「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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経過報告 (72) 「『検察なう』誕生の瞬間」 12/11/2011 

経過報告 (72) 「『検察なう』誕生の瞬間」 12/11/2011

異変に気付いたのは昨日腰越橋(鎌倉江の島近辺)の吉野家で昼食中にツイートした際、メールを開けると異様にフォロワーが増えていました。その後、友人から連絡をもらい、私のツイッターがネットでニュースとして取り上げられたのこと。添付のURLでその記事が見られます。タイトルは「『検察なう』取調べをツイッターで速報・元外資系証券マンの”奇計”に特捜部は苦虫」というものです。昨日からこれまでツイッターのフォロワーは一気に200人以上増えました。

ここをクリック→「検察なう」報道

加速度がついたのは江川紹子氏が記事をツイートした頃からです。彼女にはその後、ブログのリンクを送ったのですが、黒地に白字のテンプレートが見にくいと指摘され、彼女をフォローしてる私の友人からも「そうだ、そうだ」「前から見にくいと思ってた」等の非難が相次ぎ、ブログのテンプレートを変更した次第です。また「検察なう」を流行らせたいという野望を持つ複数の友人の強い勧めで、ツイッターに「検察なう」のハッシュタグを立てました。今後私のおバカなツイートを除く、本件及び司法・冤罪に関する私のツイートには「#検察なう」をつけます。

目指せエジプトとはいいませんが、社会の暗部にスポットライトを当てる、一つのムーブメントになればいいと思っています。

起訴を受けて、いくつか弁明・弁解させて下さい。

一つは「検察は結局、無実かそうでないかを決めかねて、真っ白とは言い切れない以上、起訴をして下駄を裁判所に預けた。だから起訴したといってもあなたを無実の罪に陥れようとしたのではないであろう」というコメントを頂きました。

それは絶対ありません。なぜなら検察はそうしたことができないからです。民事においては、主張の対立する二者の間で白黒の判定をすべく、確からしさのハードルは随分と低いものです(「証拠の優越」といって、判定が大差だろうが小差だろうが勝ち負けはつけるということです)。それに対し、刑事事件ではそのハードルは圧倒的に高く、「合理的な疑いを入れる余地がない」という基準に達していなければ起訴はできないません。理論的には被疑者が「真っ黒」であって初めて起訴が可能となります。「あれー、どうなのかなあ。もしかしたらやってないかもなあ」という疑いがある以上は起訴をしてはいけないというのが決まりです。

私の事件では客観的な直接証拠がなく、脱税をしていれば不合理な行動が多々あり、本来、合理的な疑いが入る余地は相当あります。だからこそ、それぞれ通常3ヶ月程度で処理されるはずの強制捜査から告発、告発から起訴において、国税局査察部は15ヶ月、検察特捜部は22ヶ月もかけて苦労して彼らの思うところの成果を達成しています。また裁判所というところは、新たな捜査はしません。証拠の評価だけです。検察の提出証拠と弁護側の証拠を並べて、どちらがもっともらしいかという判断をするのみです。そして歴史的には検察が99.9%勝ってきています。

また起訴後の報道を見て、「過失かもしれんが、少なくともその過失の部分に関しては反省すべきだ。全く反省が見られない以上同情の余地なし」とするコメントも頂きました。

私がファイティング・ポーズを取っているのは、あくまで事実とは異なる故意の部分のみです。3年前に強制捜査を受けた際、朝8時に捜査官が踏み込み、その後身柄を(私はたまたま実家の金沢にいましたので)地元の税務署に移され、最終的に家に帰れたのは夜中の2時過ぎでした。そこで取られた調書の最後に私が要求し、私の言葉で書いてもらったものが「(過少申告に関する)反省の弁」です。担当官は嫌がりましたが、私の執拗な要求に上官がいいだろうと許可してくれたものです。

過少申告に関しては、過少申告加算税及び延滞税を合わせて速やかに修正申告するべく申し出ています(実際には、なかなか修正申告が認められなかったので、予定納税という形で先に納付しています)。その後も、過少申告に関しては私の過失であることで全く争うことはありませんでした。

いわれなき故意の脱税に関しても、3年1ヶ月に亘り、のべ250時間以上の取調べに、その度カナダから帰国し、誠実に対応してきました。査察部の取調べでは、私が過少申告に関し、余りに素直に謝るものですから、「初めから知っていたのだろう」と責められたくらいです。この経過報告をこれまで読んでくれた方にはそういう風に思う人はいないでしょうが、その言葉が嘆願書を書いてくれなかった私の友人からのものであると聞いて、残念に思った次第です。

世に知られれば、それだけ非難も多くなってきますが、それはそれでよいことだと思っています。弁明のチャンスだからです。無視されるよりよっぽどましです。

嘆願書を頼む際に、元部下から「八田さんは卑怯だ」と誹りを受けたことがあります。彼の言い分は「八田さんは長く外資系に従事してきて、この税務調査対象期間前にもらって時効になっている株式があるはずだ。それを全て自ら納税し、また多くの無申告の元同僚・部下に、同じように税務調査対象期間以前の過少申告分の納付を促して、初めて自分の身の潔白を主張できるんじゃないですか」というものでした。真面目な奴です。

私がメールで返信したのは、「ごめん、お前の気持ちは分かるけど、俺もらってないし。前に14年いたソロモンは従業員に株式等海外給与を付与する給与プログラムじゃなかったし、クレディにいた6年の最後の3年間だけ株をもらったんだけど、税務調査対象期間の3年がどんぴしゃその3年だから」。彼の指摘通り外資系金融に長く従事していて、業界に一斉に調査に入ったそれ以前に海外給与を多額過少申告していた人もいるのでしょう。ただ私はそうではなかったので、むしろやましいところが全くなくよかったと思ってます。

今はマラソンのスタート前のウォーミングアップ中のような気分です。実際、走りだしたら無我夢中なんでしょうが、今は応援の声援に「おう、頑張るよ」と答えている状況です。競争相手は負け知らずのケン・サツ(なに人?)。頑張ります。

12/11/2011


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category: クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

2011/12/10 Sat. 19:37 [edit]   TB: 0 | CM: 2

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この記事に対するコメント

マニラの由紀さんの後輩です。

お天道さまは見ていますから、やましいことが無い時は堂々としていたら良いですよね (^-^)/

いま支援してくれる人が、八田さんの真の仲間なんでしょうね (^ ^)

RON #- | URL | 2011/12/14 Wed. 12:52 * edit *

Re: タイトルなし

おっしゃる通りだと思います。刑事裁判の有罪率が99.9%という歴史からすると、まさにドンキホーテのような気分ですが、結果ではなく、いかに戦うか、そして今支えてくれている人たちが私の財産だと思っています。メッセージありがとうございます。

ふーがパパ #- | URL | 2011/12/14 Wed. 18:04 * edit *

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