「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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#検察なう (534) 「私の国賠審は、国民全体の利益のためにあると考えています」 4/14/2016 

#検察なう (534) 「私の国賠審は、国民全体の利益のためにあると考えています」 4/14/2016

先日、私の国賠審の第10回口頭弁論が行われました。佳境を迎えた私の国賠審の状況をアップデートさせて頂きます。

我々原告の主張は、国税局のリーク違法、告発違法、そして検察の起訴違法、控訴違法です。私は当事者の感覚として、国税局と検察は、私の無実を知りながら引き返すことなくそれらのアクションを起こしたと理解しています。捜査権力によるアクションの段階が進めば進むほど、本来、真実に近づくはずであり、それと逆のアクションを取っている以上、違法性の度合いは強まっていると言うことができます。

その最たる控訴違法に焦点を当てて、代理人チームのメンバーである郷原信郎氏が、彼のブログで的確な論評をしています。インターネット新聞のハフィントン・ポストに転載され大拡散しているブログを是非、ご一読下さい。

ここをクリック→ 「八田氏国賠訴訟、「控訴違法」で窮地に追い込まれた国・検察」

重要なポイントは、検察の控訴が、平成24年の最高裁判例(注)に反しているという点です。

平成24年の最高裁判例では、控訴できるストライク・ゾーンをかなり狭めています。その判例では、控訴する場合には、一審判決が「論理則・経験則違背である場合に限る」としています。言葉は難しいのですが簡単に言えば、一審判決が、一般常識に照らして誰が考えてもおかしいという場合以外は控訴できず、控訴する場合には、どこが一般常識に反しているかを具体的に示さなければならないというものです。

ところが、検察はそうした要件を全く満たさない控訴を行ったゆえに、控訴審では完全に門前払いされ、控訴審第1回公判はわずか6分で結審し、次回期日で私の一審無罪判決が維持されました。

こうした控訴が違法であるという原告の主張に対し、被告である国の主張は、それはあくまで裁判所のストライク・ゾーンであって、検察のストライク・ゾーンは違ってもいい、検察は起訴と同じストライク・ゾーンで控訴してもいいのだというものです。つまり、より広いストライク・ゾーンで控訴しているということは、初めから有罪になるということを期待できなくても、彼らが主観的に怪しいと思えば控訴していいという主張です。

なぜ検察の代理人である国は、このようなとんでもない主張をしているのでしょうか。そこには、国賠審では国が必ず勝つという状況を利して、検察が横車を押そうという意図が透けて見えます。

私の国賠審代理人チームには元裁判官の森炎弁護士が加わっていますが、彼は私に「国を負かして、個人を勝たせようなんて考える裁判官は一人もいませんよ」と言っています。元裁判官だけに重みのある言葉です。そのようにレフリーがアンフェアである上に、国の賠償責任を定めた法律も、国が「違法行為を行った場合のみ」賠償責任が生じるというアンフェアなものです。

国賠審で個人が国に対して勝つことは、不可能に近いほどハードルは高いとされますが、検察はそれを利用しようとしています。それは、平成24年の最高裁判例を気に食わない検察が、この国賠審を利用して、最高裁判例を骨抜きにしようという目論見です。

ここで私が負け、それが判例となれば、検察はフリーハンドで控訴できることになります。それは今後、国民全体に多大なる不利益となることは言うまでもないことです。それを阻止するため、私の代理人チームは使命感を持って臨んでいます。

今後、裁判官がどのような判断をするか、是非ともご注目頂き、引き続きご支援のほどをお願いします。

(注)
ここをクリック→ #検察なう (318) 「「チョコレート缶事件」と論理則・経験則違背」

4/14/2016
















ここをクリック→ Amazon 『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』 カスタマーレビュー

表紙1


ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

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category: 国家賠償請求訴訟

2016/04/14 Thu. 01:09 [edit]   TB: 0 | CM: 2

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この記事に対するコメント

八田さま
 私も過って裁判で執行猶予付き有罪判決を受けた経験者であります。
事件の内容を話せば長くなりますのでコメントはしませんが、警察がどのような
取り調べを行うのか、また検察官がどのようにして調書を作成するのか
経験から学びました。そこで感じたものは事件とは作られるものだと言うことを
身を持って知り、また裁判官が検察の調書を真実として流れ作業のように判決を下すことも知りました。真実は誰よりも自分自身が知っております。
その一連の作業の中でマスコミに事実とは違うことをリークし新聞に書かせ、
逮捕後はお決まりのマスコミを引き連れての家宅捜査です。それを報道させ
悪人に仕立て上げていきます。そこにあるのは組織の面子と警察の見込み捜査の
誤り失敗を検察が尻拭いをする構図でした。日本は法治国家として世界に誇れる
国であると思っていた私には愕然とした経験でした。
それから、事件報道に多少興味を持つようになり八田さんのブログなどを
拝見するようになった次第です。刑事事件に於ける取り調べなど司法改革は
待った無しでやらねばなりませんね・・・
可視化などは全ての事件で当然と思います。八田さんが国賠審で
完全勝利をされ日本の司法改革に弾みがつくことを大いに期待しております。

#- | URL | 2016/04/21 Thu. 02:29 * edit *

コメントありがとうございます

私も元々、刑事司法に興味があったわけではなく、むしろ疎い方だったと思います。しかし、当事者になって現実を知ると、あまりの杜撰さに驚くばかりでした。そして知ってしまった以上、何かしなければならないという思いでここまで来ました。私一人ができることなどたかが知れていると分かっていながら、それでも何かの巡り合わせではないかと思い、やれるところまでやってやろうというつもりです。引き続きご注目頂き、ご支援のほどよろしくお願いします。

八田隆 #- | URL | 2016/04/21 Thu. 07:17 * edit *

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