「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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フィルム・レビュー 『博士と彼女のセオリー』 ジェームズ・マーシュ監督 

フィルム・レビュー 『博士と彼女のセオリー』 ジェームズ・マーシュ監督

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日本では来年3月に公開予定の"The Theory of Everything"(邦題の『博士と彼女のセオリー』がひどい)観賞。

これはとってもいい映画。

スティーヴン・ホーキングは言わずと知れた「車いすの天才」だが、彼が2度の結婚(と離婚)をして3人の子供をもうけていることはあまり知られていないかもしれない。

この映画の脚本は、彼の最初の妻(そして3人の子供の母親)であるジェーン・ホーキングの著作"Travelling to Infinity: My Life with Stephen" (2007年)を下敷きにしていると思われる。映画に描かれているのは、スティーヴンと彼を支えるジェーンの恋愛と苦悩といった生き様。主人公は勿論スティーヴンなのだが、ジェーンに同じ位(以上に)スポットライトを当てることで、物語が生きてくる。スティーヴンは、この映画では「理論物理学者スティーヴン・ホーキング」ではなく「人間スティーヴン・ホーキング」とも言える。

とにかくスティーヴンを演じるエディ・レッドメインの演技が素晴らしい。『レ・ミゼラブル』のマリウス役でも片鱗を見せていたが、この作品での彼の演技は来年のオスカー主演男優賞当確と(早々と)ここで宣言したい(但し、去年のオスカー主演男優賞は、演技のレベルから言えば間違いなく『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のディカプリオなのに、『ダラス・バイヤーズクラブ』のマシュー・マコノヒーにやった審査員なので趣味は違うかも)。

スティーヴン・ホーキングの著作は恥ずかしながら『ホーキング、宇宙を語る』しか読んでいないという彼の理解者としては半端者だが、映画での彼の神に対する立ち位置の扱いには若干の違和感を感じた。

『ホーキング、宇宙を語る』が全世界的に大ベストセラーになった後での講演で、観客の一人が落としたペンを見て、それを拾う姿をスティーヴンの心象イメージとして映しているが、それは「神がいるのであれば、そうした奇跡も起こるだろう」という意味に私は取った。つまり宇宙の創造に神は必要がないという最近のホーキングのスタンスを表象していると思われるが、『ホーキング、宇宙を語る』の出版当時は、「創造主の神が宇宙に対する科学的な説明と両立できないわけではない」という不可知論的立場を取っていたはず。人間が知覚・認識できる事象には限界があり、それを越えるものを「神の領域」としていることに、論語の「敬してこれを遠ざく」と同じものをその著書に感じて感動した者としては見逃せない点だった。

とにかく、スティーヴン・ホーキングに興味がある人は勿論、そうでない人も間違いなく楽しめる作品だと思う。ブラボー!

ここをクリック→ 『博士と彼女のセオリー』予告編

(Facebook 12/10/2014より転載)
















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category: フィルム・レビュー

2014/12/21 Sun. 04:23 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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