「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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経過報告 (60) 「検察取調べ第十五回で大バトル」 11/5/2011 

経過報告 (60) 「検察取調べ第十五回で大バトル」 11/5/2011

やっちゃいました。ツイッターでお知らせしたように、久々の大バトル。帰国後再開した取調べの下らない内容に辟易していたことが背景にあったんですが。

本日の取調べの内容は、株式報酬受け渡し通知のメールに関してでした。これは国税局の取調べでも提出されていない新資料です。本当に検察もよく調べるものです。これまで株式の受け渡し通知の資料として取調べに提出されてきたものは、メモランダムというハードコピーでした。しかし、そのメモランダムは株式受け渡し後に後入れで交付される書面で、私はそのメモランダム受け取り以前に株を売却していたことから、「読む必要のない書面」と主張してきたものです。そして、実際の株式受け渡しの実質的通知が、今回資料提出されたメールでした。

メモランダムはA4の紙一枚の文書ですが、このメールというのは、プリントアウトするとA4、5枚にびっしりと英文が書かれています。「この3ページ目に、会社は源泉徴収をするものではない(例のお馴染みの文言です)と書かれていますが、これをあなたは読みましたか」という問いに対する私の回答は、「私は、生き馬の目を抜く外資系金融の世界で、一線で活躍してきたという自負があります。そして人様より幾許か高い給与を得ていたことは、私が全身全霊仕事に打ち込んだ結果だと思っています。私には、こうした総務関係の事に時間を割く余裕は全くなく、そうした時間があるのであれば、一本でも多く顧客と電話をし、少しでも多くの仕事の資料を読むということが求められていたと思います。私にとって、会社や顧客のことではなく、自分の身の回りに気を取られている人間は仕事ができないと思わざるを得ません」でした。「仕事で忙殺されているのに、英文でちんたら書かれてた総務関係の資料なんて、そんなもん読むわけないだろ!」というのを少しばかり丁寧に説明したつもりでした。

税務調査対象年は3年ありますので、その間の同じように株式受け渡しに伴う英文の冗長な資料が提示され、「税務に関する記述があるが、それを読んだのではないか」の執拗な追及に切れそうになるのを我慢して対応をしていました。

そして過去3年間の取調べで、何度も何度も目にした、「この文書は会社が源泉徴収をするものではない」という英文を「この文章を訳して下さい」と言われ、「おいおい、これで同じ文章を何度訳せばいいんだよ」と思いながらも訳した後、「その文章を読んでいないと主張なさっていますが、もし読んだとしたらどのように感じたと思いますか」と聞かれたので、「税務調査開始前までは税務の関心・知識共に乏しく、源泉徴収という言葉すら知らなかったくらいですから、ピンとこなかったと思います」と、私としてはいつもの通りの回答をした積もりでした。

一旦、休憩に入り、戻った後の検事の最初の質問が、「あなたは先程、税務調査開始前には源泉徴収という言葉を全く理解していないと主張しましたが、これまでそうした主張をしていないのに、なぜ突然今日になってそういう主張をなさるのですか」という、いわゆる供述内容の変遷を問い質すようなもの。こちらが「私が言った意味は、源泉徴収というコンセプトを強く意識したことがないというもので、その言葉の意味を全く知らないとか、一度も使ったことがないと主張したわけではない」と言うのに対し、「それではどういう意味だと理解していたのか」とか「どういう局面でその言葉を使ったのか」とか「何度くらいその言葉を用いたか」とか延々20分。

切れました。

一旦、席をはずす許可をもらって、弁護士に「今日の調書には署名しないから」と断った上で、戻ってからそう宣言。調書はそこで打ち切りですが、裁判所に提出する証拠能力がなくなった後でも上司に報告の必要があるのか、手書きの付記は続きます。

「あなたは自分が言った通りの供述内容を認めるつもりがないのですか」

「私はこれまで、誠意を持って取調べに対応してきたつもりです。過去の調書も、私の真意と合致し、捜査上意味があると認めたため署名したものです。ところが先日の取調べ以来、取調べの内容が、私の記憶違いによる証言が事実と異なることをもって嘘をついていると邪推したり、今日のやり取りのように、言葉尻を捉えて揚げ足を取るのは、全く時間の無駄であり、捜査において重要であると認められません。税務調査開始以来、明日をもって3年が経過し、去年の刑事告発からも、既に1年と8カ月が経過しています。取調べがもっと実のあるものであるよう強く要請するものです」

「あなたの供述をそのまま録取しているのですが、それではどのような記録方法を取ればいいというのですか」

「記録方法のことを言っているのではありません。取調べの内容それ自体をもっと意義のあるものにしてほしいと言っているのです」

これが今日の(署名をしていない)調書の最後です。

記録を止めた後に検事が「取調べ内容が意味あるものにのみ署名をするということは、取調べが意味があるかどうかを決めるのはあなたであるということですか」と悔し紛れに言い放った問いに、「勿論、そうです」と答えた時の憮然とした検事の顔。

「署名をしないとなると、取調べをする必要があるかどうかともなりますが、取調べを受ける気持ちはありますか」「喜んで受けさせて頂きます」「今後も出頭する気持ちはあるということですか」「勿論です」

ということで、今日は取調べの途中で炎上、終了でした。次回の取調べは来週月曜1時半からです。

明日をもって、税務調査開始当初から実に3年が経過します。もう捜査権力の戯言に付き合うのも本当にいやになります。奴らには「喝!」です。

すいません。今日はこんな感じです。また連絡します。

11/5/2011




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category: 地検特捜部との死闘実況

2011/11/05 Sat. 04:35 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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