「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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外資系証券なるもの (17) 「韓国中央銀行との接待」 

外資系証券なるもの (17) 「韓国中央銀行との接待」

私が、ソロモン・ブラザーズ証券からクレディ・スイス証券に移籍したのは2001年。移籍した当時のクレディ・スイス証券は惨憺たる状況でした。

私の移籍に先立つ1998年に、金融庁の検査忌避で業務停止処分を受けたことの影響でした。処分対象となったのは、デリバティブ商品を使った会計上のメリットを狙った取引だったようですが、その手の取引をやっていたのはクレディ・スイス証券だけではありませんでした。しかし、同じ取引をしていた外資系証券数社の中で飛び抜けてクレディ・スイス証券が厳しい処分を受けたのは、金融庁の検査が入るという段階で、関連書類を処分したり隠匿したりといった検査忌避が摘発されたからです。

その業務停止処分から3年が経過した、私が移籍した2001年時点でも、クレディ・スイス証券の東京支店はまさに開店休業状態の焼け野原でした。それが私の目にはビジネス・オポチュニティーと映ったことが、移籍先としてクレディ・スイス証券を選んだ大きな動機でした。しかし東京市場でビジネスが軌道に乗るまでには、相当な苦労と時間がかかりました。

東京市場での不評に比して、アジア市場ではクレディ・スイス証券の名前はヨーロッパ系金融機関の雰囲気を漂わせ、むしろイメージはよかったものです(クレディ・スイス証券はグループ本社こそスイスですが、証券会社の機能はアメリカのインベストメント・バンクを吸収合併して、そのカルチャーはアメリカのインベストメント・バンクのものでしたが)。例えば香港においての毎年行われる最大のスポーツイベントと言えば、「香港セブン」と呼ばれる7人制のラグビーですが、そのスポンサーはキャセイパシフィック航空とクレディ・スイス証券が行っていました。

そのアジアでの好印象を利用して、私は積極的に自分の担当商品であった米国モーゲージ債を売り込みに奔走しました。そして私のビジネスは、東京市場よりも先に、アジアで大きく飛躍することになります。

クレディ・スイス証券在籍の6年は、毎月、香港、北京、台北、ソウル、シンガポールといったアジアの拠点のどこかに出張という状況でした。一番行くことが多かったのは支店の規模が大きかった香港ですが、香港への出張は20回を越えたものです。

ソウルで私が一番多く訪問した投資家は、韓国の中央銀行である韓国銀行(Bank of Korea)でした。

一般に中央銀行は接待を受け付けてくれることはありませんが、韓国銀行とは一度だけ、勘定向こう持ちということで夕食会がありました。それは彼らの関係部署のスタッフ総勢約15人が参加という大宴会でした。

しかしタイミングが悪かったのは、その日が月曜日だったことです。もしビジネスで韓国に行き、接待をするのであれば、よほどの酒豪でない限り、週初は避け、木曜日や金曜日を選ぶのがよいと思います。

彼らはとにかく酒が強いのです。それが男の強さの証しだといわんばかりです。そしてビジネス・ディナーといえば、痛飲することがお約束。韓国のビジネス慣行では、月曜日が一番飲む日と言われています。土・日に静養して、元気一杯で飲めるからだそうです。そして毎日飲み続け、木曜や金曜あたりになると飲み疲れて比較的早めに上がるという、すさまじい酒豪文化です。

その晩も、ウイスキーのボトルが出てきました。それをショット・グラスに注ぎ、ビールのジョッキに沈めて飲む「ボイラー・メーカー」というカクテルでした。これを車座に座った一人一人順に一気飲みしていくという、日本では学生しかしないような飲み会でした。

女性スタッフも何人かいましたが、彼女たちの番では、代わりに誰かを指名して、その者が飲むという実に恐ろしい情景が繰り広げられました。

私も酒は嫌いではありませんが、それほど強い方ではありません。そして私は3周目が終わったところで撃沈しました。あとの記憶があまりないので、その場で何が起こったかを詳しく記すことができないのが残念です。

以降、韓国への出張は、必ず木曜ないし金曜に行くことにしたことは言うまでもありません。









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category: 外資系証券なるもの

2014/09/29 Mon. 02:18 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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