』 として、
 ・延滞税の負担 (重加算税まで納付したけど)
 ・判決確定まで職に就けない
を行っています。


とくめいさんの主張を、
論理矛盾なく、実名明記で是非コメントしてください。
でなければ、誹謗中傷として、
経済犯ではなく刑事犯として認識されますよ。
もし法曹関係者が、こういう場で刑事事件を起こすとしたら、
職業倫理上も、
ご自身の 『正義』 の点でも問題でしょう?
私は理系のおバカ会社員ですが、そのくらいは分かります。

宮越 健 #hlDv6.tg | URL | 2013/08/20 Tue. 10:19 * edit *

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