「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

08« 2017 / 09 »10
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.

「死刑制度について考える (8) ~ 世界における死刑の最新状況」 

「死刑制度について考える (8) ~ 世界における死刑の最新状況」

アムネスティ・インターナショナルは、4月1日に死刑をめぐる世界の動きをまとめた報告書「2014年の死刑判決と死刑執行」を発表しました。この報告書は、死刑廃止国数の推移を含む最新の統計を網羅しています。

死刑制度は、刑罰という人間にとって普遍的制度の一部ではありますが、死生観という文化に深く根差した要素も色濃く持っています。ゆえに、世界のトレンドに盲目的に追随することも、「世界は世界、日本は日本」と無視することのいずれも間違っていると思います。いずれにせよ知識は力ですから、知っておくに如くはなしです。

ここをクリック→ アムネスティ・インターナショナル「死刑廃止 - 最新の死刑統計(2014)」

新たな動きとして注目すべきは、テロの恐怖や内政不安定が国際的に増加し、安全保障上の対 策として死刑の利用が増えたことです。

例えばパキスタンでは、 ペシャワール学校襲撃事件を契機に、過去6年間停止していた死刑執行を再開しました。 2014年における死刑執行国数は22カ国で、前年と同数でしたが、世界で死刑判決を受けた人は少なくとも2466人と言われており、前年に比べて28%増加しています。

また、未成年者、精神障害・ 知的障害者に対する死刑の適用もありました。

未成年 ― イランで少なくとも14人が18歳未満の時に犯したと思われる犯罪により処刑。エジプト、イラン、スリランカで未成年に対し死刑判決

精神障害・知的障害 ― インドネシア、マレーシア、パキスタン、トリニダード・ドバゴ、アメリカで精神障害者・知的障害者に死刑判決(注1)

死刑執行数上位国の5カ国は中国(数千件)、イラン(289件以上)、サウジアラビア(90件以上)、イラク(61件以上)、アメリカ(35件)です。中国では突出して死刑執行数が多く、その件数は国家機密とされています。またこの中には北朝鮮が入っていませんが、北朝鮮でも少なくとも50件の死刑が執行されたと考えられています。

map1.png

G8の中では日本とアメリカのみが死刑執行国です。アメリカでは、35人の執行がありましたが、これは、2013年に比べ4人減少しています。18州が死刑を廃止しており、存置している32州のうち7州では少なくともこの10年間死刑は執行されておらず、オレゴン州知事、ワシントン州知事は公式に死刑の執行を停止しました。 また死刑囚7人の無実が判明し釈放されました。これでアメリカで無罪となった死刑囚の数は、1973年以降150人に上ります。(注2)

一方で、アムネスティの統計によると、世界全体の7割を占める140カ国が法律上または事実上死刑廃止国となっています(対する死刑存置国は58カ国)。

(注1)
リンクに添付された「2014年の死刑判決と死刑執行」報告書には、日本で2014年に精神障害・知的障害に死刑判決が下されたとしていますが、私が調べたところ、2014年に死刑判決が下された16人にそうした事情は見受けられませんでした。アムネスティが指摘しているのは、2010年に死刑判決が確定した藤崎宗司死刑囚のことではないかと思われます。

日本において精神障害・知的障害に対する死刑執行、死刑判決に対して、昨年、毎日新聞の記者が書いた以下の記事を誤認したのではないかと思われます。

ここをクリック→ 「記者の目:責任能力乏しい知的障害者」 2014年8月20日毎日新聞朝刊より

(注2)
一昨日の報道で、アメリカで死刑判決に再審無罪が下され、今年2人目(1973年以降152人目)という報道がされたばかりです。

ここをクリック→ 「米アラバマ州で死刑判決受けた男性が無罪に、30年ぶりに釈放」

4/6/2014














好評発売中!
ここをクリック→ Amazon 『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』 カスタマーレビュー

表紙1




ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 八田隆ツイッタ―

ここをクリック→ #検察なう フェイスブック・コミュニティ






TwitterやFacebookでの拡散お願いします。

category: 死刑制度について考える

2015/04/06 Mon. 00:01 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

この記事に対するコメント

go page top

コメントの投稿

Secret

go page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/tb.php/840-3750a917
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

go page top