「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

04« 2017 / 05 »06
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.

#検察なう (509) 「捜査官に「熱い正義感と使命感」は必要か」 10/22/2015 

#検察なう (509) 「捜査官に「熱い正義感と使命感」は必要か」 10/22/2015

先日、国税庁の資料を目にしました。彼らの採用関連の国税庁を志望する人向け(主には学生向け?)の資料のようです。

ここをクリック→ 国税庁調査査察部紹介

その中で、「調査査察部査察課」という名称がありました。「(東京)国税局査察部」というのは私が散々お世話になった部署だと理解していますが、「調査査察部査察課」という部署名に馴染みがなかったので、国税庁の組織図を見てみると、確かに国税庁直属にそうした名称の部署がありました。

ここをクリック→ 国税庁組織図

説明には「国税局査察部が行う国税犯則取締法に基づく査察調査に関する事務の指導及び監督を担当しています」とあります。どうも実動部隊ではなく、彼らを監督・管理する部署のようです。

私の目に留まったのは、査察課の「熱きマルサ」と題する紹介文でした。それは次のようなものです。

「厳正な査察調査に基づき、各国税局の査察官達と一丸となって、悪質な納税者の刑事責任を追及しています。熱い正義感と使命感を胸に、申告納税制度の「最後の砦」として日本を支えています。」

私の取調べに際し、「証拠はありません。しかし、我々の仕事はあなたを告発することです」と面と向かって言ってのけ、実際に私を刑事告発した彼らのその言葉に、彼らの本音や「真の使命感」が表れているのであれば、ここで紹介されたものは、あくまで彼らの理想とするところであり、表向きの看板と言えるかもしれません。

とは言っても、私はこれが彼らの真意であるかないかということは余り問題にするつもりはありません。物事に裏と表があることはつきものです。そして、これを読んで「本当にそうなのか?」と思う人はいても、「それは間違っている」と思う人はあまりいないかもしれません。しかし、私はこれがそもそも間違っている、しかも大いに間違っていると感じます。彼らが「熱い正義感と使命感」を持たなければならないということに関してです。

勿論、仕事に熱意は必要です。私も、仕事には(特に脱税をしたと言われたタイミングのベア・スターンズ証券在籍時には、仕事以外のことは全く考えられないほど)熱意を持っていました。しかし民間企業の、同業他社が競争相手にいる状況と、役所仕事は必ずしも同じとは考えられません。

彼らには、正義の味方を標榜するよりまず、公益の代表者としての使命があるのではないかと強く感じます。

余計な正義感は、外形的にルールにもとるものを「悪」だと受け止める素地を生み、それを罰することが自分たちの使命だと思い込むきらいがあるのではないでしょうか。そうしたことが、国税局が私に対して誤った判断をしたことにつながったのだと私は感じています。

国家権力は個人にはない強大な権限を持っています。その権限の行使が、彼らの考えるところの「正義」という大義名分の下に、国民の一人である個人の権利を踏みにじるところに過ちが起こり得ます。

更に強大な権力を持った検察はどうでしょうか。彼らは日本のあらゆる権力組織において、最大の権力をもった組織です。彼らは、逮捕権と強制捜査権という、人の自由を奪い、人の人生を完全に葬り去る権限をもっています。そして、彼らを監査・監督して縛るものは事実上何も存在せず、「秋霜烈日」の気概という彼らの自律規範のみです。

そうした彼らが「熱い正義感と使命感」を持って職務を遂行することに、私は大きな危機感を持ちます。査察官も検察官も税金で禄を食む以上、まずは国民の利益を最優先し、謙虚に職務を遂行すべきではないでしょうか。

敢えて理解してもらおうとは思いません。彼らの「熱い正義感と使命感」の犠牲になった者の戯言と聞いて頂ければ結構です。

私は、同様の犠牲者を出さないように、何かできないかと考え行動するアクティヴィストでありたいと思っています。その直接的舞台が私の国賠審です。引き続きご支援頂ければ幸いです。

10/22/2015










ここをクリック→ Amazon 『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』 カスタマーレビュー

表紙1


ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 八田隆ツイッタ―

ここをクリック→ #検察なう フェイスブック・コミュニティ






TwitterやFacebookでの拡散お願いします。

category: 刑事司法改革への道

2015/10/22 Thu. 00:01 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

この記事に対するコメント

go page top

コメントの投稿

Secret

go page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/tb.php/926-cb3a58ec
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

go page top