「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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#検察なう (345) 「早稲田大学大学院法務研究科訪問記」 11/11/2013 

#検察なう (345) 「早稲田大学大学院法務研究科訪問記」 11/11/2013

(強制捜査から1791日、控訴審初公判まで4日)

先日、早稲田大学大学院法務研究科の授業に招かれ、私の弁護人の小松正和先生と一緒に行ってきました。早稲田大学のロー・スクール(いわゆる法科大学院)の授業です。

小松先生の元いた事務所の先輩が、現役弁護士のまま講師をしており、その方の授業にお邪魔したものです。

写真 (2)


総勢30名弱の学生を前に、クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件での弁護側立証構造や、無罪判決の論旨、更に一般的な刑事司法の問題点等々を、要所要所小松先生にまとめて頂きながら好き勝手しゃべってきました。

写真 (3)

自己紹介の第一声が「刑事被告人です」でドヒャ―ときたので、(よっしゃ、つかみはオッケーや)と始まったのですが、あっという間の1時間45分でした。将来の検察官、裁判官、弁護士の卵とあって、こちらも気合が入ります。

更に盛り上がったのが、その後の懇親会でした。その授業では、これまでいろいろな方を講師に招いてきたそうですが、始まって以来の好リアクションの懇親会だそうで、小松先生とテーブルを分けて、2テーブルでの談議となりました。

「八田さん、検察が事件を作るというインセンティブがよく分からないのですが。なぜ彼らはそこまでしなくちゃいけないのでしょうか」

「いい質問だね。でも、検察っていうとちょっと違うかな。特捜部って言った方がいいと思うよ。クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件は特捜案件だったんだけどね。

特捜検事ってのはすごくエリート意識が強いんだよ。彼らはプライドも高くて、「いい仕事をしたい」って常に思ってるんだよね。彼らが輝くためには、その対立項である悪が必要なわけ。で、その悪が黒ければ黒いほど彼らは輝けるってこと。月が自分では輝けないのと同じようなもんかな。だから、彼らは世の中に受ける分かりやすい事案を頑張って手掛けるんだよ。そこでは、彼らの筋道に沿った事件っていうのが往々にして作られることもあるんだな。

こういう言い方もできるかな。毎回100点を取る優等生がいたとするよね。で、ある時彼がどうしても99点しか分からなかった。で、100点をどうしても取りたいためにカンニングをするんだけど、先生は、毎回100点取ってる優等生だからカンニングしてるなんて思いもしないんだよね。特捜部が事件を作るってのはそういう感じかな」

授業及び懇親会で、私が、法曹界に進む彼らに伝えたかったメッセージはただ一つです。

私は、検察特捜部の取り調べやその後の公判の進め方では大変がっかりさせられました。結局、彼らも仕事だと割り切ってるんだろうなということを感じたからです。こちらは人生を賭けています。「起訴して間違ったならば腹をかっさばくぐらいの覚悟で臨んでるんだろうな」と、取り調べの時には毎回真剣勝負で臨んだものです。しかし、彼らからはそれだけの覚悟を残念ながらこれまで感じたことはありません。

一審裁判体が下した無罪判決を潔く受け入れることなく検察は控訴しましたが、人を有罪に陥れようとするその控訴趣意書のあまりに下卑たること。これが我が国の最強捜査権力かと思うと、国民の一人として情けなく思います。

法曹界の卵の彼らに、当事者の思いとして伝えたかったのは、「君たちが検察官、裁判官、弁護士のいずれになるにせよ、人の人生を左右する非常に崇高な職務に就くことを忘れてほしくない。それには大きな責任が伴う。その責任を背負う覚悟ができない時には、その道に進むことは即刻辞めてほしい」ということでした。

彼らから色紙を贈られました。そこに書かれた彼らからのメッセージを紹介します。

写真 (4)

「日々、法曹をめざし勉強するなかで、法曹とはどうあるべきか、何のために法曹になるかを改めて深く考えさせられました。これから控訴審が始まり大変かと思いますが、最後まで頑張ってください。本日はありがとうございました。」

「本日は貴重なお話ありがとうございました。この裁判をきっかけとして、今後の刑事司法のあり方に変化が生まれるといいなと思っています。控訴審応援しています。」

「今日まで、刑事弁護の話を聞いても、どこかうさんくさく感じたり、検察と被告人の不平等さについて考えを巡らせるということはなかったのですが、八田さんの話を聞いて、初めて刑事事件について考えようと思いました。非常に貴重な経験になりました。ありがとうございました。」

「客観的に有罪と認定できそうな証拠が極めて限られている中でも、有罪判決の心証を無罪ではないかとの疑いを抱かせることの難しさを強く感じました。座学で習得した知識と実際との違いに驚きました。有罪への恐怖心や取調べに長時間さらされる被告人をいかにサポートし、無罪を導くロジックをくみ立てていくか、弁護士を目指す者として、非常に考えさせられました。ありがとうございました。」

「本日は貴重なお話しありがとうございました。「検察なう」のブログを拝見させて頂いたのですが、八田さんの刑事司法に対する真摯な意見を感じました。これからも、この事件の行方を見守らせて頂きたいと思います。健闘を祈ります。」

「本日は貴重なお話をお忙しい中、本当にありがとうございます。実は自分は、本講義以前から、八田さんの事件について知っていて、ブログ、ツイッター等で追っかけさせていただいてました。ブログのタイトルやプロフィールの画像でも使われている「カマキリ」を「私です」と書かれていたのを初めて見た時、「こんな人が刑事被告人・・・?」と思ったのを今でも覚えています。自分も昔、バンクーバーに住んでいたこともあって、非常に親近感を感じながら応援させていただいています!」

彼らがこの意気を持って法曹界に進むのであれば、日本も捨てたものではないと思います。

全国の法科大学院や法学部の講師や学生の方にお伝えします。私と小松先生はいつでもどこでも刑事司法が正しくあらんことを訴えるため馳せ参じます。是非お呼び下さい。

私の控訴審まであと4日。11月15日が控訴審初公判です。引き続きご注目下さい。

11/11/2013















法廷画が冊子化されました。正(第2回公判~第7回公判、400円)、続(第8回公判~第11回公判無罪判決、500円)の2冊です。代金(実費)は、無償で法廷画を描いてくれた漫画家にカンパされます。ご希望の方は sienhatta@gmail.com までご連絡下さい(送料9冊まで80円、10冊以上160円)。

#検察なう


ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 経緯説明 「真実は一つである」

ここをクリック→ 被告人最終陳述

ここをクリック→ 八田隆ツイッタ―





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category: 刑事司法改革への道

2013/11/11 Mon. 01:17 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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