「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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外資系証券なるもの (16) 「クリスマス・パーティー」 

外資系証券なるもの (16) 「クリスマス・パーティー」

外資系証券といえば、一匹狼が集まっているようなイメージがあるかもしれません。しかし成功している外資系証券は、例外なくチームワークが優れています。

「三本の矢」の教えは、一本だと容易に折れる弱い矢も三本集まると折れないという逸話ですが、その外資系証券バージョンの解釈は、そもそも弱い矢は役に立たないが、たとえどんなに強い矢であっても一本だと折れてしまうため、三本束ねて最強軍団を作ろうというものです。外資系証券では、一騎当千の個々の高い能力が必要とされますが、それを会社として集約して初めてビジネスの成功が得られるものです。

その会社としての求心力の創成に、私が社会人として最初に就職したソロモン・ブラザーズ証券は、全社を挙げてその価値を認めていたように思います。それが社員親睦の社内行事や本社における全新入社員の研修の意義でした。

ソロモン・ブラザーズ証券東京オフィスでの社内行事の中で、一番盛大だったのはクリスマス・パーティーでした。外資系証券のクリスマス・パーティーと言えば、とかくすかしたイメージがありますが、ことソロモン・ブラザーズ証券では違っていたと言えます。それはまさに「ザ・宴会」のノリだったからです。

ソロモン・ブラザーズ証券のクリスマス・パーティーでは、毎年、部署ごとに出し物を披露して、優劣を競っていました。数々の伝説の芸が生まれ、「あの年のあのチームの~はすごかったな。よし、今年は俺たちも負けないぞ」と、まるで全盛期の「スター新春かくし芸大会」の勢いでした。

どれだけすごいかと言うと、ニューヨーク本社でも、「東京オフィスのクリスマス・パーティーはすごいらしい」との噂が広まり、わざわざお偉いさんが出張をその時期に入れて、見に来るほどでした。

出し物の芸風を系統立てると、次の三つに分類されます。
①男どもの女装
②お色気路線
③本物の才能(楽器演奏等)

この中でも手堅いのは①の男の女装でした。私の所属していた外国債券チームは、ソロモン・ブラザーズ証券東京オフィスの看板部署でもあり、キャラも立っている者が多かったものです。その妙齢のオジサンたちに女装をさせるのです。年ごとにフラダンスやフレンチ・カンカンを彼らが真剣に踊る様は抱腹絶倒物でした。

ところが、年々クリスマス・パーティーもパワーダウンしてきたという批判が出るようになります。それは会社が大きくなったことの必然でした。やはり知っていない者がやるよりも、知っている者が馬鹿をやるからこそ盛り上がります。

1987年の私の入社当時たかだか100人程度だったオフィスも、500人を越えるようになると、仕事上関係のない部署の者は全く知らないという状況になっていきました。

そこで、司会として白羽の矢が立ったのが私でした。毎年、司会は男女ペアでやり、大概は紅白歌合戦の司会よろしく、男はタキシード、女はイブニング・ドレスです。その役目は順繰りに下の代にバトンタッチされていったのですが、ある年、いきなり年次を数年上がって私が抜擢されることになりました。

外資系証券での採用活動は、人事部ではなく現場のスタッフが面接をするため、人事部にとっての一年の一番の大仕事が年末のクリスマス・パーティーです。年々、徐々に新味に欠けていったクリスマス・パーティーに新風を吹き込むため、人事部からたっての頼みと乞われたものでした。

当日の私の衣装は、上半身裸で、アニマル・プリントのパンツ、ファーのコートにモデル風のどでかいサングラス。完全に気分はレニー・クラヴィッツ。相方は、セーラー服にルーズ・ソックスでした。私たちの登場から場内のボルテージは上がりっぱなし。

そして、例年の部署ごと対抗出し物という趣向を全くお蔵入りにして、私が仕切った企画は「ソロモン・ブラザーズ証券大運動会」。ホテル・オークラの大宴会場を借り切って、チーム対抗でガチの運動会をやったのです。

盛り上がった種目は例えば「食い物」競争リレー。宴会場のぐるりにテーブルを設置し、そこに食べ物を置いてリレーをしたのですが、食べ物というのが、普通のパン食い競争のようにパンではないところがミソです。例えば、外人指定のテーブルでは納豆とか、飲み物のテーブルではコーラ1リットルとかといった具合です。

そして最後のテーブルはピザを丸々1枚。会社を部署ごとに5~6チームに分けての対抗でしたが、見事に全チームが接戦で最後のテーブルに殺到し、勝敗はそのピザ早食いにかかっているという状況でした。観客の大勢が壇上のテーブルの周りに詰め掛けて「はよ食え!」「きゃー、早くー!」と場内大カオス状態でした。

そして最後の競技がチーム対抗大綱引きでした。日頃よほどフラストレーションがたまっているのでしょうか、皆の気合の入れ方は尋常ではありませんでした。特に、腕っぷしに自慢がある外人の盛り上がりたるや、映画で見るプロ・フットボールの試合前のロッカールームのごとくすさまじかったものです。

その翌年以降、ホテル・オークラでは、ソロモン・ブラザーズ証券のクリスマス・パーティーが出入り禁止になったことは言うまでもありません。













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category: 外資系証券なるもの

2014/09/08 Mon. 00:22 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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