「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

06« 2017 / 07 »08
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.

#検察なう (380) 「PC遠隔操作事件犯人はダークサイドに落ちたアナキン・スカイウォーカー」 3/13/2014 

#検察なう (380) 「PC遠隔操作事件犯人はダークサイドに落ちたアナキン・スカイウォーカー」 3/13/2014

PC遠隔操作事件の犯人のプロファイリングで一つ特徴的なことは、相当ディープなレベルで刑事司法の矛盾を理解していることです。

犯行の動機は単なる愉快犯でも持ち得るものですが、刑事司法の矛盾、具体的には検察立証の杜撰さの犯人と同じレベルの理解度は、法曹関係者、刑事司法ジャーナリストのものだと思われます。しかし、そうした人には犯行に至る動機は考えにくいものです。

この刑事司法の矛盾の理解度と犯行動機を共に満たす犯人像は冤罪被害者です。

私には冤罪被害者つながりの友人・知人が何人かいますが、社会のマイノリティーである我々が自然に寄り添うのは、説明せずとも分かりあえる「痛み」を共有しているからであり、それは冤罪被害者しか理解できないと感じているからです。

その中の一人、ここでは仮に「K」としておきます。彼とはいつも刑事司法をいかに改革するかを議論している、憂国の同志です。その彼との最近の会話です。

私 「犯人はゆうちゃんを最初からはめようと色々罠を仕掛けてたと思うんだけど、それと自分が冤罪被害者であることを宣言してるラストメッセージ(注)とは矛盾するんじゃない?ゆうちゃんが冤罪被害者でないことは調べればすぐ分ることじゃん」

K 「それこそが犯人のメッセージなんですよ。検察は有罪方向の証拠しか立証に用いない、そして裁判所は無罪方向の証拠を検討せずに、検察主張の状況証拠が揃っただけで有罪を認定してしまうという問題点をこの犯人は指摘してるんですよ」

私 「なるほど。雲取山もそうか」

K 「そうです。雲取山に12月に登っても、地面が凍っていて埋められない。それはむしろ無罪方向の証拠なんです」

私 「そうだな。ゆうちゃんも保釈後のインタビューで、記者に「自分が無罪だという証拠を何か一つ挙げて下さい」と聞かれて、「雲取山に登ったこと。12月の週末の山頂には人が多くて、掘っていれば目立つし、そもそもスコップも持参していなかった」と言ってるもんな」

K 「片山氏にとっての無罪方向の証拠をわざわざ犯人は作ってるんですよ。それを検察は、有罪方向の証拠とねじ曲げたり、無視したりして立証する。そうした検察立証の杜撰さを犯人はあざ笑ってるんですよ」

私 「それは法曹関係者じゃない一般人であるなら、冤罪被害者じゃないとなかなか理解できないことだな」

K 「そうなんです。犯人は冤罪被害の当事者となってダークサイドに落ちたアナキン・スカイウォーカーですよ。ダースベイダーになっちゃった冤罪被害者なんです。犯人は、片山氏という新たな冤罪被害者を作ってでも警察、検察、裁判所に復讐しようとしてるんです。八田さんもボクもダークサイドに落ちなかった。同じく冤罪の被害に遭いながら、冤罪被害者を一人でも減らそうとしている我々は、ルーク・スカイウォーカーなんです」

検察は公益の代表者とされ、我々国民が期待するところは、公正中立な正義の番人であると思います。しかしその検察は、公判を勝ち負けのゲームと考え、そのゲームに勝つため、即ち有罪を得るために、厖大な証拠の中から、有罪方向の証拠だけを抽出して、それを更に黒っぽく塗り固めて証拠とします。郵便不正事件では、証拠の改竄が大問題とされましたが、それは何ら彼らの基本姿勢を逸脱するものではなく、証拠の恣意的な選別、悪質な証拠隠しは日常的に行われているものです。

私の公判でも、最初からその検察の姿勢を私も弁護人も非難し続けました。

ここをクリック→ #検察なう (224) 「検察論告の欠陥」

そうした検察立証の杜撰さを一刀両断にしたものが、私の控訴審での角田正紀裁判長ら裁判体による画期的な判決でした。

ここをクリック→ #検察なう (368) 「控訴審第二回公判報告~検察控訴を棄却!」

PC遠隔操作事件の犯人プロファイリングに戻り、いくつか付け加えます。

いかにIT技術に関しては門外漢の私でも、犯人のIT技術が相当レベルのものであることは想像がつきます。それは、大手メーカーの高度なセキュリティーソフト開発技術を凌駕するハッカーレベルの手練れです。片山祐輔氏は保釈後のインタビューで自分のことを「IT土方」と呼んでいました。IT関連者のヴァーチャルなヒエラルキーの中での自分のポジションを無意識のうちにそう表現したのだと思います。犯人の技術レベルは、それを生業とする月給25万円の契約社員のものではないと思われ、そのプライドをもってすれば「IT土方」などという言葉が出てくるはずはありません。

また、片山氏が「iesys.exe」のことを不用意に「ウィルス」と呼んでいたことも気になりました。トロイの木馬は自己増殖しないマルウェアであり、ウィルスではないことは私でも知っています。犯人もラストメッセージの中で、(一般人はウィルスと呼んでいる場面の描写もありますが、自分では)「トロイ」と呼んでいます。

片山氏が犯人のプロファイリングと一致しないとそう信じる私ですら、現在行われている彼の公判の結果が有罪になるかもしれないと思っているのが刑事司法の怖さです。今後の展開を注視したいと思っています。

ここをクリック→ #検察なう (378) 「PC遠隔操作事件・超訳」

ここをクリック→ PC遠隔操作事件 3/7/14 片山祐輔氏・佐藤博史弁護士独占インタビュー・トゥギャッタ―

(注)
ここをクリック→ PC遠隔操作事件 ラストメッセージ全文(上)

ここをクリック→ PC遠隔操作事件 ラストメッセージ全文(下)

3/13/2014












法廷画が冊子化されました。正(第2回公判~第7回公判、400円)、続(第8回公判~第11回公判無罪判決、500円)の2冊です。代金(実費)は、無償で法廷画を描いてくれた漫画家にカンパされます。ご希望の方は sienhatta@gmail.com までご連絡下さい(送料9冊まで80円、10冊以上160円)。

#検察なう


ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 経緯説明 「真実は一つである」

ここをクリック→ 被告人最終陳述

ここをクリック→ 八田隆ツイッタ―

ここをクリック→ #検察なう 冤罪と戦う八田隆を支援する会





TwitterやFacebookでの拡散お願いします。

category: 刑事事件一般

2014/03/13 Thu. 00:20 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

この記事に対するコメント

go page top

コメントの投稿

Secret

go page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/tb.php/678-0fbc671d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

go page top