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「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン

クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件(http://goo.gl/v0xQYP)において、国税局査察部告発、検察特捜部起訴の事案で史上初の無罪判決。 著書『勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか』(光文社)。 ツイッター(@thatta0529)で「#検察なう」の情報発信を続けます。

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#検察なう (310) 「佐藤真言氏、本日収監!」 7/8/2013 

#検察なう (310) 「佐藤真言氏、本日収監!」 7/8/2013

(強制捜査から1665日、検察控訴趣意書提出から7日)

私が支援していた佐藤真言氏が本日収監されました。彼は、赤字会社に対し経営コンサルタントとして粉飾決算をさせ銀行から不正融資を引き出したと詐欺罪に問われたものです。

検察庁前での収監直前のインタビューの録画がこちらです。

ここをクリック→ 佐藤真言氏収監直前インタビュー

見送られた江川紹子氏のツイートです。

ここをクリック→ 江川紹子氏ツイート

2年4ヵ月(未決勾留28日算入)という刑期ですが、彼のことですから、模範囚として仮釈放の最短の条件である2/3の刑期を経て再来年桜が咲くまでには出所できるものと期待します。

私も招かれた「日本の司法を正す会」に彼が招かれた記事が、雑誌「週刊金曜日」に掲載されました。その記事が「佐藤真言さんを応援する会」のHPに収録されています(「こちら」をクリック)。同ページには上告棄却時の彼の肉筆メッセージもありますので、是非ご覧下さい。

ここをクリック→ 雑誌『週刊金曜日』 「懸命な中小企業を潰す検察の無理筋捜査」

佐藤氏は、収監後も代理人を介してツイッターを続けます。

ここをクリック→ 佐藤真言ツイッタ―アカウント

彼に関してのこれまで「#検察なう」ブログを紹介します。

ここをクリック→ #検察なう (209) 「何が社会正義かを問う『四〇〇万企業が哭いている 検察が会社を踏み潰した日』を読んで」

ここをクリック→ #検察なう (228) 「佐藤真言さんを囲む会 @新宿ゴールデン街」

ここをクリック→ #検察なう (289) 「佐藤真言氏著『粉飾 特捜に狙われた元銀行員の告白』を読んで」

ここをクリック→ #検察なう (298) 「佐藤真言氏インタビュー「私は刑務所に入ることなどしていない!」ダイジェスト」

個人的にエールを送りたいと思います。私は、彼が塀の中でどのような成長を遂げるのか期待しています。頑張れ、真言!

7/8/2013













ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 経緯説明 「真実は一つである」

ここをクリック→ 被告人最終陳述

ここをクリック→ 八田隆ツイッタ―





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category: 佐藤真言氏 『粉飾』

2013/07/08 Mon. 13:30 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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#検察なう (298) 「佐藤真言氏インタビュー「私は刑務所に入ることなどしていない!」ダイジェスト」 5/23/2013 

#検察なう (298) 「佐藤真言氏インタビュー「私は刑務所に入ることなどしていない!」ダイジェスト」 5/23/2013

(強制捜査から1619日、検察控訴から72日)

私のブログを読んで下さっている方の多くは、佐藤真言さんの名前はご存知かと思います。先日、彼のロング・インタビューがライブ配信されました。また、その録画が、Youtubeに格納されています。合計2時間半の長尺ですので、お時間のない方のためにダイジェスト版としてビデオを編集し、重要と思われるところをハイライトします。

佐藤さんは一審、控訴審ともに有罪判決を言い渡された後、「死刑弁護人」安田好弘弁護人を中心に弁護団を刷新して上告中です。現在進行形の事案であり、最後の大詰めを迎えています。

やはり本人の口から語られるものは、文章で読むものより格段に多くのものを伝えると思われます。動画をご覧になって、文章では伺えない彼の人柄などを感じて頂ければと思います(本をお読みでない方はビデオ①②を、既にお読みの方は②③を是非ご覧下さい)。

まずその前に、郷原信郎氏のコメントを引用します。これは『四〇〇万企業が哭いている 検察が会社を踏み潰した日』が上梓された際、著者の石塚健司氏と彼が「検察捜査の刃が普通の市民に向けられるとき」と題した公開対談をした時に郷原氏が述べた言葉です。

「世の中には法令に違反することであっても、実質的にみると社会の要請にはそれほど反していないことがたくさんある。違法かどうかの判断は、必ずしも社会的評価と一致しない部分がたくさんある。違法な行為の中で、重大なもの、悪質なものが刑事罰の対象となるべきであって、刑事罰として処罰すべきかどうかの判断は、法令違反として問題とするかどうかの判断を含んでおり、だからこそ検察の判断は重要である」

検察の訴追裁量権に関して言及したもので、法令に違反しているかだけではなく、悪質であるのか、社会的要請に合っていないのかを判断した上で起訴をすべきだとするものです。元特捜検事であり、検察の在り方検討会議委員でもあった郷原氏の言葉は、非常に重いものです。

佐藤さんのインタビューに移ります。

ビデオ①は、事件の経緯に関して彼自身による説明です。

彼の関わる事案と相似形の事案がまずあり(みずほ銀行不正融資事件)、その構図に佐藤さんがはめ込まれたことを説明しています。そして、その「経営コンサルタント―税理士―中小企業社長」というトライアングルの中でも、「経営コンサルタントが悪である」という検察の見立てによる佐藤真言首謀説が、検察のストーリーです。

金額が上場企業の粉飾決算と比較すると桁が2つも3つも違い、ほぼ既成事実化している中小企業の粉飾決算の悪質性を際立たせるため、更に検察が利用したストーリーが「震災保障制度を悪用した」というものでした。

それは、当時の検事総長であった笠間治雄氏の「震災(を悪用した事案)だけは徹底的にやれ」との指示に従ったとされます。しかし、笠間元検事総長の真意は、返還する義務のない補助金が対象であり、石塚氏の取材に、笠間元検事総長は「悪意のない、震災保障付融資までやれと言ったわけではない」と答えたという内情も暴露されています。

また、トライアングルの一角、中小企業社長朝倉亨氏が高裁に提出した陳述書の一節も紹介されています。引用します。

「取調べの内容は、「佐藤さんが積極的にエス・オーインクの粉飾を指南したんだろ。保障付融資の話は佐藤さんが持ちかけたのだろ」という内容に終始しておりました。私が何度も事実をお話ししても、担当検事は違うだろと言い放ち、長時間に亘って何度も同じ話をしたり、急に話をすり替えたり、論理的ではない話をしたりして、自分たちの思い描いているストーリーに沿う方向の供述を強要されました。この時、検事が机を叩いたり、私に経営者としての資格がないと罵声を浴びせたり、それは耐えがたい取り調べ状況でした」

朝倉さんは、上告棄却で既に実刑が確定しています。私もお会いしましたが、実直な気持ちのいい方です。なんのための刑罰だと考えさせられます。

ここをクリック→ 佐藤真言氏インタビュー・ビデオ① (約14分)

次に添付したビデオは、この事案の核心部分です。是非ご覧になり一緒にお考え下さい。

返済しないつもりで粉飾決算をして借入をするわけではなく、銀行は過去においてこうした事案で刑事事件として被害届を出したケースはないと佐藤さんは説明します(通常は民事の貸金返還請求。本事案の被害届は、検察に促されて提出)。

検察の主張は、「確実に返済する当てがない借入は詐欺」というものですが、これは過去の判例にはない事実認定です。そして、佐藤さんの弁護団の主張は、返済できる蓋然性が高ければ、「確実に返済する当て」が必ずしもなくても詐欺行為とは認められないとするものです。どちらの方が社会通念に則しているでしょうか。

そしてこうした検察の主張する事実認定が判例となれば、多くの真摯に活動している税理士、コンサルタント、中小企業社長を委縮させることになるとも指摘しています。

ここをクリック→ 佐藤真言氏インタビュー・ビデオ② (約5分)

先に引用した郷原氏の言葉は、検察の在り方について言及したものですが、裁判官はそれを理解しても、なかなかその通り判ずることが難しいと思われます。法令を厳格に適用しようとすればするほど、「社会的要請」からは離れていくというジレンマが生じます。しかし、彼らは判例主義であるがゆえ、過去に類似事案で判じたものがあれば、ハードルは一気に低くなります。安田弁護士を中心とする新弁護団のとる戦略は、とにかく過去の判例及び文献に当たるというもので、それは有効だと思われます。

ここで添付する最後のビデオに、その新弁護団の成果が表れています。過去の判例や、法曹関係者の寄稿を引用していますが、その中の一つ(昭47.6.17東京地裁判例)を引用します。

「客観的に財政的、営業的に行き詰まり、容易に倒産に至る可能性があり、金員の返還の約束が実現できないという惧れもかなり大きかったこと、そのことについて被告人も十分に認識し、破産するなどしてこれが不能となる惧れあることを知っていたこと、ただ被告人らとしてはそのような違約の結果の発生を自ら意図していたのではなく、契約の履行の意思があり、事業継続のために努力を積み重ねていたことなどの事実が認定できると帰するところ、被告人には確定的犯意があったということはできない」

ここをクリック→ 佐藤真言氏インタビュー・ビデオ③ (約6分)

この事件は、地検特捜部という強大な権力の刃が、巨悪どころか、全く悪意のない一般市民に向けられたもので、その実情は、検察によって作られた犯罪というにふさわしいものです。単に杓子定規に法令を適用した結果、返済能力のあった会社を倒産させ、貸し手の銀行に実損を与えたものです。また、それが厳格には法令違反だとしても、裁判官の実刑判決は、著しい量刑不当であり、人権侵害を招いています。罰は常に罪に対して適正に科されるべきであることは論を待たないと思われます。

『四〇〇万企業が哭いている 検察が会社を踏み潰した日』や佐藤さんの書かれた『粉飾 特捜に狙われた元銀行員の告白』未読の方にはお勧めしたいと思います。

ここをクリック→ Amazon 『四〇〇万企業が哭いている 検察が会社を踏み潰した日』

ここをクリック→ Amazon 『粉飾 特捜に狙われた元銀行員の告白』

是非、この事件のことを知り、刑事司法の問題を認識して頂ければと思います。

5/23/2013









ここをクリック→ Wikipedia クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件

ここをクリック→ 「20分で分かる『クレディ・スイス証券集団申告漏れ事件』~日本の司法を正す会ダイジェスト版」(動画)


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category: 佐藤真言氏 『粉飾』

2013/05/23 Thu. 07:40 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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#検察なう (289) 「佐藤真言氏著 『粉飾 特捜に狙われた元銀行員の告白』を読んで」 4/18/2013 

#検察なう (289) 「佐藤真言氏著 『粉飾 特捜に狙われた元銀行員の告白』を読んで」 4/18/2013

(強制捜査から1584日、検察控訴から37日)

佐藤真言氏著『粉飾 特捜に狙われた元銀行員の告白』読了。

佐藤さんが巻き込まれた事件を克明に綴った石塚健司氏著『四〇〇万企業が哭いている ドキュメント検察が会社を踏み潰した日』を既に読み、当事者の佐藤さんや朝倉さんとお会いして直接話を聞いていた私ですら、あらためて「ひどい」と感じてしまいました。

この書を世に出して佐藤さんが望むことは、そのプロローグに示されています。

「政財界の大物でも、巨悪でもない、どこにでもあるごく普通の生活をしていた私のような一市民であっても、捜査当局が狙いをいったん定めたら、社会や経済の実態を無視し、真実に蓋をし、さらには証拠をねじ曲げて、逮捕、起訴されてしまうという特捜検察の恐ろしさを、本書を通じて世の中に知ってもらいたい。」

事件に関しては、以前にブログで紹介していますので、そちらをご参照下さい。

ここをクリック→ #検察なう (209) 「何が社会正義かを問う 『四〇〇万企業が哭いている 検察が会社を踏み潰した日』を読んで」

特捜部の筋書きは「悪徳コンサルタントの佐藤が、中小企業の社長に粉飾決算を指示し、銀行から不正に融資を引き出した」というものです。既に有罪判決を一審・二審で受け、現在上告中ですが、その嫌疑は銀行を被害者とする詐欺罪です。

私は、この筋書きが以下の2点の理由で破綻していると思っています。

まず、佐藤さんのクライアントである中小企業で粉飾決算をしていた会社においては、佐藤さんがコンサルタントをする以前から粉飾決算をしていました。彼はむしろそうした会社に、なんとか赤字経営から脱出すべく、リストラや事務所移転による家賃負担の軽減等、経営の好転を目指して粉飾決算からの「出口戦略」を指導していました。

また、佐藤さんのクライアントには、粉飾決算をしていた会社もあれば、していない会社もあります。そしてそれらクライアントから受け取っていた顧問料には、なんら違いがありませんでした。即ち、粉飾決算を指導していたことによりリベートを受け取っていたということは一切なく、彼自身が不法な利益を得るために粉飾決算をクライアントにさせていたという事実はありません。

法律関係者の方には、この事件を冤罪事件とすることには違和感を覚えると思いますが、私は、冤罪の定義を「公権力の恣意的な行使により作られた犯罪であり、不当に人権が抑圧された形態」だとすれば、佐藤さんや朝倉さんも十分にその被害にあったと言えるものだと思っています。

人によって心に響く箇所は違いがあると思いますが、私が思わず涙した個所は、タクシーの運転手さんとの会話のシーンでした。事件後、音信の途絶えていたある社長と再会し、大いに飲んだその後、帰宅途上でのタクシーで運転手さんに身の上に起こった出来事を話す佐藤さんに、運転手さんは告白します。

「十九歳の時に傷害事件を起こしまして、それ以来、まともな仕事に就けず、やっとタクシーのドライバーになれたんです。この国は、敗者復活を許さない、少年院を出て私に待っていたのは、孤独でした。家族も友人もみんな去ってしまった。噂はすぐに広まり、定職にもつけなくて」

むせびながらの告白に佐藤さんはもらい泣きをするのですが、この孤独感を共有できるのはやはり犯罪者のレッテルを貼られた当事者だけなのではないかと思います。

さらに冒頭で述べた「ひどい」という感想は、検察や司法当局に対してですが、一審・二審の弁護を担当したヤメ検弁護士に対しても同じく強く思ったところです。彼は、高額の弁護料を受け取りながらも、最後は、弁護方針の違いを理由に上告趣意書の締め切り直前に事件を放り出して、弁護人を辞任します。そうしたヤメ検弁護士との事情は、石塚氏の『四〇〇万企業が哭いている ドキュメント検察が会社を踏み潰した日』には書かれていませんでした。佐藤さんは言葉を抑え気味に説明していますが、私が彼の立場であれば、実に悔しかったと思います。

佐藤さんの訴えは、最終章に書かれた「裁判官へ」と「検察官へ」で更に高まります。

「裁判官へ」の一文を引用します。

「裁判官は、自らの下す結論によって目の前の被告人の人生が大きく左右されるということを、十分に肝に銘じてほしい。そして、十分な審議が尽くされたと被告人が実感することができれば、仮に有罪判決が下されたとしても、本当の意味で更生を誓い、人生をやり直すことができる。裁判官に当たり外れがあっては絶対にいけない。被告人は裁判官の裁きによって人生を大きく左右されてしまう。事件によっては人ひとりの命にも関わることなのだ。」

全くもってその通りだと思います。その「裁判官へ」の部分では、私が巻き込まれた事件にも触れられています。

「検察官へ」でも「組織の暴走を止めることができるのは、個々の検察官だけなのだ」と主張します。是非、検察官は組織の論理を隠れ蓑にするのではなく、独任性官庁の気概をもってほしいと思います。

是非、皆さんもこの本を手に取って、日本の捜査権力が何を目指しているのか、それが民意に沿ったものであるのかを検証し、議論してほしいものです。社会正義とは何か、よりよい日本にするためにみんなで考える必要があります。

4/18/2013












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category: 佐藤真言氏 『粉飾』

2013/04/18 Thu. 07:00 [edit]   TB: 0 | CM: 2

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#検察なう (228) 「佐藤真言さんを囲む会 @新宿ゴールデン街」 12/07/2012 

#検察なう (228) 「佐藤真言さんを囲む会 @新宿ゴールデン街」 12/07/2012

(強制捜査から1452日)

今日で起訴から丁度1年です。振り返ると色々なことがありました。多くの方と新たに知己となったことは、その中でも私にとって大切な出来事です。佐藤真言さんもその一人です。

彼を囲む会が一昨日、新宿ゴールデン街であり、私はのこのこ出かけて行きました。

新宿ゴールデン街に足を踏み入れたのは初めての経験です。噂には聞いていましたが、なかなかディープな雰囲気のお店でした。

私がお店に伺ったのは9時も回った頃でしたが、カウンターで8席だけというお店の一階と二階を、立ち飲み組も含めて、佐藤さんを励まそうという人たちで一杯でした。彼の人柄を伺わせる盛況ぶりでした。


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なぜかみんなツイッタ―上で知り合いという顔ぶれで、さながらSNSのオフ会という状況でした。私も、店に伺う前から一杯入っていたこともあり、のっけから大盛り上がりでした。

お店に置かれたこの3冊は、有権者なら必読の書とも言えるものです。


写真 (2)


この3冊については以前にブログで感想を書いていますので、是非ご覧下さい。

ここをクリック→ #検察なう (113) 「市川寛著『検事失格』」

ここをクリック→ #検察なう (197) 「郷原信郎著 『検察崩壊 失われた正義』」

ここをクリック→ #検察なう (209) 「何が社会正義かを問う 『四〇〇万企業が哭いている 検察が会社を踏み潰した日』を読んで」

市川寛氏と再会なったことは非常にうれしかったものです。歯に衣着せぬ物の言い方と対照的な礼儀正しい腰の低さは相変わらずでした。

先の3冊は、今の大きなトレンドを形成するものですが、そのトレンドを評して「検察批判」とするのは薄っぺらなものだと思います。私は、今のトレンドは「検察のありのままの姿を国民に伝え、そのフィードバックをもって自助能力の欠如した検察に警鐘を鳴らすもの」だと思っています。大将格の郷原信郎氏の「検察愛」を理解すれば、それは分かってもらえるものと思います(彼の、ペンネーム由良秀之による検察小説「司法記者」も好書です)。

そしてそのトレンドの先鋒となったのが、市川寛氏著の「検事失格」です。元検事による自白強要の告白は衝撃的でした。

彼と大いに盛り上がった話題が公判検事の悲哀です。彼は検事としてはかなりの時間、公判検事としてのキャリアを積んでいます(公判検事とは、捜査や取調べをする検事ではなく、裁判担当の検事の事を言います)。先の「検事失格」でも公判検事について詳しく書かれています。

私の「特捜検事は自分たちを神かなんかだと思ってんじゃないですか。社会常識を失ってますよ。それに比較すれば、公判検事の方がよほどバランス感覚はありますよね。起訴権は、特捜検事から切り離して、公判検事に与えるべきでしょ。そうすれば特捜部の暴走も幾分は抑えられますよ。」という意見には大方賛同してもらったものと思っています。

この頃には、お互い相当でき上がっていました。「『ホントですか~?』と言われたら、俺が弁護士なら『審理妨害だ!』と指差して叫ぶね。」と立ち上がって何度もその真似を繰り返す市川さんに大笑いしていました。

写真 (3)

後ろで叫んでいるのは『検事失格』と『検察崩壊』両書の編集者小川和久氏です。若くしてこれら名書を世に送り出すという類まれなる運と才能の持ち主と見ました。彼のツイッタ―のアカウントは @KAZU0505_ です。ご注目下さい。

ということで、私は真夜中を前に離脱しましたが、濃密な新宿ゴールデン街の夜は更にふけていったことだと思います。

写真 (4)

12/07/2012








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category: 佐藤真言氏 『粉飾』

2012/12/07 Fri. 07:00 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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#検察なう (209) 「何が社会正義かを問う 『四〇〇万企業が哭いている 検察が会社を踏み潰した日』を読んで」 11/6/2012 

#検察なう (209) 「何が社会正義かを問う 『四〇〇万企業が哭いている 検察が会社を踏み潰した日』を読んで」 11/6/2012

(強制捜査から1421日)

皆さんにも是非この事件を知って頂き、何が社会正義かを考えてもらいたいと思います。

例え話をします。

あるところに腕利きの名医がいたとします。彼にかかればさまざまな怪我や難病も治るということで、多くの患者が彼を頼っていました。ところが彼は無免許医でした。これで法外な治療費を請求すれば、手塚治虫氏作のブラック・ジャックなのですが、彼は実に良心的な治療費しか請求していませんでした。そして彼がいなくなると、本当に困る人が大勢います。中には命の危険すらある人もいます。多くの患者を犠牲にしても、この医者を処罰することが社会正義なのでしょうか。

『四〇〇万企業が哭いている 検察が会社を踏み潰した日』を読んでそんなことを考えました。

この本に登場する佐藤真言(まこと)氏は元銀行員の経営コンサルタント、朝倉亨(とおる)氏はアパレル会社社長です。事件を表面的に捉えれば、「経営コンサルタントが中小企業に粉飾決算をさせて銀行の融資を受けたところが、この会社が借金を返せず倒産してしまった」となります。

しかし、事件の真相に近づけば近づくほど、この事件が検察によって作られたものであることが分かります。

日本の企業数は約400万、そのうち99%以上を中小企業が占め、雇用の7割はこの中小企業が支えています。国税局のデータでは、黒字申告の「利益計上法人」は3割弱、残りの7割強は赤字と申告した「欠損法人」です。現在の金融システムでは、赤字企業は銀行からお金を借りることはほぼできないので、赤字企業の中には生き残りのために粉飾決算(決算を黒字にして銀行から借り入れをする)をする会社も少なくないと言われています。

株式を発行している上場会社と異なり、非上場会社においては、粉飾決算そのものは犯罪ではありません。しかし、粉飾決算によって銀行を騙して借り入れをすれば、それが詐欺罪を構成します。

かなりの数の中小企業が最後の手段として、詐欺罪になることを分かっていながら借り入れをする場合において、彼らの意図するところは、「事業を好転、黒字化しよう。その間、きっちりと利子を払っていこう」とするものだと思います。騙し取った金を横領しようとする者は、むしろ極めて少数のはずです。

銀行を辞めて経営コンサルタントになった佐藤氏は、銀行のやり方では中小企業を助けることには限界があると感じたのだと思います。そして経営者と同じ立場から、彼らの事業をサポートし、彼らを助けることをやりがいとしていたのだと思います。

本に引用された彼の言葉です。

「粉飾決算そのものよりも、銀行に借りたお金を返せなくなることの方が本質的な悪だと私は考えていた。返していけるのであれば、リストラをしながら利益を捻出し、資金調達を続けながら徐々に借入額を減らしていければいい。そうすれば、いずれは粉飾の出口にたどり着ける。」

銀行員としてのノウハウを生かして、伸びしろのある中小企業を再生し、経営を立ち直させるという彼の行動は、今、経済が停滞し、中小企業の多くがあえぐ中で、むしろ求められているものだったと思います。銀行にとっても、彼が関与していることで、企業が経営を軌道に乗せ、返済を続けてくれることは利益であったはずです。彼は経済の血流を促し、貸し倒れの安全弁でもあったのだと思います。

粉飾決算は、そうした大義のための一つの方便であったと言えます。

佐藤氏、それから朝倉氏が捜査権力の網にかかったのも、実に不運な状況でした。それはこういう背景です。

検察のレーダーに捉えられたのは、最初は、別のある銀行員でした。その銀行員は、融資を担当していましたが、担当企業に不正融資をしてリベートを取っていました。その手口は「1千万円しか売り上げのない会社が、あたかも70億円の売り上げがあるように見せかけ、そこに3億円の融資をして、半分の1億5千万円をピンはねする」といった悪どいものでした。融資する会社には、「10年の融資だからその間利子を払ってもらえばいい。そして10年後に計画倒産をすれば、返済する必要もなくなるし、自分のキャリアには傷がつかないから」と持ちかけていました。完全な詐欺です。

そして、この不正融資を受けていた会社のうちの一社のオーナーが所有していた別会社にコンサルティングをしていたのが佐藤氏というつながりで、検察の目に止まったというのがきっかけでした。しかもこの銀行員が働いていた銀行は、佐藤氏がもといた銀行で、佐藤氏が辞めてから同じ支店にこの銀行員が配属になったという「ニアミス」も検察の関心を引いたところとなりました。実際には、佐藤氏とこの銀行員は、銀行員時代の面識は全くありません。

「悪徳銀行員―不正融資を受ける悪徳社長」という別事件の構図が、佐藤氏とそのコンサルティングを受ける朝倉氏にそのままはめ込まれたというのが、検察の描いた筋でした。

佐藤氏と朝倉氏は検察の任意の取調べを受けます。その延々と続く取調べで、粉飾決算による融資を受けたことを事実として認める一方、それは何もお金を騙し取ろうとする意図は全くなく、事業も好転する見込みであることを主張します。

そして、その後検察が取った行動をもって、私は「この事件が検察によって作られたものである」と言うものです。

例えばお金を盗んだとします。そのお金を返したとしても、盗んだという罪が消えるわけではありません。しかし、お金を返した場合とそうでない場合では、その犯罪性に大きな差が出ることは説明を要しないでしょう。

朝倉氏の従事していたアパレル業界は、季節によっての資金の出入が激しい業界です。そして資金の回収のメドがついていたその矢先に朝倉氏は逮捕され、預金口座は全て凍結されてしまいます。逮捕があと数週間遅れていれば、資金も回収され、銀行への返済もできたものです。それを知りながらの逮捕には、検察の大きな作為を感じます。

そしてその貸し倒れの実損といえば、1億数千万でした。水増し決算の金額も数億と、大企業の粉飾決算で取り沙汰される桁が何10億、何100億というものからすると、特捜部が動く事件としては、あまりにみみっちいものです。そこで特捜部が、更に事件性を高めるために使ったストーリーが「震災詐欺」でした。佐藤氏のコンサルティングにより朝倉氏が受けた融資の中には、3.11の震災によって制定された保証付のものがあり、彼らがこれを悪用したというものでした。単なる粉飾決算なら銀行が被害者だが、「震災詐欺」は国民が被害者だとして、検察は正義の味方を装ったものです。その実損を作ったのが自らでありながら。

そしてその実損ゆえに、佐藤氏と朝倉氏に対する判決は執行猶予がつかず、実刑になってしまいました。

佐藤氏はサラリーマンでした。銀行を辞めてから、銀行時代の先輩と立ち上げた会社でしたが、彼はあくまで給与受給者。そしてその給与水準は彼が以前勤めていたメガバンクの職員の一般的な給与水準よりは少ないものだったようです。検察のターゲットは、そのコンサルティング会社社長であったことは想像に難くありません。またクライアントの会社でコンサルティングを受けていて、同じく粉飾決算に基づいた融資を受けていた会社も、朝倉氏の会社だけではありません。

佐藤氏とはメールのやり取りをさせてもらっていますが、私が彼に尋ねたことの一つには以下のものがありました。

私 「佐藤さんがコンサルティングしていた会社で、赤字を黒字に粉飾決算していた会社はその架空の黒字に関して法人税を払っていたのでしょうか」

佐 「法人税を払っていました。税務署提出のものとは異なる決算書には、私は関与したことがないです」

粉飾決算は税金を払わなければならないため、身を切って中小企業が生き残りを賭ける最後の手段です。その法人税を払うことを嫌って、二重会計にして、銀行には黒字決算、税務署には赤字決算を出す企業もあると思われます。彼のこの回答に、私は彼には全く悪意がなかったことを得心しました。

現在の佐藤氏、朝倉氏の窮状は敢えてここでは言及しません。しかし、「一罰百戒」として、実刑判決という苛烈な処罰を受け、生活の目途も経たない程、指弾されるのは到底公平感がありません。

検察は優秀な組織です。彼らも捜査を進めていくうちに自分たちの筋書きとは異なる実態に気付き、佐藤氏・朝倉氏の処罰が正義ではないと思ったのではないかとも想像します。それでも引き返すことができず、更に事件を事件として確定していくというあざとさが、検察の陥っている病理ではないかと私は感じています。

是非、産経新聞記者石塚健司氏著『「四〇〇万企業が哭いている 検察が会社を踏み潰した日』をお読み下さい。そして何が正義で、何が不正義かを一緒に考えて下さい。

ここをクリック→ Amazon 『四〇〇万企業が哭いている 検察が会社を踏み潰した日』

明日、11/7の午後3時から朝倉氏の控訴審の判決があります。偶然、明日は私の第8回公判(続々被告人質問=裁判官による補充尋問追加)が午前中11-12時にありますので、その後傍聴に行こうと思っています。

私は、佐藤氏と朝倉氏を応援します。

ここをクリック→ 佐藤真音さんを応援する会HP

ここをクリック→ 朝倉亨さんを支援する会HP

11/6/2012







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category: 佐藤真言氏 『粉飾』

2012/11/06 Tue. 07:37 [edit]   TB: 0 | CM: 0

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