「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

02« 2017 / 03 »03
1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.

#検察なう (518) 「埼玉愛犬家連続殺人事件 (5) ~ 風間博子死刑囚の無罪性の検証(1)」 11/26/2015 

#検察なう (518) 「埼玉愛犬家連続殺人事件 (5) ~ 風間博子死刑囚の無罪性の検証(1)」 11/26/2015

2012年1月15日、風間死刑囚は、さいたま地方裁判所に対して再審請求を行いました。無罪獲得に向けて、弁護団、支援者共々奮闘しています。

言うまでもなく彼らの闘いは容易ではありません。これまで述べてきたように、風間死刑囚を殺人に関して有罪だとする根拠は、山崎氏の供述しかありません。通常の感覚であれば、その供述に信用性がないことを立証すればいいということになります。

彼女の一審、控訴審に出廷した山崎氏は、調書は検事の作文であり、彼女は無罪だと思うと明言しています。取調べ時の供述は真実ではないということを、その供述を行った本人が認めているわけです。これ以上、供述の信用性を揺るがす事実はないと思いますが、裁判所はそれでも死刑の判決を下しました。

再審への道を開くには、本人が自ら信用性がないと認めた供述に対して、改めて信用性がないと立証しなければならないということです。

裁判官を動かすには、無罪を客観的証拠で立証しなければならないということなのだと思います。勿論、(白鳥決定が判示するように、再審においても)被告人に立証責任がないことは言うまでもないことですが、残念ながら実際の運用は、被告人に無罪立証の責任を課しているということを私も自らの経験から痛いほど理解しています。

ここでは、風間死刑囚の無罪性を積極的に示唆する事柄を拾ってみます。それら論点は確定判決に至るまでに議論され、裁判官に無視された(「無視」という言葉が適当でなければ、無理やりこじつけの論法で却下された)ものです。

風間死刑囚は3人の殺害に関与されたとされています(4人目の殺害に関しては関根死刑囚の単独犯行という認定)。

まず一人目の川崎明男氏殺害に関しては、次の2点から無実である方が合理的であると考えます。

川崎氏が殺害された翌日の昼頃、前夜夫が帰宅しないため眠れぬ夜を過ごした彼の妻は、ペットショップに電話をかけました。彼女は、夫が心当たりのどこにも姿を見せていないことから、このところ続いていた犬のキャンセル話(川崎氏は、数十万円程度の価値しかないローデシアン・リッジバックを騙されて1千万円以上で買わされていました)によるもつれが、夫が帰宅しなかったことと関係があるのではないか、関根死刑囚が何らかの関与をしているのではないかと疑い、電話をしてきたものです。

風間死刑囚はその日は午前10時頃からペットショップに出勤していました(その前の晩、彼女は山崎氏と共に川崎氏の車を東京駅の地下駐車場に「置き」に行っています。判決では「捨て」に行ったとなっていますが、その違いは言葉以上のものがあります)。そして川崎氏の妻に関根死刑囚の居場所を尋ねられ、すぐに群馬県片品村の山崎氏宅の電話番号と住所を教えています。山崎氏宅は、風間・関根死刑囚の離婚後、関根死刑囚が一緒に住んでいたところであり、川崎氏の殺害に際してはその遺体の解体が行われた場所です。

その時点で、もし風間死刑囚が川崎氏の殺害に関与していたならば、事前に遺体解体が完了していないことを確認せずに、遺体の解体が行われている現場を教えることはありえません。それがまず1点。

次に、川崎氏の殺害当日風間死刑囚は、川崎氏とは別の顧客から発注のあったローデシアン・リッジバックの代金を、輸入元のアメリカの業者に送金しています。それ以前に川崎氏が購入し未輸入のローデシアン・リッジバックの代金は、その業者に送金済みです。もし風間死刑囚が川崎氏殺害を知っていたのであれば、川崎氏に犬を引き渡す必要はないため、川崎氏のものとして発注した犬をその顧客に回せばいいだけです。この新たな発注・送金の事実は、風間死刑囚が川崎氏の殺害を知らなかったことを如実に裏付ける事実だと思われます。

第二・第三の殺害の関与に関しては、次回以降のブログで述べたいと思います。

参考文献
『冤罪File』第20号「冤罪疑惑が黙殺され続けた「埼玉愛犬家連続殺人事件」共犯者が被告人の無罪を証言!」 片岡健

『冤罪File』第21号「埼玉愛犬家連続殺人事件 女性死刑囚の子供たちが、知られざる事件の内幕を明かす!「それでも母はやっていない」」 片岡健

『女性死刑囚』 深笛義也

『悪魔を憐れむ歌』 蓮見圭一

ブログ『横板に雨垂れ』
ここをクリック→ ブログ『横板に雨垂れ』

『大きな愛に包まれて 無実を訴える死刑確定囚 風間博子の声』
ここをクリック→ 『大きな愛に包まれて 無実を訴える死刑確定囚 風間博子の声』

11/26/2015



















ここをクリック→ Amazon 『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』 カスタマーレビュー

表紙1


ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 八田隆ツイッタ―

ここをクリック→ #検察なう フェイスブック・コミュニティ






TwitterやFacebookでの拡散お願いします。

category: 埼玉愛犬家連続殺人事件

2015/11/26 Thu. 00:01 [edit]   TB: 0 | CM: 0

go page top

この記事に対するコメント

go page top

コメントの投稿

Secret

go page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://fugathegameplayer.blog51.fc2.com/tb.php/942-8efd6937
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

go page top