「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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#検察なう (412) 「国賠審第一回口頭弁論報告」 7/31/2014 

#検察なう (412) 「国賠審第一回口頭弁論報告」 7/31/2014

今週月曜日、7月28日に私の国賠審第一回口頭弁論が行われました。数多くの方々に傍聴頂き、ありがとうございました。

第一回口頭弁論のハイライトは、私と代理人チームを代表して郷原信郎弁護士の陳述でした。

以下、私の陳述の全文です。是非ご一読下さい。

「村田裁判長、関根裁判官、高田裁判官、陳述の機会を与えて頂き、ありがとうございます。

私が原告となる国家賠償請求訴訟の冒頭に当たり、次の二点を明らかにしておきたいと思います。

まず起訴対象年度の所得税に関して、過少な申告となっていたことは、争いのない事実であり、それは私が源泉徴収制度を過信していたと、今になって思えば、深く反省するものです。その過信により、「自分は給与所得者であり、会社給与に係る所得税は給与から天引きされている」と思い込んでいました。そうした思い込みをいかにすれば回避できたか、未だもって分からないところではありますが、結果に関しては謙虚に受け止め、謹んで過少申告加算税等、相応のペナルティを負担させて頂きます。これが一点目です。

二点目は、国税局査察部、検察庁特捜部が、私の無実を知りながら告発、起訴をしたと私は確信しており、それでなければこの国賠審を起こさなかったという点です。今後、私のように無実にも関わらず告発、起訴されることにより、失わなくてもよい多くのものを失うという犠牲者が二度と生まれないよう、なぜこの不当な告発、起訴がされたかの責任を明らかにして頂きたいということが、敢えてこの国家賠償請求訴訟を起こした理由です。

巨額の申告漏れという外形的な事実から嫌疑をかけられたことに関しては、何ら不服を唱えるものではありません。しかし、長期間に亘る国税局査察部、検察庁特捜部による徹底した捜査、取り調べの過程で、彼らが、私の無実という真実に達していたことは、彼らの類稀なる能力をもってすれば当然のことだと思われます。彼らの「引き返す勇気」の欠如が、彼らをして、確信犯的行為をさせたものであることは明らかです。

株式報酬の申告漏れがあった税務調査対象年3年のうち、平成17年度だけは告発・起訴対象年から理由も明らかにされずに外されたこと、及び、重加算税の賦課決定が、これもまた説明なく過少申告加算税及び無申告加算税に変更されたことが、端的に、彼らが私の無実を知っていた事実を示しています。

いかに私が無実であったとしても、査察部が告発し、特捜部が起訴をすれば、間違いなく裁判所は追認してくれると彼らが考えたという以外、彼らの告発、起訴にはロジカルな説明はつかないものです。そうした不当な国家権力の恣意的行使という事実がなければ、私はこの国家賠償請求訴訟を起こすことは全く考えなかったと思います。

私が、国税局及び検察庁の不当な国家権力の恣意的行使により失ったものには数多くのものがありますが、無罪判決確定を経ても未だ回復されないものがあります。その最たるものは、私の国際社会における信用です。

いまだに「Takashi Hatta Credit Suisse」とインターネットでGoogle検索すれば、そのトップに出てくる記事は、実名で全世界に向けて英語で報道された刑事告発の記事です。私が確認しただけでも、刑事告発の記事はフランス語及びドイツ語に翻訳され報道されましたが、無罪判決及びその確定の報道は日本語以外では一切されておりません。つまり私は、今日においても、国際社会で犯罪者として扱われているということです。

私が失った国際社会における信用は、私が21年間、高額の納税をしながら勤労したことによって築き上げたものであり、それを不可逆的に棄損させたのは、国税局のリークによるものであることは明らかです。なぜ平成21年12月にされていた告発が、それから2ヵ月も経過して確定申告シーズン真っ最中の平成22年2月にメディアに一斉報道されたのか。それは、宣伝効果を期待した意図的な国税局によるリークなくしてはありえないものです。推定無罪原則により本来保護されるべき被疑者の人権が、リークという国家権力の恣意的行使により侵害され、回復不可能な損害を被った顕著なケースだと思います。それが、私がリークをこの国賠審で一つの争点として挙げた趣旨です。

国家賠償請求訴訟は、過去の事象に関して賠償を求めるものであることは理解しています。しかし、私がこの訴訟を起こす意義として考えているのは、もっと将来に向けられたものです。国家の不法行為に関し、国家賠償という金銭的な補償制度があるということが有効に活用されるならば、それが引いては国家の不法行為に対する抑止力になると考えています。民主主義国家としてあるためには、国家賠償制度が効率的、効果的に機能することが不可欠であると考えます。人権の砦としてあるべき裁判所の公正な判断を、国民の一人として心から切にお願いするものです。」

郷原氏の陳述は、彼自身のブログにアップされています。明快かつかなり濃い内容です。玩味下さい。

ここをクリック→ 『郷原信郎が斬る』「八田隆氏の対検察国賠訴訟の意義」

民事裁判は初体験でしたが、刑事裁判の雰囲気に比べると、いささかリラックスした様子でした。刑事裁判の場合、裁判官は「私が裁く!」という雰囲気を醸しているのに対し、民事裁判官は、「ふむふむ、それでは双方の意見を聞きましょうか」という雰囲気でした(だからといって易々と国相手に勝たせてくれるとは思わない方がいいですよ、と代理人チームの一人、元判事の森炎氏から釘を刺されましたが)。

第一回目の口頭弁論で、こちらはしょっぱなから攻めに出ています。

それに対して被告である国は、(東京法務局訟務部及び東京国税局査察部査察審理課を指定代理人として)7月中旬に答弁書を裁判所宛てに提出しています。しかしそれは、「原告の請求を棄却することを求める」「請求の原因に対する認否及び被告の主張は、追って準備書面(注)において行う」という紙切れ2枚の全く内容のない形式答弁でした。時間稼ぎは明らかです。

この後の展開は、9月末に国の主張が準備書面として提出され、それに対する反論を我々がやはり準備書面として提出。それから第二回口頭弁論となります。第二回口頭弁論は、10月20日午前10時半から東京地裁第611号法廷となりました。

今後も是非ともご注目、応援の程よろしくお願いします。

(注)
準備書面 (Wikipedia) ― 日本の民事訴訟において、口頭弁論での主張の準備のために、自らの攻撃防御方法(自らの申立てを基礎づける主張)並びに相手方の請求及び攻撃防御方法に対する陳述(答弁、認否、反論等)を記載した書面である。

7/31/2014










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category: 国家賠償請求訴訟

2014/07/31 Thu. 00:33 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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