「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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経過報告 (56) 「陳情書解説コメント」 10/16/2011 

経過報告 (56) 「陳情書解説コメント」 10/16/2011

バンクーバーに戻ってきました。ここ数日は天気もよく、最高気温も15-16度まで上がって、肌寒いものの気持ちのよい日々です。日本にいた1ヶ月は取調べを軸に、非日常的な時間でしたが、この2-3週間ほどは、日常に戻れそうでほっとしております。

取調べの最後に、私は自分の主張を書いた陳情書を提出しました。これは事件の裏の裏まで理解し尽くしている検察に宛てて書いていますので、端折ったり敢えて言わない部分が多く、若干分かりにくかったかもしれません。コメントを添えたものを今回添付しましたので、ご高覧頂けると幸いです。

この陳情書は弁護士の勧めで書いたものですが、その時2点注意されたことがあります。1)説得しようとしないこと、2)完全犯罪を目指さないこと。1)に関しては、彼らの行動類型からして、こちらが説得しようとすると、説得されまいという心理状態になるからだそうです。2)に関しては、あまりに巧妙だと、全てに関し作為を感じ、かえって懐疑的になってしまうからだそうです。私が脱税をするということが万一あっても、陳情書に書いた状況よりも、更に巧妙にすることは間違いありませんがここでは若干手ぬるく書いています。

国税局・検察が、私に故意がありかつ悪質だと主張している最大の理由が金額の大きさであることは前回の経過報告で述べたところです。しかし、その金額の大きさゆえに、「『ばれたら、ばれた時に払えばいいや』と何もせずに放置していた」という彼らのストーリーが余りにもバカげて聞こえるのは私だけでしょうか。

所得税法違反というのは刑事上の問題ですが、民事上(行政上)私は重加算税を課され、私は既にそれを支払っています。この重加算税とは、国税通則法第68条で定められたところにより賦課されるものですが、仮装または隠蔽という悪質な手段で税金を免れようとする納税者に対するペナルティです。この「悪質性」の認定は、あくまで徴税権力の腹積もりによりますが、判断基準はある程度示されています。「二重帳簿の作成、請求書や領収書の破棄や隠匿」、また「事業の経営のほか売買、賃貸借などの取引を本人以外の名義または架空名義で行っていることや、所得の源泉となる株式や不動産などを、本人以外の名義または架空名義で所有していることなど」等々が重加算税と認定される基準とされています。

それでは、このような仮装・隠蔽行為を一切していない私がなぜ重加算税を課されたのでしょうか。この重加算税を不服として申し立てをし、再三にわたり国税局に賦課理由開示を要求してきましたが、これまでのところ全く無視されています。明らかな仮装・隠蔽行為が認められないため、彼らの言い分は「確定申告書類に、仮装・隠蔽の意図をもって、殊更に過少な金額を記載した」とせざるをえないものと私は見ています。過失で間違った金額を書くこともありうる確定申告の記載内容が、仮装・隠蔽の手段であるというのは、悪質性の主張としては実に脆弱なものです。そして、それが故意の認定を大前提としていることは分かって頂けると思います。通常、行政処分よりも刑事罰を科す行為の方がハードルが高いはずですが、行政処分そのものにおいて刑事上の判断を待たなければいけないということが、国税局がこれまで沈黙している理由だと思います。

そして私の知る限りでは、確定申告の書類に過少申告額を記載したというだけで、それが悪質な仮装・隠蔽と認定され、重加算税を課されたというケースはいまだかつてないと思います。

どれ程今回のケースで、捜査権力が横車を押そうとしているかが分かって頂けると思います。

次回の帰国は、取調べ再開時です。取調べ開始3日前に連絡すると検察は言っているそうです。それが1ヶ月半なのか、2週間なのかは分かりません(1ヶ月と聞かされたので、1ヶ月後のチケットを取ろうとしたら、それはまかりならんとのことでした。早めに帰ってスタンバっておけとのことです)。

皆さまから個別にメッセージを頂くことも多く、本当に勇気づけられます。お返事できないこともままあり、心苦しく思っております。それに懲りずにまたご連絡下さい。よろしくお願いします。

P.S.
APPLE社の共同創始者の一人、現代の巨人、スティーブ・ジョブズが逝去したことは皆さんの記憶に新しいことと思います。生前から彼の発言や行動は注目されていましたが、特に最近彼の軌跡に触れることが多いのではと思います。

彼が言った言葉に”Because the people who are crazy enough to think they can change the world are the ones who do.” (自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが本当に世界を変えているのだから)というものがあります。私もそうありたいと思っています。

この言葉はAPPLE社のCMにも使われています。


ここをクリック→陳情書(コメント付)

ここをクリック→APPLE社 CM

10/16/2011




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category: クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

2011/10/16 Sun. 21:51 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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