「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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経過報告 (71) 「起訴状交付送達」  12/10/2011 

経過報告 (71) 「起訴状交付送達」 12/10/2011

今朝は氷雨の中、起訴状を受け取りに東京地検に出向きました。通常、起訴状というのは住居地に送られてくるそうで、私のように裁判所に出向く「交付送達」というのは珍しいそうです。弁護士いわく「住居地が海外かつ無職で、完全否認を貫きながら、よく逮捕されませんでしたね」だそうです。「そんなもんですか」「そうですよ。日本に居住がないと、住所不定みたいなもので、簡単に『逃亡の恐れあり』と裁判所は認定しますから」「ふーん」。寒い中多くの報道陣の方が取材に来られ、地検本庁前で30分ほど話をすることができました。

先日来、私を心配する数人の方から「性善説は取らない方が精神的ダメージは少ない」とのアドバイスを頂いています。それでもできないんですね。いまだに国税局査察官や特捜部検事の彼ら個人には余り怒りや恨みといった感情は起こりません。むしろ「仕事とはいえ、良心をすり減らして大変だな」と思ってしまいます。今日も弁護士に私が言ったのは、「司法試験を受かった人の中で、弁護士志望、裁判官志望、検事志望では、検事志望が一番『正義感バロメーター』は高いんじゃないんですか?彼らだって冤罪を作りたくて作ってるわけじゃないですよね」です。前から主張していることですが、冤罪の問題は組織の問題、システムの問題です。私の気持ちは「罪を憎んで人を憎まず」と言ったところでしょうか。TVの報道のテロップで「覚悟はしていたが残念です」というものが放映されました。それは間違っているわけではないのですが「うーん、検察の正義を最後まで信じてたと言いながら、覚悟というのはいただけないな」と感じました。結局のところ、それは裏切られたので最初から全く信じてない方がよかったのかもしれませんが。裁判所には大いに期待してます。甘いんですかね。

夕方からは新宿で西武池袋線痴漢冤罪小林事件の支援集会に参加しました。そこでうれしいサプライズがありました。私が参加することを聞いて、高校の後輩が高校卒業以来30年ぶりに顔を見せに集会に立ち寄ってくれたことです。集会が終わってから声を掛けられ驚きました。その後、忘年会があるとのことでわずかの時間の立ち話でしたが、生きてるといいことあるなと思った瞬間でした。

支援集会では弁護団のうち弁護士6人が経緯説明をしてくれました。ネットで知っていたこと以上に詳しく説明がされましたが、「なぜこれが有罪?」というひどいものでした。現在、冤罪被害者の小林さんは重篤の膠原病全身強皮症を患いながら服役中です。一刻も早く仮釈放、そして再審が開始されることを願っています。

私は、国税局、検察と2ストライクを取られ、カウント的には追い込まれていますが、状況には悲観していません。それは時間を味方につけているからです。相場の格言にThe first loss is the best loss.というものがあります。日本で言えば「損切りは早く」というものです。下手な投資家ほど自分の損失を確定できず、損がどんどん膨らんでいくものです。国税局や検察を見ていると、まさにど下手な投資家を見ているようです。私の最大損失は当初から確定しています。「前科+重加算税・罰金+社会的信用の喪失+再就職の機会の損失」です。これは3年前に全て諦めて、冤罪を自ら認めても、今この時点でも全く変わりはありませんが、私の主張を聞いてくれる人は時間と共に増えています。それと符合して、逆に、国税局・検察に対する国民の信頼は時間と共に減っていきます。今後、公判でも持久戦をじっくり戦おうと思っています。

検察はそれこそ膨大な資料を隅から隅まで調べ、何とかグレーらしき証拠をようやく見つけて起訴にこぎつけた模様ですが、その膨大な資料の量からすると、根拠の証明力の脆弱さは明白だと思います。公判では、その異常さを浮き彫りにすべく公判前整理手続を取る予定です。公判前整理手続とは、裁判官、検察官、弁護人が初公判前に協議し、証拠や争点を絞り込んで審理計画を立てるというものです。普通の裁判ですと、初公判で3者が初顔合わせとなりますが、公判前整理手続では、初公判の前にみんなで予習をしようというものです。この最大のメリットは、事前に検察の証明予定事実を知ることができ、全ての証拠を開示させることができることです。検察が証拠を捏造することは間違っていると誰もが理解できますが、検察は手持ちの証拠のうち、被疑者に有利なものは裁判に提出する義務はなく、「不見当(文字通り見当たらないの意味)」と言って提出しないということが許されています。強大な権力を持って捜査し、一番真実に近い捜査機関が被疑者に不利な証拠だけを抽出すること=証拠の隠蔽は、証拠捏造と五十歩百歩のように思えるのですが、それが一応のルールなんだそうです。これは「当事者主義」というものらしいのですが、一般人の感覚からは全く理解不能です。とにかく、検察の証拠隠蔽に対抗すべく、公判前整理手続を行う予定です。これにより、初公判までは相当時間がかかると思われます。早くて来年春かなー、って感じです。

冤罪と戦うには、知力・気力・体力、それに経済力が必要です。「検察から資料開示があった場合、検察でコピーしなければなりませんが、コピー代は1枚40円ですので、数十万かかるかもしれません」「えー!?それって独禁法違反でしょ」「一応、検察の外郭団体が2社入っていますが、カルテル結んでるでしょうね」「先生、それ公取委員会に報告して下さい!」。くーっ、辛いですが使命と思って頑張ります。「俺がやらねば誰がやる」と気合入れています。

先は長いのですが、ぼちぼちお付き合いください。

12/10/2011


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category: 訴訟記録等

2011/12/09 Fri. 09:03 [edit]   TB: 0 | CM: 2

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この記事に対するコメント

文字色を変えていただけませんか

前略、始めまして twitter でこちらを知りました。
読みたいのですが、スタイルシートの配色で見づらいです。
背景黒に文字色白、この場合は#eeeeeeか#ffffffのようですが
できるだけ黒に近づけていただくと助かります。
#aaaaaa で試したら随分見やすくなりました。
ご検討をお願いします。

フルサワ #fggbLWA6 | URL | 2011/12/10 Sat. 21:02 * edit *

Re: 文字色を変えていただけませんか

メッセージありがとうございます。ほかの方からも同様な指摘が多々あり、変えてみました。それでも問題ありでしたら、またお知らせ下さい。

ふーがパパ #- | URL | 2011/12/11 Sun. 12:34 * edit *

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