「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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無罪を勝ち得るために~冤罪と戦う方法 その15 「被疑者ノートの重要性」 

無罪を勝ち得るために~冤罪と戦う方法 その15 「被疑者ノートの重要性」

取調べが「事情聴取」でないことは以前述べたところです。

ここをクリック→ 無罪を勝ち得るために~冤罪と戦う方法 その7 「取調べに際して注意すべきこと」

捜査官が取調べをする目的はただ一つ。それは「起訴となった場合、公判で被告人を有罪に追い込むための証拠となる供述調書を作ること」です。

即ち、調書には被疑者に有利なことは書かれていないと考えるべきです。こちらがいくら自分に有利な事実を述べてもそれは調書に落とされることはなく、彼らが書きたいことだけが調書に書かれます。逐語的ではなく、恣意的に調書を作ることができるということが、捜査権力の最大の武器です。なぜなら、日本の刑事裁判では、調書(特に検察官の作成する検面調書)が最重要証拠とされるからです。

それでは、調書に盛り込まれなかったこちらに有利な事実はどうするべきでしょうか。それを自ら証拠化するのが「被疑者ノート」です。

日弁連「被疑者ノート活用マニュアル」(注)には違法・不当な取調べを抑止して、任意性を争うための資料として活用できるとしていますが、もっと積極的に被疑者ノートを活用すべきだと思います。

被疑者ノートと言っても、ノートである必要はありません。タイム・スタンプがあり、後に改竄できないという点で、メールの方がいいかもしれません(但し、在宅で任意の取調べに限りますが)。

私の場合、国税局査察部、検察特捜部、それぞれ100時間を越える取調べを経験しましたが、査察部の取調べに際しては担当税理士に、特捜部の取調べに際しては支持者の方々に、毎回の取調べが終わってからその日のうちに、「どんなことを聞かれたか」を中心に報告していました。

捜査官がぽろっとつぶやく言葉にヒントがある場合もあります。例えば、私は、競走馬の共同馬主でしたが、査察官が私に言ったことは「八田さんは、なぜ馬主としての賞金を税務申告してるんですかねえ」でした。私の税務申告とは「収入に関わる書類の一切合切を税理士に渡すこと」だったので、賞金を受け取った旨の書類を税理士に渡していました。捜査官に聞かれた時は「何を言ってるんだろう」としか思わなかったのですが、後から考えれば、それは脱税犯の行動論理に合致しないという査察官の疑問点だったものです。当然、それは調書にはなっていません。それ一つが決定的な証拠になるわけではありませんが、無罪を取るためには、そうした細かいことの積み重ねにより、1mmでも前に進むという努力がなければ到底成し得るものではありません。

調書主義に対抗する「被疑者ノート」の活用。是非、検討してみて下さい。

(注)
ここをクリック→ 日本弁護士連合会「被疑者ノート活用マニュアル」















ここをクリック→ Amazon 『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』 カスタマーレビュー

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ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

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category: 無罪を勝ち得るために

2016/03/14 Mon. 08:13 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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